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私の就職活動体験記前編~1年6ヶ月にわたる激闘の記録~
はじめに
9月下旬、私の1年6ヶ月にわたる就職活動は終わりを迎えました。振り返ってみると大波乱の連続となる就職活動でした。そこで今回は2回に分けて私の就職活動体験記を記していきたいと思います。前編となる今回は就職活動の流れを記していきます。
執筆するのは、すがもプロジェクト・メディア班に3年間所属して、今年はSPSをつとめる歴史学科4年の山中若菜です。よろしくお願いします。
就職活動のはじまり
私が就職活動を始めたのは大学3年の4月からでした。早い段階から就職活動に乗り出したのには理由がありました。「既にやりたい仕事があったから」です。あるきめでぃあイチの特撮オタク(自称)である筆者。「好きでもあり、今までの人生で自分を支えてくれた特撮作品に関われる仕事がしたい」という思いから玩具メーカー業界・映像業界を主軸に就職活動を始めました。4月から大学で行われている就活基礎講座に出席し就職活動の進め方について学ぶようにしていました。またこれの他「キャリア育成特設講座」という授業を履修していました。ここでは週替わりで企業の社長や人事担当が講師となって登壇。この授業を通じて企業がどういったところで採用基準を見ているのか、仕事をする上で大切にしたい気持ちは何かなどを考えるようにしていました。5月になると「セミナーに参加しているばかりではなく、職員さんと相談するようにしないといけないな」と思い、就職課の個別面談を定期的に利用したりSPIセミナーに参加したりするなど就職課への行き来を増やすようにしました。休日には就活情報サイトが運営する合同企業説明会に参加。またサイトが定期的に配信するオンラインセミナーにも参加するようにし、自己PRやガクチカの書き方や自己分析の仕方を学ぶようにしていました。
3年生の夏期休業期間に入ると合同企業説明会を通じて知った企業のインターンシップに参加するようになりました。先述の業界以外でも「特撮に関われる仕事は他の業界にもあるはずだから探してみよう」という思いで業種問わずインターンシップに参加していました。ちなみに20社以上のインターンシップに参加しましたが、対面とオンラインそれぞれで参加者が自分1人という経験をしました。参加者自分1人に対し、社員さんが6~7人ということもありましたが、自分の中で「他の参加者がいない分、より素朴な疑問や社員さんの本音を聞くことができるはずだ」と捉えてインターンシップを楽しむつもりで参加するようにしていました。
12月、インターンシップを通じて応募していた企業の早期選考へ足を踏み出すようになりました。この時受けたのはタクシー業界やドラッグストア業界の2社でした。いずれも結果は不採用でしたが、「面接慣れしていないところだったし仕方ない、まだまだこれからだ」という気持ちに切り替えて進めるようにしました。
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就活解禁日は大波乱のスタート
3月1日、筆者含めた2023年卒の就職活動が解禁されました。この日筆者は就活情報サイト運営の大規模オンライン合同企業説明会に参加していました。このオンライン合同企業説明会は、視聴した企業に向けて出席票を提出します。それによりその企業にエントリーすることができたり、今後の選考に関するお知らせを受け取れたりできるようになっていました。しかし、開始数十分でアクシデントが発生。参加学生の多さから運営側のサーバがストップしてしまったのです。これにより出席票が提出できない他、一部の視聴予定だった企業が視聴できないトラブルに遭遇してしまいました。筆者自身、前日に視聴したい企業やセミナーの予定を組んでいたため、視聴したかった企業に参加出来なかったことに悔しさを感じました。また予定の組み直しを行うことになり、辛うじて参加出来た企業の説明を聞きながら次の予定を考えることがありました。
その後、運営側や企業の対応でエントリーすることはできましたが、就活解禁日は大波乱の幕開けとなりました。
路線変更と翳りの就活
3月下旬、筆者は第一志望だったメーカー企業の一次選考に参加しました。ここでの内容は約10分の間で自己PRを行う1対1の個別面談。しかしいざ会場に着くと50人ほどの参加学生の姿が・・・その多さに驚きながらも筆者は面接官に一番伝えたい部分を整理して面談に臨みました。そして数週間後メールにて結果が通知されたのですが、「不採用」通知でした。またこの時期映像業界の企業や特撮作品の制作に関わっているIT企業への選考にも参加していましたが、結果はいずれも不採用でした。
