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web版古地図散歩 本郷~茗荷谷2

【日頃町歩きイベントとして開催している「古地図散歩に行こう!」をweb上で楽しめるようにしました。約5キロを3時間ほどで歩きながらしゃべっているものですが、文章にするととても長くなります。そこで5回に分割しました。有料部分には配付資料も掲載してあります。】

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台地の割れ目

東京大学を離れます。旧中山道をわたって、東大の正門の正面の道に入ります。

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江戸時代の地図を見ますと、この付近は江戸時代には大名屋敷が多くて、加賀の前田家の屋敷の正面は岡崎の本多家の屋敷、その向こうには福山の阿部家の屋敷がありました。どちらの家からも、幕末の老中が出ています。

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本多家からは本多忠民が幕末に2回老中を務めています。本多家の上屋敷は東京駅南口前、現在KITTEがある場所にありました。その上屋敷の門は現存しています。さっきもお見せしましたがこれです。

赤坂の本多屋敷門

現在は赤坂にある女子校、山脇学園の門になっています。さっき見た赤門と同じように、門扉の両側に見張り番の小屋が付いてますね。

この先に屋敷があった阿部家では阿部正弘が老中を務めています。この人の方が有名ですね。ペリーが日本にやってきたときの老中で、島津斉彬とともに幕政改革をしようとしたんですが、若くして死んでしまった人です。

この2つの屋敷の境目はどこかというと、現在の地図で見るとこの道になります。

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