漫画「タッチ」の名シーンと、部下を育てるということ
あだち充著の名作「タッチ」に、私の心に残るシーンがある。
不器用な新田の妹が野球部員のために必死に料理を作るが、部員には受け入れられない。ヒロインの朝倉南が野球部員のためのレシピを作って新田の妹に渡すが、プライドが邪魔してレシピ通りには作らない悪循環となる。
そんなとき、上杉達也が新田妹の料理を食べ、部員の皆はレシピの料理が好きだとささやく。これにより小さなプライドを捨てた新田妹はレシピ通りに作る。新田妹の料理を美味しくたいらげた野球部員が「南ちゃんしか作れないかと思ったけど、誰でも作れるんだね」と言う。朝倉南は自分の手柄が取られた感じでムッとするが、主人公の上杉達也が「一つくらい特技減っても、南の凄さは変わらねえよ」と言うシーンだ。
これって、仕事でよくあるのだと思う。後輩のために準備して周りからは後輩が称賛される。そんなとき、自分がお膳立てしたのになぁとさみしくなるのだ。ここにちゃんとお膳立てしたメンバー(朝倉南)の行動の素晴らしさに気付いてあげて、褒めて認めて上げるのがマネージャーだと思う。なぜならその行為はチームとしての成長につながるのだから。上杉達也はマネージャーのような動きをしたのだと思う。
ちゃんとお膳立てしたメンバーを認めてあげること。これは「タッチ」から学んだし、自分が手柄取られたと思ったときは、上杉達也の言葉を思い出す。「一つくらい減っても、凄さは変わらないよ」と。
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