4月、特撮作品に関わる仕事をするのは難しいと感じた私は「アイデアを形に出来る」という点から次に興味を持っていたIT業界のシステムエンジニアへと路線を変えるようにしました。そうして就活情報サイトによるスカウトメールをいただいた企業を中心に受けていたのですが、この路線変更には大きな壁がありました。それはITに関する勉強度でした。興味はありつつも現実はゼミの取り組みやあるきめでぃあの活動で忙しい毎日を送っておりITの勉強は全くしていない状態でした。「文系・未経験OK」と掲げるIT企業が多くありますが、実際面接ではITに対する勉強はどれほど行っているのかを聞かれることが多かったです。その壁が影響し、思うように内定をいただくことができない状態が続きました。
一方でこの時期ある企業の選考を受けていました。それがアルバイト先である家電量販店業界の企業でした。アルバイト先で数人の社員さんから「学生時代にこの企業でアルバイトをしていた経験がある」という話を伺っており、私も受けてみようと思い、選考に参加していました。5月下旬に最終面接を受け、終始リラックスした雰囲気でやりとりすることができ、強い手応えを感じていました。しかし結果はまさかの不採用。自信があったのとアルバイト先の社員さんや家族から「あなたならいける」と背中を押していただいていたこともあり、この不採用はかなりショックでした。こうして路線変更を行いながらも思うように内定をいただくことができないという状況に陥っていくことになりました。
闇雲就活に光が見えた7月
7月下旬、早期選考から数えて30社ほどの選考を受けていましたが、不採用が続いており筆者は闇雲な状態で就職活動を進めている状態になっていました。しかし自分の中で「このまま闇雲に続けても意味がない。一度就職課に行こう」と思い、5ヶ月ぶりに面談を行いました。そこで職員さんから「ハローワーク職員さんと面談してみるのはどうだろう?」というご提案をいただきました。翌週初めてハローワーク職員さんと面談をし、今までの就職活動の進め方を伝えました。すると開口一番いただいた言葉は「ITは適性的に向いていないんだよ。他の業界に舵を切ろう」
あまりにもストレートなご意見に驚愕する筆者でしたが、一方で今まで不採用が続いた原因を知ることができて良かったとも感じました。そして別の業界を見ることに決めたのですが、元々やりたかった特撮に関わる仕事を諦めてしまい、アルバイト先の企業は不採用。興味のあったIT業界は不適正という現実を突きつけられた筆者にとってこれ以上やりたい仕事は特にないという状況でした。その時職員さんに「試しにここ受けてみるのはどうかな?」と物流業界の企業を紹介いただきました。またありがたいことにその場で人事担当の方にお電話を繋いでいただき、会社説明会の日程を決めることができました。
一方でこの時期就活エージェントさんから紹介された企業の選考を受けていました。そして8月上旬、商社業界の企業から1つめの内定をいただきました。
8月下旬には物流業界の企業の最終面接に挑み、こちらも内定をいただきました。そして9月中旬には警備業界の企業から内定をいただきました。
こうして筆者の手元に3つの内定が集まりました。この中から最終的に選ぶのは1つ。悩んだ末「物流の面から人や世の中を支えてみたい」と感じた筆者は物流業界の企業を選び、9月をもって1年6ヶ月に及ぶ就職活動を終わらせることが出来ました。
最後に
いかがでしたか? 今回は筆者の就活の経験を記させていただきました。改めて感じるのは就職課へ相談しに行ったことで流れを変えられたように思います。みなさんも就職活動を進める中で少しでも困った時は就職課へ相談しに行ってみて下さい。不採用の原因が見出せない中で闇雲に就活を続けても、かえって不採用が続き自分を追い詰めることになる可能性があります。そうなる前に就職課へ相談し、作戦を立ててみて下さい。また選考結果が出たら途中でも報告してみて下さい。実際筆者も就職課へ1次選考が通ったことを報告した際に、次回選考のポイントについて教えていただけることがあり、準備に役立てることができました。電話でも大丈夫なのでぜひ報告してみて下さい。
後編では就職活動の疑問について筆者の経験をもとに記していきたいと思います。後編もぜひご覧下さい。
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ライター
歴史学科日本史コース 4年 山中若菜