女性画家フローレンス・スコーヴェルとNew Thought
フローレンス・スコーヴェル(Florence Scovel Shinn,1871-1940/アメリカのアーティスト・思想家)
アーティスト(イラストレーター・絵画)、思想家(New Thought)、そして、エヴァレット・シン(Everett Shinn、1876-1953/アメリカの画家-アシュカン派)の最初の妻だった。
また、アメリカ、欧州では、自己啓発書(人間の能力向上や成功のための手段を説く)作家として知られる。
「ゲームの法則」(The Game of Life and How to Play It、1925)は著名だ。(誰にでも、分かりやすいのだ)
(cc) Florence Scovel Shinn
(cc) Self portrait Florence Scovel Shinn
略歴 - Florence Scovel Shinn
1871年、カムデン市(Camden /ニュージャージー州カムデン郡)に生まれる。フィラデルフィアで教育を受け、そして、フィラデルフィアのペンシルベニア美術アカデミー(Pennsylvania Academy of Fine Arts-PAFA)で美術を学ぶ。
その後、ニューヨークの新聞社で挿絵画家(イラスト)として働いた。
1898年、同じ挿絵画家で、PAFA時代からのエヴァレット・シン(アシュカン派の画家)と1898年に結婚する。
結婚後、彼らはニューヨークのワシントン・スクエア近くにあるスタジオ・アパートに居住した。エヴァレット・シンは隣に、劇場を建て、フローレンス・スコーヴェルが主役を演じた3つの劇を書いている。
ただ、その期間は、お互いにアーティストとしてのキャリアを追求していたと言うことだろう。
そして、1912年に離婚している。
その後、彼女は、芸術家・思想家(New Thought/アメリカでのキリスト教の源流からの新思考-スピリチュアリティ)の著作家として活躍している。
そして、自己啓発書の歴史のなかでも比較的早期の人物と言われる。
(cc) Florence Scovel Shinn
その思想(New Thought/キリスト教の源流からの新思考と霊感/スピリチュアリティ-Spirituality)の部分を少し垣間見ると・・
ニューソート(New Thought)に基づいており、「心に描いたことは必ず現実になる。良いことも悪いことも自分の心が作り出したもの」という、現代の自己啓発とも共通するだろう、それは、聖書の言葉とも共に・・
• 人生の成功は潜在意識の使い方にかかっている。
• 肯定的な言葉を使う、何事も・・。
• 求めるものはすべて与えられる。
• 他人を変えるのではなく、自分を変える事にある。
• 願ったことはすでに受け取っていると、まず、宣言する。
それらは、キリストの言葉を違和感なく、置き換えて、大衆文化へ言及されている。
と言うことで、アートから、少し外れてしまったが、フローレンス・スコーヴェルの生き方は、ペンシルベニア美術アカデミーの卒業生の活躍の一端だろう。
そして、私は、このフローレンス・スコーヴェルのイラストレーションの優しさが、とても安心できる。