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NVIDIA(NVDA)25’2Q決算内容,Press Release,カンファレンスコール

世界の株式市場の方向性を占う代表銘柄NVIDIAの決算が発表されました。
2日前のオプション残高(Open Interest)を見てもコールに寄ったり、昨日はプットに寄ったりと投資家さん達も方向感が定まらない印象でした。

今回の決算は今までとは違う営業コストの増加、来年から最大の委託先であるTSMCの3nm,5nmの生産価格の増加やCoWoSなどの技術料値上げ、ハイパースケーラーの投資総額に対するNVIDIA製GPUの比率の変化、そして直近ではBlackwellの再設計コストなどが見られ収益が圧迫される可能性を危惧しておりました。

詳細内訳は述べませんでしたがJensenさんから発表された2Qの営業コストはGAAPベースで約43億ドル、nonGAAPベースで約30億ドルと約13億ドルもの開きがあります。
2Qでの特別損失(Blackwell再設計費用など)を計上した場合ここに含まれてくるのと、NVIDIAは従業員にストックオプションとして株式で報酬を支払う制度がある為この費用の可能性もあります。

NVIDIA 24’4Q、25’1Q決算期 営業コスト(Operating Expenses)

こちらの数字は前期、前々期の決算資料の損益計算書の一部を抜粋したものですが25’1Qに比べ約8億ドルも増加しているのがわかります
前々期から前期の増え方は約3億ドルほどですし、研究開発費の増加分も2.5億ドル前後です。

前記した通りこの詳細は開示されておりませんので内訳は分かりませんが、この営業コストの増え方が今後も続いてくると投資家の方々はその分のGross Profit Margin(粗利率)の増加やRevenue自体の伸びを求めて来ると思われます。

この様に紐解いて行くとこの営業コストにはTSMCに対するコスト増やプレミアムコストの増加は入っていない事が想像されますので、25’4Q決算時の(恐らく2025年の2月)26’1QガイダンスでBlackwellの粗利率対その他コスト増のバランスが見えて来ると思われます。

この営業コストに関する懸念点は決算前に書いた記事に記載しておりますので、まだお読みいただいておられない方は合わせてお読みいただければより理解が深まるかと存じます。

さてこの後NVIDIA 25’2Q決算、3Qガイダンスを見て行きたいと思います。

※個別銘柄に言及する内容が多く含まれますが、筆者の経験と知識を基に独自の視点で見解を述べているもので売買を推奨するものではありません。
この先に進まれる方はこの点に同意いただいたものとみなし、損益に関する責任は一切負えませんのでご了承ください。


25’2Q決算内容

Revenue $30.04B(300億4000万ドル)
Consensus $28.54B(285億4000万ドル)
Beat $1.5B(15億ドル)〇 Y/Y+122.4%
EPS nonGAAP $0.68 Consensus $0.64
Beat $0.04 〇 Y/Y+151.9%

データセンター売上 $26.27B(262億7000万ドル)
Q/Q+16.4%、Y/Y+154.6%

過去最高の対データセンター売上高を記録しておりますが、反対に言えばこのデータセンターに売上の大半を依存している点はリスクでもあります。
決算後の株価下落を見るにこの点を投資家さん達は徐々に意識し始めている様にも思えますので、今後のポジションには注意が必要かと思います。

NVIDIA データセンター、Gaming売上、成長率
NVIDIA データセンター売上グラフ化

NVIDIA 今後の成長率はBlackwell次第か

NVIDIAの連続収益成長率は、前四半期に18%、最近の四半期には15%でした。
この傾向は一定期間続いており、第1四半期に報告された18%の成長率の前に、NVIDIAは第4四半期に22%の収益成長を記録していました。
しかし、大数の法則によると、非常に高い成長率を永遠に維持することは不可能なので、これは特に驚くことではありません。

それにもかかわらず、数四半期にわたる成長率の顕著な鈍化は、Nvidiaがかなりの速度で成熟していることを示しています。
15%の四半期収益成長率は、他の多くの企業と比較しても依然として強力ですが、それはNVIDIAが数四半期前に達成した成長率と比較しては劣ります。(これがNVIDIAの宿命なのでしょう)

NVIDIAは調整後の粗利益率が75.7%を記録しました。
これは、第1四半期の調整後粗利益率78.9%から300ベースポイント以上の減少を意味しますが、必ずしも悪い数字ではありません。
利益率は前年同期比で増加しているものの、その成長率は450ベースポイントほど鈍化しました。

