(ART-今日の一枚)Cliff Dwellers (崖の住人)ジョージ・ベローズ
Cliff Dwellers(1913)- Oil paint(1020mm×1070mm)
By George Bellows
ロサンゼルス・カウンティ美術館(Los Angeles County Museum of Art )蔵
ジョージ・ベローズ(George Wesley Bellows,1882-1925/アメリカの写実主義の画家/*アシュカン・スクール)
暑い夏の日のニューヨークのローワー・イーストサイド(Lower East Side)
の群衆を描いている。
・もう少し、詳細には、1913年に描かれたこの絵は、ニューヨークの新しい顔を示唆(しさ)している。1870-1915年の間に、移民のために、ニューヨーク市の人口は150万人から500万人に増加したと言われる。
・ローワー・イーストサイド:ブルックリン橋(Brooklyn Bridge)の北、ヒューストンストリート(Houston Street)の南、バワリー(Bowery)の東にあるローワー・イーストサイドの高層アパートメント(tenement houses)に、イタリア人、ユダヤ人、アイルランド人、アジア系、チャイナなどの新しい移民の多くが押し寄せ、混沌とした街を形成している。
(註)*アシュカン・スクール(アシュカン派/Ashcan School/ニューヨーク):20th初めの芸術運動で、都市と現代の日常生活についての特定の真実を伝えたいという願望で構成されていた。
(追記)ジョージ・ベローズのCliff Dwellers (崖の住人)など、実に写実的にアメリ合衆国を、そして、当時のニューヨークの移民問題等の現実を描いている。その移民も含めて、そのシーンは、ユナイテッド・アメリカと言うことで共存すべき事実だろう。
その伝達に使うチャネル(媒体)は、プレゼン(言語)で、また、文章で語ることも不可欠だろう、そして、写真と言う手段も当時はあった、しかし、絵画の手法で、画家の視線で、その極を伝えることは、100年経った、今も、そこにある現実を感じる。百聞は一見に如かず・・と言うよりも、それ(移民)は、今も起きている事だからだろう。
近々のコラム「画家ジョージ・ベローズ:20thはじめのリアルなアメリカ」に続きます。お時間の許すおりに・・
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