結局は基本に行き着く
本投稿のGOAL:あらゆるシーンにおける「基本」の重要性を再認識できる。
アルカスユース熊谷、ヘッドコーチ の菅原です。
総合格闘家に、青木真也という選手がいます。
歯に衣着せぬ物言いで、物議を醸すこともありますが、その発言や、緻密に練られたファイトスタイルからは知性が感じられ、私は好きな選手です。自分のスキルを自分の言葉で表現できる選手だから、再現性のあるファイトをします。人間臭いところもまたいいんですよね。
青木選手もnoteをやっておられますが、すごく共感できる記事がありました。
人間は新しいモノが本当に好きです。
新しいケータイ電話が登場すれば、店頭に行列を作っている人々の様子が毎回のように報道されます。
しかも今日は、インターネットを通して、世界中の情報がいくらでも取り入れられる時代です。
こんな私にだって、世界最強のラグビーチーム、ニュージーランド代表・オールブラックスのトレーニング方法を知ることができます。
新しいモノを獲得すると、それだけで自分がブラッシュアップされた気がするし、例えばオールブラックスの練習を生徒にさせれば問題ないだろう、という安易な気が起こらなくもないです。
とても危険です。
最先端のトレンドについて行くことは、ものすごく大事なことだと考えます。
間違いなく学習の材料になりますからね。
あくまで材料ですよ。安易に導入したりはしません。
「コーチは学び続けなければならない」と言われる由縁は、ここにあります。
日々更新される最新の情報を、自分の中で咀嚼できているか。
ここがコーチに問われ続けています。
これができないコーチは、淘汰されて行く。
細かな議論は置いておいて、そういう時代です。
ただ不思議と、オールブラックスやサントリーサンゴリアスなど、世界トップクラスのチームや選手のトレーニングの映像を見ると、基本的なメニューが多いことに驚かされます。
ニュージーランドのラグビー関係の友人も、「ニュージーランドでは、トップクラスのチームでも基本的な練習を欠かさずする」と言っていました。
日本の大学ラグビーのトップクラス、天理大学ラグビー部の練習にお邪魔した時も、1対1、2対1のパスといった、本当に基本的な練習を繰り返していました。
当時の天理大学ラグビー部主将、石見智翠館高校卒の岡山仙治くん(現・クボタスピアーズ)も、
「ホンマに天理では基礎しかやらないっす。でも高校生は基礎をやらないから、試合中にめっちゃミスするじゃないですか」
と言っていました。
もちろんそれだけではないでしょうが、最先端の情報を得ながら、試行錯誤し、結局は基本に行き着く。
青木選手の記事を見て、やはり競技を問わず、トップクラスの思考回路は同じなのだ、と気づきました。
そしてその「基本」は、ゴールと一直線で結びついている。
ゴールやカルチャーと照らし合わせながら、必要なトレーニングを必要な分だけ、メニューに組み込まなければなりません。
まさにコーチの出番です。
トップクラスが「基本が大事」と言っていたから、という理由「だけ」で、基本的な練習ばかりのメニューを作る。
これもまた危険な思考です。
自戒も込めて。
本日もお読みいただき、ありがとうございます。
ARUKAS YOUTH KUMAGAYA ヘッドコーチ 菅原悠佑
ありがとうございます。今後ともアルカスユース熊谷をよろしくお願いいましたす♪