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積読月報(2024年5月)
新緑の5月はいかがお過ごしでしたでしょうか。
寒暖差の激しい毎日で、雨天の日数も増えてそろそろ梅雨を感じます。
この記事に先立って、6月に入ってから読み終えた本1冊に関する記事を書きましたが、いつもの5月の読書記録も記したいと思います。
2024年5月の読書記録
2024年5月の読書メーター
読んだ本の数:8冊
読んだページ数:2072ページ
(ただしここでは一部の本のみ紹介します。)
坂牛卓「教養としての建築入門 : 見方、作り方、活かし方」 (中公新書 2764) 中央公論新社
難しかった。
自分の教養のなさに泣いた。
建築全く知らないもんな…
書いてある通り、自分には結構難しかったような。。。
ただ、建築系の方からの評判はいいらしいので、
今他人に貸し出していますが、返してもらったらもう一度読もうかなと思います。
三浦しをん「神去なあなあ夜話」 (徳間文庫) 徳間書店
読む前から期待値高かったけど、それに応えてくれた。久しぶりに、面白くてどんどん読み進めてあっという間に読み終わってしまった。前作はお仕事小説という印象だったけど、今回は日常系という感じ。でも、村の過去や主人公の恋物語、ど田舎のクリスマスなど本当に「面白い」お話が多かった。ぜひ勇気のその後のラブストーリーも読みたい(笑)
そして地元信州に帰りたいなぁとか思った
万人におすすめできる安心のシリーズ。
(ずっと、神去を「かみさり」と読んでいました泣)
4月の最後に読んだ、「神去なあなあ日常」の続編(?)というかスピンオフ。
今回は短編集といった感じでコンパクトなエピソードが多かった印象。
もしかしたらモデルとなっている地域があるのかもしれないけれど、こうした世界観を作り出せる作家さんって本当にすごいなと、振り返ると思う。
系山 冏「税金で買った本(11)」 (ヤンマガKCスペシャル) 講談社
読書感想文シリーズ、思いのほか感動してしまった。
漫画もいいですね
今回も電子書籍で、電車の中で。
主人公を単に本好きなヤンキーとか思っていたけど、きちんと背景が語られていた。
君にも物語があったのね。
岡野八代「ケアの倫理 : フェミニズムの政治思想」 (岩波新書 新赤版 2001)岩波書店
「ケアの倫理」というキーワードを耳にするようになり、どんなものなのか知りたくて手に取った一冊。しかし、自分の政治学、哲学、フェミニズムについての無理解をひたすら痛感する重くて辛い読書体験でもあった。しかし、最後の筆者の言葉の中で、筆者自身がこの本を書くことの辛さを語っており、素人が簡単に理解できるわけはないと少し安心もした。
ただ、後半になるにつれわかりやすくなっていったような気がする。最後の上野千鶴子から引用した図や、パンデミック下での政府に対する議論などを通して少し、理解の糸口が掴めた気もする。
5月の中頃から、久しぶりにラジオをちょくちょく聴くようになった。ラジオといっても、放映中のものを聞くというよりも、もともと好きだった番組がポッドキャストとしても配信されているので、その中で気になったエピソードを聞くという感じで。
その中でよく話題になるテーマがケア。
その中でも「ケアの倫理」というキーワードをよく耳にしたため、積読から引っ張り出してきた。
引っ張り出してきたが、、、難しかったです(笑)
政治学・哲学・歴史とか、正直避けてきた部分をそろそろちゃんと勉強しなきゃなぁという気持ちになりました。
阿部公彦「事務に踊る人々」講談社
ラジオ番組をきっかけに購入した一冊。じっくり読み進めてようやく読み終わった。タイトルの通り「事務」を切り口に文学を読み解くという、それだけでもワクワクするような一冊だった。文学に詳しいわけではなく、スラスラ頭に入って来たわけではないけれど、「なるほど!」と思うことも多かった。
特に私の好きな小川洋子作品も取り上げられており、「なぜかわからないけど陶酔してしまう」小川作品の、「なぜか」について少しわかった気がする。というか、自分の性癖(?)みたいなものが見えた気もする。
ここで書いてある「ラジオ番組」も先ほどと同じ番組。
自分自身が研究の世界から身を引いて就職しようと思った理由の一つに、自分自身が何か新しいことを発見するよりも、専門的な内容を自分の言葉で広く一般にわかりやすく伝えることに興味があると思ったからということがあった。
この本を読んで感じたのは、それも一つの事務なのかもしれない。
万人に受け入れられる言葉にする。
事務仕事も面白いと私は思っている。
▼読書メーター
なんか5月の後半からずっと硬めの本を読んでいますね。