(今日のART)「聖なる森」:アルノルト・ベックリン
「聖なる森」(The Sacred Wood/Der heilige Hain)
聖なる森 (The Sacred Wood/Der heilige Hain
Arnold Böcklin/バーゼル美術館
Der heilige Hain(1882)- キャンバスにニスを塗ったテンペラ
火の燃える祭壇と3人の祭司は・・
火の燃える祭壇と、その前で、3人の祭司は膝をつき、祈りを捧げる。
そして、道の奥からも、祭司たちが列をなしてこちらに向かって来る。
秋の紅葉した樹木と落ち葉の中に、右手の森の隙間からは黄金色に輝く円柱の一部が姿をのぞかせており、祭司たちは神殿からやって来たことが伺えるだろう。
寂しく、敬虔な絵画だ。
祭司の姿は、頭部までを覆う白装束によって表情は見えない、その祈りという行為に視点行くだろう。
芸術における死、その「死の島」に通じる作品だ。
アルノルト・ベックリン(Arnold Böcklin)
アルノルト・ベックリン(Arnold Böcklin, 1827 - 1901/スイス出身の象徴主義の画家)
アルノルト・ベックリンをはじめとする象徴主義の画家は、文学、神話、聖書などを題材に、想像の世界を画面に表象しようとする。ベックリンはこうした象徴主義・世紀末芸術の代表的画家の1人であり、世紀末絵画に類する作品を多く描いている。
アルノルト・ベックリンの作品抜粋
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