第2四半期の売上総利益率の下落が一時的なものか、または利益率が頭打ちになり今後伸び悩むのかはまだ不明です。とはいえ、絶対値としては依然として高い水準だと思います。

NVIDIAは第3四半期の売上高をプラスマイナス2%で325億ドルと予測しています。
ガイダンスの中間値に基づくと、暗黙の前四半期成長率は8%です。

もしNVIDIAがこの中間値を達成すれば、第2四半期の前四半期比増収率は15%、第1四半期は18%であったため、成長率は今年度上半期から大きく鈍化することになります。

経営陣は控えめな約束とそれを上回る実績を目指すかもしれませんが、ガイダンスをそのまま受け取れば、今期の成長は決して平凡ではないでしょう。

四半期成長率が8%というのは、NVIDIAの投資家がこれまで経験してきたものと比べても強力ではないかもしれませんが、これがNVIDIAの決算発表後の株価下落の一因となっている可能性があります。

今後の成長は、NVIDIAのBlackwellに大きく依存しています。この点において、経営陣のコメントは前向きに映りました。
Jensen Huang CEOはプレスリリースで以下のように述べています:

ホッパーの需要は依然として強く、ブラックウェルへの期待は信じられないほどだ。

Jensen Huang

Blackwellは今年の年末から来年初頭に掛けて量産出荷される事が現在想定されている為、数字上で表れて来るのは25’4Q決算(恐らく2025年2月)の26’1Qガイダンス時だと思います。
NVIDIAもかなり強気の価格設定をしてくると思われますが、同時にコストも増えて来るはずなのでこの点はTSMC側のコストと合わせて見て行く必要があると思います。

25’3Qガイダンス

Revenue $32.5B →プラスマイナス2%
Consensus $31.75B Beat $0.75B 〇
Y/Y+79.4%

カンファレンスコール

Colette Kress - Executive Vice President and Chief Financial Officer

コンピュート売上高は前年比2.5倍以上、ネットワーク売上高は前年比2倍以上の伸びとなりました。
クラウドサービスプロバイダーはデータセンター収益の約45%を占め、50%以上はコンシューマー、インターネット、エンタープライズ企業によるものです。

顧客は引き続きHopperアーキテクチャの購入を加速しており、同時にBlackwellの採用に向けて準備を進めている。
当社のデータセンターの成長を牽引する主なワークロードには、ジェネレーティブAI、モデルトレーニング、推論などがあります。

CUDAとAIワークロードによるビデオ、画像、テキストデータの前処理と後処理、合成データ生成、AIを活用した推奨システム、SQL、ベクトルデータベース処理も含まれます。

次世代モデルは、より多くのデータで学習するために10倍から20倍の計算能力を必要とする。
この傾向は今後も続くと予想される。 直近の4四半期では、推論が当社のデータセンター収益の40%以上を牽引したと推定しています。

CSP、消費者インターネット企業、および企業は、NVIDIAの推論プラットフォームの驚異的なスループットと効率性から利益を得ています。

NVIDIA H200プラットフォームは、第2四半期に稼働を開始し、大手CSP、コンシューマー・インターネット、およびエンタープライズ企業に出荷されています。
NVIDIA H200は、当社のHopperアーキテクチャの強みを基盤としており、H100と比較してメモリ帯域幅が40%以上向上しています。

NVIDIA Blackwellプラットフォームは、複数のGPU、CPU、DPU、NVLink、NVLinkスイッチ、ネットワーキングチップシステム、NVIDIA CUDAソフトウェアを統合し、ケース、産業、国を超えて次世代のAIを強化します。

第5世代のNVLinkを搭載したNVIDIA GB 200 NVL72システムは、72基のGPUすべてが単一のGPUとして機能し、LLMやワークロードの推論を最大30倍高速化し、兆単位のパラメータモデルをリアルタイムで実行する能力を解き放ちます。

ホッパーの需要は旺盛で、Blackwellは広くサンプリングされている。 生産歩留まりを向上させるため、Blackwell の GPU 質量を変更した。 Blackwellの増産は第4四半期に開始され、26会計年度に続く予定である。

