腕に痣を持つ男
202X年、世界は炎に包まれた。
破壊、略奪。
荒野と化した地球に生き残った人類は、暴力に支配された。
一滴の水でさえ奪い合う時代が到来し、弱者は虐げられるだけの過酷な運命を負わされた。
そんなある日。
一人の男が荒野をさまよい歩いていた。
息も絶え絶え、水を求めたどりついた村で、男は牢に囚われてしまう。
「腕に痣を持つ男」
として、賞金首となっていたのだ。
「我々は、腕に痣を持つ男を探している。」
男「腕に痣だと? そんな男は知らん......」
「おい、貴様。あまり舐めた口を利くなよ。」
男「ははっ!知らぬものを知らぬと言ったまで。
何が悪い?」
「知らぬ。か。いいだろう。ではその腕、見せてみろ。」
男「..........」
「見せてみろっ!」
男「.........」
「見せてみろって言ってんだろ!コラ!」
男「.......」
「見せろったら見せろ!」
男「...........」
「見せろ見せろ見せろ見せろ見せろ見せろ見せろ見せろ見せろ見せろ見せろ見せろ見せろ見せろ見せろ....」
男「.......💢」
「見せろったら見せろったら見せろったら見せろったら見せろったら見せろったら見せろったら....」
男「あーーーーーーーーーっっっっ!!!
うっせえなお前!!ああ、見せてやるよ、見せてやる!!いいかおい、ちゃんと見とけよ!分かったかコラ!」
「これが男の腕だよぉぉぉアニキぃぃぃぃぃぃぃ!」
「き、貴様、その傷跡はやはり......左腕だっ!
左腕も見せてみろ!」
男「ああ、いいだろう。後悔するなよ!」