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北の地で、亡き父を想う。

父のことをたくさん思い出した旅だった。

なぜだろう?

僕の生まれ育った大地である『北海道』だからだろか? 

とはいえ僕の生まれ故郷の小樽とはかなり離れてるし、父は稚内には来たことはない。

今回の旅は、今年5月に鹿児島県「本土最南端」の佐多岬に行った際、受け取ったインスピレーションが面白かったので(南へ!鹿児島県をめぐる旅)、

「だったら最北端も行こうではないか」

という単純なものだった。

そして、どうせ稚内へ行くのなら、昔から行ってみたかった「利尻島」と、最北の日本百名山「利尻山」へ登りたかった。

利尻は小樽と航路が結ばれていて、兄は子供の頃「少年〜の旅」みたいなやつで行っていたのも覚えている。

* 小樽〜利尻の航路は、明治18年から始まった歴史ある航路だったが、1993年で途絶えた。

9月1日。午後の便で稚内空港に到着。レンタカーを借りて、真っ直ぐに宗谷岬へ。

岬に立った瞬間だ。思わず口走った。

「お父さん、オレこんなとこまで来ちゃったよ!」

なぜだろう? 自分でもわからないけど、そんな言葉がついて出たし、実際喋っていた。口に出してから、自分に何が起きているのかわからなくなった。

親父を思い出し、父に向けて言ったのだ。

すぐ近くにいて、一緒にこの最北の海と、遠くに霞む樺太(サハリン)を眺めてるような気がした。こんな感覚は初めてだ。

その翌日、利尻島に行った初日も、父を思い出すと共に、父の波乱に満ちた人生を思い、涙が込み上げた。

僕の父は、すごい男だった。

僕はそんな偉大な父親を、何も理解していなかった。

父とは色々あった。誰にしもそうだろうけど、とにかく色々あって、そして、ここ数年でようやく“許す”ことができた。

それで終わりだと思っていた。

違った。

“許すこと”はゴールではないのだ。

この旅で、父に対して最大級の『感謝』と『尊敬』を持てた。

というか、それを今まで持っていなかった自分がバカの極みだったと、激しい後悔を感じた。

どうして父をもっと分かってあげられなかったのか? 理解しようともしていなかったのかと、悔やんだ。

父はなんて素晴らしい人生を生きたのだろう。改めて、ゆっくり酒を酌み交わしたいと想うが、それは現実にはもう叶わない。

とにかく、僕はあなたの息子でよかった。そして、あなたの息子として、決して恥じないような男になろうと誓う。

さて、また語り過ぎたようだ。

今回も写真と共に、noteにデータとコメントを残そう。あなたの北の旅の参考になればこれ幸い。

北海道はとにかく広い。
流氷館。マイナス14度。
最北の神社。
宗谷岬と対をなすノシャップ岬で夕陽を眺めに。
西側は雲が多かったが、最後の最後で真っ赤な夕陽が見れた。


この日は稚内市内宿泊。近所の居酒屋へ。

タコ飯。量が多い。
焼き鳥、デカ過ぎてテイクアウトして、一旦落ち着いてからホテルで食べた。お腹いっぱい。
翌日は雨。フェリー乗り場へ。7時15分発のフェリー。
約2時間船に揺られ、利尻鴛伯おしどりはく 港到着後、目の前の店で朝食にホッケ定食。
レンタカーで島を巡る。
ここはド級。
ここは大興奮。
昆布祭り。
雨は降ったり止んだり
こういう場所は行っておく。歴史を知るって面白い。
利尻山の麓。
午後14時くらいになり雨が止む。
沼を一周できる。
良い時間だった。
登山道の湧水を汲みに行く。


宿は夕陽館という、街から少し離れた宿へ。

食事は絶品でした。宿のお兄さんもかなり気さくで良い人。
唯一残念なのが「温泉」って書いてあるけど、9月からは普通のお湯になった、とのこと。
「夕陽館」ってくらいだから、夕陽絶景スポット。(宿のお兄さんがサンライズビューのベストスポットを教えてくれた)
刻々と変化する空の色を楽しむ。夜は満天の星空でした。


翌朝6:30から宿を出て、

利尻登山開始。
夕陽館のお弁当。でかい。朝、4分の1食べる。塩気が効いてて大変美味い。今まで食べたおにぎりのベスト3に入る美味しさ。
見晴らし台
8合目の長官山から山頂の景色。
ちなみにこれは早朝、宿の前からの利尻山。上と比べると、かなり近づいてきたのがわかる。が、まだ8合目で、ここからが登山コースもさらに急登になる。
高山植物も豊かです。
ついに登頂。
ろうそく岩
足を解放。

下山もゆっくりと、山の時間を楽しみながら。

ちなみにこちらで立体的にコースがわかる(↓)

さすがに疲労困憊。ホテルの人が登山口まで送迎(昨日とは違う宿)。

Instagramのハイライトでも映像が観れる。


この日の宿は素泊まりにして、夜は近場の居酒屋へ。

ニシンの昆布締め。その他、絶品。

10時に寝た、が、4時半に起きて、

夕日が丘だけど、朝日を見に行く。ホテルから徒歩15分。筋肉痛の足で早歩き。
最高の夜明けです。


稚内行きのフェリー
快晴。
さらば利尻。


稚内港に14時過ぎに到着。

レンタサイクル。筋肉痛ゆえ、電動アシスト。
街中にエゾシカ。
北門神社。
公園の中腹。電動とはいえ、チャリで全て登れなかった。
北方ドーム。
居酒屋で昆布焼酎とやらを飲む。
煮魚。名前を忘れたが、聞いたことのない魚。
ゲストハウスに宿泊。他の旅人と交流を楽しむ。ドミトリールームで眠れるか不安だったが、思ったより寝られた。


朝の散歩。二日経ってもふくらはぎの筋肉痛が取れぬ…
稚内駅。
え?き、君は…

昼過ぎの便で羽田へ。

羽田へ降り立った時に、「外国から帰ってきた時」の感覚があった。沖縄や石垣島なんて行った際に感じたことはあるけど、北海道で感じたのは初めただ。

やはり利尻という北の離島で過ごしたせいだろうか。樺太が見える場所だったしね。

旅のお土産は「昆布三昧」。

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