第4四半期には、数十億ドルのブラックウェルの出荷を見込んでいる。
2025年度下期にはホッパーの出荷が増加する見込み。ホッパーの供給と稼働率は改善している。
ブラックウェル・プラットフォームの需要は供給を大きく上回っており、この状況は来年も続くと予想される。 ネットワーキングの収益は前四半期比16%増加した。

当社のエンド・ツー・エンドのイーサネット・プラットフォームであるSpectrum-Xを含むAI向けイーサネットの売上高は、数百社の顧客が当社のイーサネット製品を採用したことにより、前四半期比で倍増した。

※Arista Networksの売上に影響がありそうです。】

Spectrum-XはOEMおよびODMパートナーから幅広い市場支持を得ており、X-AIが世界最大のGPUコンピュートクラスタを接続するなど、CSP、GPUクラウドプロバイダー、企業で採用されている。

Spectrum-Xは、AI処理向けにイーサネットをスーパーチャージし、従来のイーサネットの1.6倍の性能を実現します。
私たちは、現在の数万DPUから近い将来には数百万GPUへとコンピュートクラスタを拡張する需要をサポートするため、毎年新しいSpectrum-X製品を発表する予定です。
Spectrum-Xは、1年以内に数十億ドル規模の製品ラインを開始する予定です。 各国がAIに関する専門知識とインフラを自国の社会と産業にとって必要不可欠なものと認識しているため、当社のソブリンAIの機会は拡大し続けています。

ゲーミングとAI PCに話を移す

ゲーミング事業の売上高は28.8億ドルで、前四半期比9%増、前年同期比16%増となった。
コンソール、ノートブック、デスクトップの売上は前四半期比で増加し、需要は堅調に伸びており、チャネル在庫は健全な状態を維持している。

RTX搭載PCはすべてAIPCです。 RTX PCは最大1,300のAIトップを提供することができ、現在、主要PCメーカーから200を超えるRTX AIノートPCが設計されています。

NVIDIAゲーミングエコシステムは成長を続けており、最近では、『インディ・ジョーンズと大いなる円環』、『デューン覚醒』、『ドラゴンエイジ:ヴェールガード』などのRTXおよびDLSSタイトルが追加されました。

GeForce NOWライブラリは、クラウド・ゲーミング・サービスの中で最多のコンテンツである2,000タイトルを超える総カタログ・サイズで拡大を続けています。

プロビジュアライゼーションに移る。
売上高は4億5,400万ドルで、前四半期比6%増、前年同期比20%増となった。
モデル微調整やオムニバース関連のワークロードなど、AIやグラフィックのユースケースが需要を牽引している。
自動車と製造業は、今四半期の成長を牽引した主な業種のひとつである。 企業は、業務全体の効率化を推進するために、ワークフローのデジタル化を競っています。

世界最大の電子機器メーカーであるFoxconnは、NVIDIA Omniverseを使用して、NVIDIA Blackwellシステムを生産する物理的な工場のデジタルツインを構築しています。
また、メルセデス・ベンツを含むいくつかのグローバル大企業は、工場の産業用デジタルツインを構築するために、NVIDIA Omniverse Cloudの複数年契約を結びました。

新しいNVIDIA USD NIMとコネクタを発表し、Omniverseを新しい業界に開放するとともに、開発者がジェネレーティブAIコピロットとエージェントをUSDワークフローに組み込むことを可能にし、高精度の仮想世界を構築する能力を加速します。
WPPは、コカ・コーラ社などの顧客向けのジェネレーティブAI対応コンテンツ作成パイプラインに、USD NIMマイクロサービスを実装しています。

第3四半期の見通しについてご説明します。

総収益は、プラスマイナス2%で、325億ドルとなる見込みです。
第3四半期の売上高見通しには、Hopperアーキテクチャの継続的な成長とBlackwell製品のサンプリングが織り込まれている。

Blackwellの生産は第4四半期に立ち上がる見込みであるGAAPベースの粗利益率は74.4%、非GAAPベースの粗利益率は75%、プラスマイナス50bpを見込んでいる。

データセンターの構成は引き続き新製品にシフトしており、この傾向は2025年度第4四半期も続くと予想している。
通期の売上総利益率は70%台半ばを見込んでいます。 GAAP基準の営業費用は約43億ドル、非GAAP基準の営業費用は約30億ドルとなる見込みです。

次世代製品の開発に取り組むため、通期の営業費用は40%台半ばから後半の伸びが見込まれます。 GAAP基準および非GAAP基準のその他の収益および費用は、非関連投資および公開株式からの損益を含め、約3億5,000万ドルを見込んでいます。

Toshiya Hari - Goldman Sachs(この方の質問)
市場では御社の顧客や顧客の投資利益率、そしてそれが今後の設備投資の持続可能性にどのような意味を持つかについて、かなり激しい議論が交わされています。
エヌビディアの社内では、皆さんはどのようなことに注目していますか? ダッシュボードに何が表示されているのでしょうか?

