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世界の闇は心の闇 ーSound Of Freedomを観てー

兼ねてからの、一部界隈では問題作とされてきた映画「サウンド・オブ・フリーダム」を、映画館で観てきました。

テーマは「人身売買」です。

と言っても、実際には多くの人にとって、ドラマや映画の話としか思えないでしょう。

だからこそ、この映画で、事実を知ってほしいと制作されたのですが、これまでも多くの人がこの問題に着手しようとしてきました。

しかし、ある段階で立ち消える。それほど闇深いものがあり、政治や経済を動かす中枢の人間が大きく関わっています。

この映画も5年前に制作されたと、ラストで説明がありました。実際、メル・ギブソンらが関わり、コロナの年2020年には多少話題にはなっていましたが、ようやく公開となったのです。数々の妨害があったことだと想像できます。

以前、こんなYoutubeで「やばい話」をしましたが、

私は比較的リアルにこの手の裏情報に接したことがあり、リアリティがあります。(今回の一人称は「私」でいきます)

この映画は史実に基づいてますし、何もアメリカの話ではなく、日本だって他人事ではありません。

世界には、どうしようもなくおぞましい闇が存在しています。

最近、大きなニュースで、大物ラッパー「パフ・ダディ」が人身売買で捕まりました。

エンタメ業界には、この手のものが蔓延っています。この辺は過去にもnoteであれこれ書いています。

音楽業界とエンタメの闇と裏の話

音楽業界とエンタメの闇と裏の話 その2

続・音楽業界とエンタメの闇と裏の話

パフ・ダディの件はまた後ほど取り上げますが、とにかくこの映画、「サウンド・オブ・フリーダム」は、本当に胸が痛いです。

映画を観て数日経ちますが、いまだにボディブローのように、じわりじわりと、心をえぐります。だから、万人におすすめできる映画ではありません。

ややネタバレですが、映画には人身売買され、性奴隷になった幼い子供たちがいます。この映画のストーリーの軸になる少年少女は、一人の勇敢な男によって救出されます。

しかし、救出されたとはいえ、この子達が背負った傷は簡単には消えません。

幼少期の性的な虐待は、人格形成にどんな影響を及ぼすかを説明するまでもありません。

だからただ「子供が助かってよかった。救った彼は英雄だ。これでめでたしめでたし」では終わらないのです。

だからこの子達の心のケアが、今後の課題であり、時間をかけて取り組むべきテーマです。

心のケアがしっかりできて、周りの大人たちが、しっかりと愛情を注ぐことができれば、この子たちが大人になったら、むしろ人の心の痛みを理解できる深い慈しみと洞察力、そして心に傷を負った子供たちのケアやサポートができる類稀な人に育つでしょう。

しかし、ケアが届かなかった場合、どうなるのでしょう?

これは現代に生きるすべての人が共有する問題です。心のケアや、愛情というものを、根本的に考えなくてはいけません。

映画はノン・フィクションであり、とにかく惨たらしい話であり、何度も言いますが、本当に胸が痛いです。

しかしこの手の映画を観る際に、気をつけたいことがあります。

それは、ただ闇雲に悪を裁かない、ということです。

人の心として、子供たちに性的搾取をするという、このような悪行を許すことはできません。私も怒りを覚えます。

もし、自分の家族がそんな目にあったら、その犯人を殺してやりたくなるでしょう。

しかし、ここで憎しみの連鎖をしては、再び繰り返されます。ここ数千年の人類史は、そのような「やってやられて、やり返して」の報復合戦、奪い合いの歴史です。

その歴史から脱却するときが、今の時代です。

もちろん彼ら加害者は社会的に、法的に裁かれるべきですし、今後、再犯のないように注意する必要がありますが、我々が個人レベルで憎しみに心を塗り潰しては、人類の負の遺産を積み重ね、それは我々自身の人生を損なうことになりかねません。

まず、理解しなければならないのは、彼らは加害者は、そうなってしまった背景があるということを忘れてはいけません。

だから、これは彼ら加害者一人一人の責任であるとともに、この時代と社会が生んだ犯罪だということ。同じ時代、社会に生きる我々は、他人事ではありません。

彼らがどうして、幼い子供を虐待するという、悪魔の如き所業ができるのか? 

そして、映画でも出ますが、子供を騙してさらって売買する女性もいます。彼女は虐待は直接しませんが、同罪です。

これらはまともな心を持った人間にはできません。

しかし、彼らがまともじゃなくなったのはなぜでしょう?

