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モンタージュ理論から、映像を探る
序:このモンタージュ理論構成は、クラウドの現在、過去の手法と思われがちだが、現在、日本の放送業界では、多様な使われ方がされている。それは、番組制作、CM、そして、ニュース映像に到るまで、多様されている。ニュース映像のそれは、カメラいうデバイスを操り、編集することは、ヒトの主観でしかないからだろう。
§「エイゼンシュテイン」
はじめて映画言語、映画の意味論、映像の記号学を体系化した人物。前衛的思想と想像力において「モンタージュ理論」のユニークな展開と「モンタージュ理論」のワクを超え、映画の世界に大きな影響力を与えた。
その論理は、映像にとどまらず、芸術学、心理学、言語学、人類学におよび、今日の映画的思考に決定的な問題提起を残している。また、今日、意味論、記号論による彼の再評価がされている。
そして、エイゼンシュテインの「モンタージュ理論」に及ぶ展開は、*日本語と*日本文化が大きく影響している。
代表作「戦艦ポチョムキン」:ソビエト映画は、レーニン以来、思想の伝達を映画製作の第一義として作られた。
*日本語と*日本文化が大きく影響している:歌舞伎、俳句
§「エイゼンシュテインの位置」(ジャン・ミトリのモンタージュの傾向)1)物語的モンタージュ:継続するアクションによってストーリイを語る (ハリウッド系のアメリカ映画)
2)叙情的モンタージュ:観念、情緒の継続を物語る
3)構成的(観念的)モンタージュ :撮影済みのフィルムの断片のみを対象としたデスクワークだけで作品を構成する「映像は作者の観念によって、観念を形どって組み立てられる。」(ジガ・ヴェルトフ)
4)知的モンタージュ :構成されたストーリーを叙述しながら、物語を利用して観念を伝達する。
「エイゼンシュテインの方法」........アトラクション、弁証法スクリーン上の映像が別の観念を呼び起こし、別の観念によってつなぎ合わさっている。
§「エイゼンシュテインの映像の理論」
・モンタージュにおける映像と思想の一元化が最大のテーマ......前衛的立場
・モンタージュ理論= 映画の意味論メッセージを伝えるすべての記号は、知覚と観念の完全な統一において初めて機能する。
1)知覚と観念の関係:知覚に与えられる映像、その視覚刺激が、いかに知的観念、思想、観念の体系を作り上げるか「画面から感情、感情からテーゼへ」「日本人は、いろいろの感覚器官に向かいながら、それらを加算し、人間の頭脳に与える刺激の総計を築き上げる」.....歌舞伎において(エイゼンシュテイン)
2)視覚と観念:視覚と観念の間に物語が挿入され、物語を媒体として両者が関係しあう。エイゼンシュテインは、物語を極端に単純化し、物語にたよらず、物語を通さないで画面自体で観念を表す。
3)「映画形式に対する弁証法的アプローチ」:弁証法の概念をモンタージュから映画へ、芸術全般に拡大した論文。映画の運動を「混合の原理」から説明。
・「混合の原理」:混合は1駒1駒が新しい動きとして矛盾するものをさらに高い段階で統一し生かす........衝突の種類-----(1)図形の衝突 (2)面の衝突 (3)量の衝突 (4)空間の衝突(5)照明の衝突(6)速度の衝突 (7)被写体と自然の衝突(8)被写体と空間的性質の衝突 (9)ある出来事と時間的性質の衝突(10)視覚的複合体とそれと全く異なる他の領域との衝突:映像と音声の衝突(トーキー)
(註)代表作「戦艦ポチョムキン」オデッサの階段の群衆シーン
Fig.オデッサの階段シーン
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