Jensen Huang - President and Chief Executive Officer

世代間のパフォーマンスを大幅に向上させ続けなければなりません。
そうすれば、消費エネルギーを削減し、そのために必要なコストを下げることができます。

まず第一に、より多くのモダリティで訓練されたより大きなフロンティア・モデルがあり、驚くことに、昨年よりも多くのフロンティア・モデル・メーカーがあります。 つまり、より多く、より多く、より多く、ということです。

氷山の一角の下にあるのは、世界最大のシステムであり、今日の世界最大のコンピューティング・システムである。
つまり、レコメンド・システム、広告生成、非常に大規模な広告をターゲットにしたカスタム広告生成、検索やユーザー生成コンテンツをターゲットにした超大規模な広告生成などです。

これらはすべて非常に大規模なアプリケーションであり、現在ではジェネレーティブAIへと進化している。

コレットが先に述べたように、エンタープライズAIは始まっており、世界の主要なIT企業がエヌビディアのAIエンタープライズ・プラットフォームを世界の企業に提供するために私たちに参加するという私たちの発表をご覧になったかもしれません。
私たちが話をしている企業。 彼らの多くは、会社の生産性を向上させることに非常に興奮しています。

Joe Moore - Morgan Stanley(この方の質問)
ジェンセン プレスリリースの中で、あなたはBlackwellの見込みがすごいとおっしゃっていましたが、Hopperの需要も本当に強いようです。

つまり、あなたは10月のBlackwell抜きで非常に好調な四半期を予想しています。 では、両方の旺盛な需要が共存するのはいつまでと見ていますか? また、ブラックウェルへの移行についてお聞かせください。

Jensen Huang - President and Chief Executive Officer

ホッパーの需要は本当に強いし、その通りだ。 ブラックウェルの需要はすごい。 それにはいくつかの理由があります。
1つ目の理由は、世界のクラウドサービス・プロバイダーが利用可能なGPU容量を調べてみると、基本的にゼロに等しいということです。
その理由は、GPUが自社のワークロード(データ処理など)を高速化するために社内で導入されているからです。

データ処理については、私たちはほとんど話題にしません。
しかし、世界中のほとんどすべての企業が、バックグラウンドでデータを処理しています。
そしてNVIDIAのGPUは、データを処理し加速する地球上で唯一のアクセラレータなのです。 SQLデータ、Pandasデータサイエンス、Pandasや新しいPolarsのようなツールキット、これらは世界で最も人気のあるデータ処理プラットフォームです。

そして、CPUは別として、前にも述べたように、CPUは本当に息切れしており、Nvidiaのアクセラレーテッド・コンピューティングは、そのパフォーマンスを高める唯一の方法なのです。
ジェネレーティブAIが登場するずっと以前から、アプリケーションを次々とアクセラレーテッド・コンピューティングに移行させることが、第一の主要なユースケースでした。

今、ホッパーが求められている2つ目の理由は、次のプラトーへの競争だ。
つまり、次のプラトーに最初に到達した人は、革命的なレベルのAIを導入することになる。

計画的かつ一貫して、次のプラトーまで競争し、そこで一番になることが、リーダーシップを確立する方法なのです。
エヌビディアは常にそれを実践しており、GPUやAIファクトリー、ネットワークシステム、SOCの開発を通じて、それを世界に示しています。

そのため、誰もが本当に急いでいる。
運用上の理由で必要なのか、加速コンピューティングが必要なのか。
これ以上、汎用コンピューティング・インフラを構築したくないのです。

Hopperでさえ、もちろんH200は最先端です。
ホッパーは、ビジネス用のCPUインフラを今すぐ構築するか、ビジネス用のホッパー・インフラを今すぐ構築するかの選択を迫られれば、その決断は比較的明確です。 そのため、人々は1兆ドル規模の設置済みインフラを、Hopperの最新鋭のインフラに移行させようと躍起になっているのだと思います。

Stacy Rasgon - Bernstein Research(この方の質問)
コレットに2つ短い質問があります。
1つ目は、第4四半期のブラックウェルの収益は数十億ドルでした。
これは追加的なものでしょうか?
ホッパーの需要は下半期に強化されると予想していると言ったね。
それは、ブラックウェルが数十億ドルを追加した上で、ホッパーが第3四半期から第4四半期にも強化されるということですか?