やはり、多くが彼ら自身が愛を失くしてしまった結果でしょうし、そこに至るには、幼い頃から、愛情が欠落した環境にいたり、深い傷を負ったからです。

もちろん、程度や度合いがありますが、重度の犯罪者ほど、心を失い、人格や倫理が破綻するほどの環境と経験があったのでしょう。

それは、一見裕福に見えても、愛情の欠落や心の傷は、個々に降りかかってきますので、なかなか他者目線では判別できませんが、歪んだ心を持つ加害者には、確実に歪んだ心になるような環境が、幼い頃からあったということです。

ただ、それでも彼らが最初からずっと性犯罪や小児性愛者や、人を虐待するような人間だったのかというと、そんなことはほとんどありません。
(もちろん一部には、10代前半からサイコパスになる犯罪者もいますが)

先ほどのパフ・ダディの件に話を戻しますが、有名どころだと投資家で大富豪のジェフリー・エプスタインなどにしろ、彼らの顧客は富裕層です。それも「超」がつく大富豪や、ハリウッドセレブや、大物アーティスト、イギリス王室なども顧客にいます。

仮に、私が犯罪的な歪んだ性癖を持っていたとします。

しかしもしそれを実行するには多大なリスクがあります。未成年と淫行、で十分な犯罪であり、社会的にも失墜します。

それが子供だと虐待になり、重罪です。だから、仮に倫理観が破綻していても、リスクと天秤にかけると、その性癖の欲を実行することはまずしません。

だから世界には、おそらくそのような歪な欲望を持った人間がたくさんいますし、私だって、まったく心の闇がないわけではない。大なり小なり、誰しもにそのような醜い一面はあります。

しかし、例えばパフ・ダディは、若い頃からそんな犯罪行為をしていたのか?

してないでしょう。おそらくは純粋に音楽をやって、夢中でラップをしていたのだと思います。

しかし、金と権力を持った時、彼は欲望を実行し始めたのです。

みんなそうでしょう。警察や司法、そしてメディアも黙らせるほどの強いパワーを持った時に、歪な欲望を持っていた人間は、それを露にしたのです。

金と権力が悪い、ってことではありません。多くの富裕層が、真っ当に生きていて、むしろ人格者が多いです。

ただ、そうではない人がいるということです。

心に深い傷とを負ったまま、自身を癒すことなく、憎しみと怒りを腹の底に沈め、社会的な成功を得て、権力を得てしまった人。

パフ・ダディの経歴を見ると、ハーレム出身で、父親は生まれて間もない頃に殺害されているとウィキに書いてありましたが、どう考えても愛情豊かで、安全な環境下とは言い難いです。

皮肉なもので、だからこそそういう人間は這い上がるための努力を惜しまないし、強い精神力を持つことができるのですが、心の傷が強い人は、このようにダークサイドに落ちてしまい、人の心を失ってしまうのです。

これは、全員にありうることです。私自身も、大いに注意しないとなりません。

小さな話ですが、私がかつて個人事業を始めて、それなりに自由なお金を手にするようになった頃。やはり類は共を呼ぶで、周りにも同じような人種がたくさんいて、観察してました。

それまで普通の主婦や、普通に勤めていた人が、メンタル系のビジネスを展開させて、急にお金を持つようになり、豹変する人たちをたくさん観てきました。

自己啓発やスピリチュアルのメンタルヘルス系をやる人間って、そもそも自分がそれらに救われたタイプの人間で、元々心の中に抑圧されたものが多い人たちです。

それが自身が稼げるようになると、突然贅沢をし始め、横柄になったりする人がたくさんいました。

その大半が後に失墜したり、問題行動を起こしたり、起こされたり、仕事はうまくいっても家庭が崩壊したりと…。色々と間近で観察してきました。

私はとりあえず気をつけていました。謙虚であれ、と自分に言い聞かせてはいました。

例えば、急にお金があるからと言って、歩ける距離ならタクシーを乗らないとか、AとBで条件が同じなら、安い方を選ぶとか、急に生活レベルを変えることは控えました。

でも、少なからず天狗になったり、図に乗ってしまい、謙虚さを欠いていたなぁと、今となってはわかります。当時はなかなか気付けないのです。反省しています。

私のレベルですら、抑圧していた心の闇が欲望となって突如湧いてきます。

それが警察や司法、メディアを黙らせるくらいの財力と権力を持ったとなると、想像がつきません。

しかし、この手の事件が明るみになってきているということは、時代は変わったということです。

「嘘はつけない」

ってことです。すべて、明るみに出ます。

かと言って、じゃあ闇の部分を隠したり、我慢したりして、闇の欲望をただ実行しないで我慢する…、では何も解決ではないのです。(もちろん、実行してはいけません)

我々がすべきは、自身の心の闇と対峙し、受け入れて、光を届けることです。

あなたが変われば、世界は変わります。なぜなら世界の闇は、あなたの闇と繋がっています。

世界の闇は、自分の奥底にある闇の顕れなのです。

自分自身に、光を当てることです。それが、目の前の現実と、世界の現実と、拡大していくのです。

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現在、個人レッスン、単発のワンデイコース、3ヶ月の継続コース、それぞれと受け付けています。

一人一人の体とじっくり向き合いながら、一生使える身体操作と、その人が本来の状態を取り戻し、人生を充実してい生きれるように、サポートします。


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オオシマ ケンスケ
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