「1日の練習をナメるな」〜宮崎氏とのミーティングから学ぶ〜


本投稿のGOAL:目標達成につながる「1日の計画」について考えるきっかけになる。

菅原です。

本日17時40分頃、安倍首相より日本7都府県を対象に、緊急事態宣言が出されました。
見通し通り、埼玉県も対象に指定されています。
埼玉以外で対象となった、福岡、兵庫、大阪、東京、神奈川、千葉の友人たちが心配ですが、連絡を取った限りだと皆元気そうで、ひとまず安心しています。
ただ、これは日本全土へ向けたメッセージです。
今やどこの都市、地域でも感染のリスクがあると考えるべきでしょう。
自粛はもちろんですが、免疫力を落とさない運動や食事、睡眠も非常に大切な予防のひとつです。
ひとりひとりが最大限の予防を行えば、感染者は確実に減ります。
乗り切りましょう。

4月に入ってから、アルカス熊谷のハイパフォーマンスマネージャーで、強化を進める女子15人制代表のスタッフでもある宮崎善幸氏と、コーチングについてのミーティングを行いました。

もちろん「3密(密集、密閉、密接)」を最大限避けながら。


1、「強化」とは?


まず宮崎氏より「強化」を「一言で」説明せよ、との難題が。皆さんはどう説明なさいますか?

私が出した答えは「修正、改善」。
つまり、設定目標から逆算して、限られた時間内で「必要だができていないこと」にフォーカスしトレーニングを行う、という考えです。
間違いではないと思いますし、宮崎氏もおっしゃっていましたが、そもそも答えなどありません。

一方、宮崎氏の答えは「計画」
まず、例えば「○○年○月○日に、○○大会で優勝する」といった数値を用いた明確な期限のある「ゴール(達成目標)」を設定し、そこから短期、中期、長期的な「計画」を立て、その計画に沿ってトレーニングを進めなければ、ゴールには到達できない、という考え方です。
もちろん、各期の到達目標、期限も明確にして、です。
ただ、計画は大抵変更されがちです。
状況に応じて変更、修正することはとても大事ですが、変更すると最初からわかっているような拙い計画ではなく、ゴールから逆算し、今に向かって一直線を引くような緻密な計画でないと、特に練習環境等に制限があるチームは、最短距離で目標に辿り着けません。
当然ここで言う「最短距離」とは、横着や楽をする、という意味ではありません。
そのためにも、計画をより細分化し、例えば1か月の、1週間の、1日の計画を綿密に立てる必要がある、とのことでした。

宮崎氏もおっしゃっていましたが、大抵のコーチは、こうしたコーチングを既に実践しています。
しかし、ほとんどは各自の頭の中で行っていることが多いのではないでしょうか。
アウトプットをしていないわけですから、そこには「何となく」「感覚で」の落とし穴が確実に存在します。
私自身も、恥ずかしながらアルカスユースの強化計画を提出するまで、自身の計画をアウトプットするようなことはありませんでした。

だから宮崎氏曰く「ゴールに辿り着けるかどうかは、計画書を見ればわかる」とのこと。
「日本一、世界一になるためには、日本一、世界一の計画が必要」ともおっしゃっていました。
最近繰り返し申していますが、自身の考えをアウトプット、つまり論理的に説明できないと、物事に「再現性(意図的に同じことを繰り返し行うこと)」が生み出せません。

またしても目から鱗が落ちました。


2、「1日の練習をナメるな」


今回の宮崎氏とのミーティングで最も印象に残っている言葉、それは、
「1日の練習をナメるな」
というものです。
1日の練習を無意味に過ごすコーチはいないと思います。
課題の修正や改善、長所の確認作業に充てますよね。
ただ、その1日の練習が本当の意味で、本当に必要な練習なのかを考えるべき、だというのです。
明確な期限を設けたゴールがあるのか、そこから最短距離を走れる計画なのか。
そして、その「1日」は確実にゴールに繋がっているのか、ゴールに確実に辿り着ける「1日」なのか…。
宮崎氏の言葉は、いつも「はっ」という気づきを与えてくださいます。


3、最後に〜ゴールとは「信念」である〜


大抵のコーチは、他の職を持っていて多忙を極めておられます。
メニューをじっくり練る時間も限られているでしょう。
だからこそ、ブレることのない確固たるゴールを設定しなければならないのです。
それはすなわち、コーチの「信念」です。
そこから一直線で今が繋がっていると考えれば、自ずとやるべきことは絞られます。
前回ご紹介した、福井商業高校チアリーダー部の五十嵐先生にも、絶対に曲げない明確なゴールがありましたよね。

改めて、私自身のアルカスユースの強化計画を見直す必要性を強く感じました。

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↑私の永遠の憧れ、ラグビーアルゼンチン代表「ロス・プーマス」の主将も務めたフェリペ・コンテポーミ。ポジションは私と同じSO、CTB。ラグビーW杯にも1999年から2011年まで4度出場し、獲得したインターナショナルキャップ(国際大会出場試合数)は87。アルゼンチン国内では、サッカー代表のリオネル・メッシと肩を並べる存在だとか。現役バリバリ、世界トップレベル時代から、アイルランド・ダブリンの大学の医学部に通いながらプレーを続け、医師免許を取得した。現在は古巣であるアイルランドの名門クラブ、レンスターのBKコーチを務める。明確なゴール設定、そこから最短距離を走るための計画、その逆算の結果としての「1日」があったことはまず間違いない。

本日も拙文をお読みいただき、ありがとうございます。

ARUKAS YOUTH KUMAGAYA ヘッドコーチ 菅原悠佑


ありがとうございます。今後ともアルカスユース熊谷をよろしくお願いいましたす♪