Super Micro Computer(SMCI)決算前ポイント確認、現在600$近辺の株価は売られ過ぎ!? それとも景気後退を織り込んでいるから妥当!? この銘柄で金利が下がる事はどう影響する!? ※個別銘柄に言及しますが売買を推奨はしておりませんのでご理解ください。

画像1 SMCI 24’4Qの決算発表が8/6(火)のアフターマーケットにあります。※日本時間8/7(AM 5:00)株価は7/15の終値約900$から30.7%も下落しております。但しこれはマクロ要因による事由が多いと思われ、SMCI自体のマイナス要素とは少し違うと思われます。このセンチメントが冷え切っている中で決算前に乗る事はかなりのリスクがあるようにも思えますので、少し見て行きたいと思います。
画像2 3Q決算説明会時にCharles Liang CEOが4Qに向けて在庫を積み増しており、4Qからはいよいよ100kW液冷ラックが月1000台のペースで出荷予定ですと言っておりました。ただ上記資料にもある通り月間出荷可能キャパは2000台は可能ではないかと見られておりますので、今回の決算は売上高のBEAT確率が高い様にも思えます。この後もこの出荷台数の増加が続いていく点は追い風になると予想いたしますので、引き続き期待したいですね。
画像3 現在の株価には金利の低下は織り込まれていない!?:金利の下落の話をする際、Russelは金利下落の恩恵より景気後退のリスクの方が高くなる為大きく売られるのが一般的です。ですがこのSMCIの場合はどうでしょう!? 私はSMCIに於いては恩恵の方が大きい様に思えます。理由は先ずデータセンターの需要が引き続き好調であり、サーバー需要は堅調である点。 SMCIは先日資本不足を負債で賄う旨を公表しており、政策金利や実質金利の低下は利払い負担を減らしキャッシュフローを軽くできます。これが多分織り込まれていないのです。
画像4 3Q決算後の財務状況:4Qの需要に向けて在庫の積み増し、長期負債の増加、研究開発費や営業コストの増加により営業キャッシュフローがマイナス。そしてフリーキャッシュフローが(現在)大幅にマイナスの状態です。2025年にはおよそ924Mのフリーキャッシュフローが捻出される計算になっている様ですが、そこまでのつなぎ資本の意味でも金利低下はSMCIにとって追い風になりそうです。
画像5 次にValuation、先週までの売りでSMCIの2024年EPSをもとに算出するP/Eはなんと26倍まで下がってきております。これが2025年EPS(Forward)まで織り込むと18.4倍と以前では考えられなかったValuationです。問題なのは平時でこのValuationであればまず買いレベルだと思いますが、現在は平時ではないという点とまだ市場は売り切っていない点だと思います。仮に好決算を出した場合は一時的に大きく株価が戻す可能性もありますので、今は中期よりも短期の方がリスクが低いかもしれません
画像6 まとめ:一通りここ数週間で出てきていた記事を読み込みましたのでまとめたいと思います。まず現在の市場センチメントで新たな株式の購入はリスクが高い事は間違いありません。しかし上記した通りSMCIはNVIDIAと並ぶ高需要の恩恵を受ける企業と言う点や、この後確実視されている金利引き下げの恩恵を受ける事は間違いないと思います。この材料を天秤に掛けて判断するのですが、時間軸を少し後ろにずらす事ができれば(その分含み損の可能性も上がる)また少し考え方も変わって来るかと思いますので参考になれば幸いです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?