見出し画像

「砥部ミュージアム通り」解体新書_「初雪盃」醸造元 協和酒造株式会社

焼き物の町、愛媛県砥部町。半径100mに大小さまざまなミュージアムが点在する大南地区では、町の伝統工芸・美術・文化・文学などを知ることができます。また、砥部町には公立で日本唯一のデザイン科単科高校、愛媛県立松山南高等学校砥部分校があります。特色あるこれらの施設の館長さんや関わっているみなさんに、この場所の魅力を聞きました。


“昔ながら”にこだわった酒と
砥部焼を身近に感じるカフェ&ギャラリー

1階の直売店「蔵元」には、直売店ならではの季節限定や超限定のお酒もある

「初雪盃」醸造元 協和酒造株式会社
直売所「蔵元」・酒蔵カフェ はつゆき
専務取締役 谷口直子さん

協和酒造の始まりは1887年(明治20年)。地元の酒造家、越智氏が生み出した酒蔵を先代が譲り受けました。父が5代目、今ともに働いている弟が6代目になります。「初雪盃」は昔ながらの「槽しぼり」や「袋しぼり」にこだわり、人の手でしか造れない味わい深いお酒に仕上げています。お米の種類、種麹など細かな設計をし、二人で酒造りをしているので多くの量は作れませんが、定番酒の他に季節の日本酒や梅酒、すもも酒、柚子酒など、砥部産の果実を使ったリキュール類も造っています。
この辺りはミュージアムが点在していますが、町歩きするのにひと息つける場所がない。そんな声を受け、2015年に老朽化した酒蔵を改修し、「酒蔵カフェ はつゆき」をオープンしました。甘酒と酒粕を使用した、オリジナルのバームクーヘンや、70%精白の愛媛県産米を使用した米麹だけで作ったノンアルコールの甘酒が人気です。1階では酒造りで使われていた昔の道具や、60軒以上の窯元が創作した砥部焼の徳利と盃も展示しています。私自身、砥部焼観光大使をさせていただいており、みなさんに砥部焼をもっと身近に感じてもらいたいと思っています。

昔の道具類が展示され酒造りの歴史に触れられる一角
貸しスペースとしても利用可能な2階カフェ横のギャラリースペース
愛媛県オリジナル品種の花、さくらひめからとった酵母で醸した「さくらさらさら」。「きよし窯」限定オリジナルぐい呑みも

[DATE]
愛媛県伊予郡砥部町大南400
○直売所「蔵元」
089-962-6124
営業時間:10時〜17時
定休日:水曜・木曜(祝日は営業)
○酒蔵カフェ はつゆき
089-962-2717
営業時間:11時〜15時30分
定休日:月〜金曜(土曜・日曜・祝日は営業)

【インタビュアー】ひめラー:首藤喬一、山口聡子