祝福のルーレットが廻る④ 学年トップ
中学には、中間テストがある。
そこで私は学年トップを取ってしまった。
私は、勉強ができたらしい。
自覚が無いではなかった。たぶん得意な方だろうとは思っていた。
だが…それこそ先ほどの室井くんの私に対する態度のように…同級生たちには「バカ」「無能」呼ばわりされることが少なくなかったし、…これは敵を作りそうな物言いだが、きっとみんなも私と同じくらいには勉強ができるものだと思っていたのだ。或いは、思いこもうとしていた。
私は同級生たちに、無能呼ばわりされることの方が多かった。
(私を「優秀」と言った原田くんはむしろ完全な例外だ)
私自身には、驚きはあまりなかった。
やっぱりそうだろうなぁ、と思った。
特に現代国語の偏差値は、それ以降も一貫して70以上をキープし続けた。
私は中学では、徐々に学校内においては「勉強ができるキャラ」になっていった。