粗利率に関する2つ目の質問ですが、もし年間粗利率が70%台半ばであった場合、それをどこに設定したいかを説明してください。

通期で75%だとすると、第4四半期は71%から72%といったところでしょうか。 売上総利益率の出口レートはそのようなものでしょうか?
また、Blackwellが立ち上がる来年に向けて、売上総利益率を押し上げる要因についてどのように考えるべきでしょうか?

Colette Kress - Executive Vice President and Chief Financial Officer

まずホッパーとブラックウェルについての質問から。
ホッパーは下半期も成長し続けると思います。 ホッパーには多くの新製品があり、ホッパーの既存製品も、第3四半期を含む次の四半期に立ち上がり、それらの新製品は第4四半期に移行すると考えています。

そのため、対上半期のHopperは成長のチャンスと言えるでしょう。 さらに、その上にBlackwellがあり、Blackwellは第4四半期に立ち上がり始めます。 ですから、この2つについてお役に立てれば幸いです。

2つ目は売上総利益率についてです。 第3四半期の売上総利益率は約75%でした。 Non-GAAPベースの粗利益率は約75%でした。
第3四半期には75%を達成できると考えています。 通期でも70%台半ば、あるいは75%程度を維持できると考えています。 そのため、第4四半期には若干の差異が生じる可能性があります。

繰り返しになりますが、新製品の導入に伴う移行やさまざまなコスト構造があります。 しかし、私は貴社と同じような数字にはなっていません。
正確なガイダンスがあるわけではありませんが、私たちがいる場所よりあなたの方が下だと思います。

Jensen Huang - President and Chief Executive Officer(締めの言葉)

ホッパーの需要は依然として強く、Blackwellへの期待は信じられないほどです。 当社のトップ5を紹介しよう。
アクセラレーテッド・コンピューティングは転換点を迎えており、CPUのスケーリングは鈍化している。 アクセラレーテッド・コンピューティングは、CUDA-Xライブラリから始まります。 新しいライブラリはNVIDIAに新しい市場を開きます。

データサイエンスとデータ処理ライブラリの代表格であるPolar、Pandas、Sparkのアクセラレーション、ベクトル積ベクトルデータベース用のQVSなど、多くの新しいライブラリをリリースした。

これは今、非常にホットです。 5Gワイヤレス基地局向けのAerialとSionna。 遺伝子配列決定のためのParabricksや、タンパク質構造予測のためのAlpha-fold 2は、現在CUDAアクセラレーションを採用しています。

Blackwellの詳細やサンプルシステムをパートナーや顧客に公開するにつれ、Blackwellのリードの大きさが明らかになります。
Blackwell Visionの実現には、約5年の歳月と7つのオンリーワンチップが必要でした。

Grace CPU、BlackwellデュアルGPU、coVSパッケージ、東西トラフィック用ConnectX DPU、南北およびストレージトラフィック用BlueField DPU、全GPU間通信用NVLinkスイッチ、InfiniBandとイーサネットの両方に対応するQuantumとSpectrum-Xは、AIの大規模なバーストトラフィックをサポートできる。 BlackwellのAI工場は、建物サイズのコンピューターである。

エヌビディアは、顧客がAI工場を迅速に構築できるよう、チップ、システム、ネットワーキング、さらには構造化ケーブル、電源、冷却、ソフトウェアのマウントに至るまで、Blackwellプラットフォームのフルスタックをエンドツーエンドで設計し、最適化した。

これらは非常に資本集約的なインフラです。 顧客は、機器を手に入れたらすぐに導入し、最高のパフォーマンスとTCOを実現したいと考えています。 Blackwellは、電力制限のあるデータセンターにおいて、Hopperの3倍から5倍のAIスループットを提供します。

3つ目はNVLinkです。 これは非常に大きな問題で、その全対全GPUスイッチはゲームチェンジャーです。
Blackwellシステムにより、72GB 200パッケージの144個のGPUを1つのNVLinkドメインに接続することができ、NVLinkの総帯域幅は1ラックで毎秒259テラバイトになります。

