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絵を始めたばかりのときの僕が指導者に教えてもらいたかった4つのこと
カルアーツに入学するずっと前の話。ぼくが大人になってから絵をはじめた頃は、何が分からないかも分からない状況だった。そこから少しでも早く上達するため、美大に合格するために色々な方法を片っ端から試しました。
絵を始めたばかりのあのときにぼくが知りたかったこと・指導してほしかったことをまとめてみたので、
絵を始めたけど何をすれば良いか分からない方
絵をどう教えたら良いか困っている指導者
に是非読んで頂ければ嬉しいです。たぶん絵だけに限らず、参考になる部分があると思う。
減点方式ではなく加点方式のフィードバックが欲しかった
どんな分野に置いても初心者に減点方式のフィードバックをするメリットって全くないと思うのだけど、とにかくそういうフィードバックをする指導者が多かった。
絵を描き始めたばかりのときにダメ出しをされても全く参考になりませんでしたし、キツかったです。そもそも、そのダメ出しを吸収して次に活かすスキルもない。
最初は、ひとつでも良いからいいところを探して褒めて欲しかったと思います。初心者は上手い下手より、描き続けることが何より大切だと思うので、
描き続けることを加速させるフィードバック=褒める言葉
をかけてもらったときは、とてもためになりました。褒めてくれる先生に出会ってから爆速で上達しました。
原因と対策を教えてほしかった
うまく描けていないという事実を伝えられるより、どうしたら描けるようになるかというコツや練習法を伝えて欲しかったです。
日本の美大予備校に通っていたころのクロッキーで、『プロポーションが全然あってない』というダメ出しをよくされていました。でもそんなのは自分でもわかっているんです、誰が見てもめちゃくちゃ下手だから。ぼくが知りたかったのはどうしたらプロポーションが合うのかということでした。
しかしそれに対する具体的な練習方法は伝えてくれず、ただ『プロポーションがあってないからもっとちゃんと見て描かないと』しか言ってもらえなかった。どうしたらいいのか全くわからず、かなり辛かったです。
できなていないのは自分でも分かっている、でもできるようになるために何をすればいいか分からない、という悶々とした日々を過ごしました。
モチーフの観察力を養うためにブラインドコントアーをやってみたり、模写をすすめたり、NYへ行ってからそういうアドバイスをもらったときは本当にありがたかったです。
うまい人ほど、ちゃんと資料を集めてそれを見て時間をかけて描くと教えてほしかった
初心者の頃は“見ないで、速く描けるヤツが凄い”みたいな謎の思い込みをしていました。きっと同じような勝手な思い込みをしている人も多いと思います。
うまい人・プロフェッショナルな人ほど、情報収集をするし、見て描くし、時間をかけるということを先生から教えてもらっていたら随分気持ちが楽だったと思います。
カルアーツのドローイングの先生で、カルアーツを目指している受験生のクラスも担当している先生は、以下のように言います。
『カルアーツを目指している子たちよりも、カルアーツに通っている君たちの方が少なくとも5倍は描くのが遅い。そしてプロは君たちよりももっと遅い』
リファレンス(資料)を集めることの大切さを教えてほしかった
画力を上げるために誰でもできるのに、初心者ほど疎かにしがちなことのひとつが資料収集をしっかりやるということ。
鉛筆を持っていない時間をどう過ごすか=どう準備するかも、絵のスキルに大きく関係しているということを知れば、ずっと絵に取り組みやすくなります。実際に画面にも影響するでしょう。
資料収集の大切さについてはこちら。
特に初心者のうちは、絵の技術ではなくて絵の楽しさを教えてもらうことが、その後の上達の鍵ではないかなと勝手に思っています。
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