これはHopperの約10倍で、1秒あたり259テラバイトです。何兆ものトークンに対して何兆ものパラメータ・モデルのトレーニングを行う必要があるので、これは理にかなっています。 そのため、GPUからGPUへとデータを移動させる必要があります。

ジェネレーティブAIの勢いは加速している。
ジェネレーティブAIのフロンティアモデルメーカーは、モデルの安全性とIQを向上させるため、次のAIプラトーへのスケールアップを競っている。

また、テキスト、画像、ビデオから3D、物理学、化学、生物学に至るまで、より多くのモダリティを理解するために規模を拡大している。
チャットボット、コーディングAI、画像ジェネレーターは急速に成長しているが、それは氷山の一角に過ぎない。

NVIDIA AI Enterpriseプラットフォームは、NeMo、NIMS、NIMエージェント・ブループリント、AI Foundryで構成され、当社のエコシステム・パートナーである世界有数のIT企業が、AIモデルのカスタマイズや特注AIアプリケーションの構築を支援するために使用しました。

企業は、NVIDIA AI Enterpriseランタイムにデプロイすることができ、GPU1台あたり年間4,500ドルで、NVIDIA AI Enterpriseは、AIをどこにでもデプロイするための卓越した価値を持っています。
また、NVIDIAのソフトウェアTAMは、CUDA互換GPUのインストールベースが数百万から数千万に増加するにつれて、大きなものになります。

コレットが言ったように、NVIDIAのソフトウェアは20億ドルのランレートで今年を終えるでしょう。 本日はありがとうございました。

まとめ

Jensenさんはいつも熱く語られるので文字数が多くなりがちです・・・

一通りカンファレンスコールを読みましたのでまとめたいと思います。
25’3Qガイダンスには当然Blackwellの売上は含まれておらず、H100やH200などのホッパーGPUがメインの売上になるのだろうと半ば半信半疑でガイダンスを読んでおりましたが、やはりそうでした。

3QガイダンスでGross Profit Marginは75%と達成できるであろうとコレットCFOがおっしゃっておりましたので、この点で冒頭懸念をしていたコスト面での価格転嫁はされていると受け取れます。

TSMCの7月の売上高が前年同期比で+44%という驚異的な数字が出ている点にしてもNVIDIAからの発注がかなり多いという所も読み取れると思います。
来月、再来月にも発表されるTSMCの月次売上高はNVIDIAの3Q決算を占う一つの指標になりそうです。

JensenさんやColette CFOの話にもあった通り、2025年2月発表の25’4Q決算からは現在主製品であるH100やH200のホッパーGPUにBlackwellが乗り始めまずは数十億ドル規模の売上が加算されるとの事ですので、2024年よりも2025年、そして2026年の方が成長している点は容易に想像ができます。

ただ問題なのは今期決算での市場評価にあった通り、NVIDIA全体としての成長率が市場を納得させられるものかどうか!?だと思います。
世界のトップを走る企業ならではの高い期待に応えられるかは今後次第でしょうが、NVIDIAならJensenさんなら期待に応えてくるように思えます。

さてここからは投資家目線で見て行きたいと思います。
今週3日間でNVIDIAの株価は約8.2%下落しております(28日AHまで)
本日のザラ場以降9月はアノマリーでも軟調になりがちな期間の為、株価は上値が重いだけでなく100$台前後まで売られてしまうかもしれません。

今回の決算でも結果が出たように今後のNVIDIAの決算や株価は現在の株価水準にいるうちは、相当シビアな目で見られるという事が分かりました。
つまり今までNVIDIAは決して高くないのだと言われてきた論理が覆されたかもしれないという点は理解しておくべきかと思います。

しかしJensenさんの説明会でのコメントにもある通り、NVIDIAの成長劇第二幕と呼ばれそうなシナリオがすぐそこに来ている事は間違いないと思います。
本格的にはBlackwellが量産、納品され始めてからでありまたその頃のハイパースケーラー側や世の中の需要がどう変化しているのか!?
この点を意識しながら慎重に投資判断をしていきたいと思います。

少しの間軟調な株価推移になるかもしれませんが、中期~長期で見ればまだまだNVIDIAは成長していく企業だと思いますので私個人的にはこのまま現在のポジションはHoldしたいと思っております。

NVIDIAを保有されておられる方々の今後の参考になれば幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございました。

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