Vol.32【アルベルゲとペンション、ホテル】スペイン巡礼おばさん奮闘記
今回のスペイン巡礼の宿は安いアルベルゲとちょっとお高いペンションやホテルをその時々で使い分けています。でも、基本予約・キャンセルができるところです。歩き始めは仲間とか顔見知りができた方が楽しいかもと大人数が同室のアルベルゲにして、長歩きをして疲れが溜まっていそうな時は1人で寛げるホテルにしました。
ピレネー越えの時はそれが功を奏して、オリソンで一緒になった人とロンセスバージェスまで声を掛け合いながら歩くことができ、とても楽しかったです。
しかし、今回の
サリアのアルベルゲ
は、大部屋の二段ベッドが6台も置いてある部屋にアメリカ人女性が1人と奥にどこの国の人かわかりませんが男性が1人だけ。
宿に到着したのも遅かったので、ほとんど話もできませんでした。夜中はその1人の男性のイビキがうるさくて、アメリカ人女性も「眠れない。」と小さくつぶやいてトイレに立つ時に目配せするくらいのコンタクトのみ。私は次の日の行動時間の長さを考慮して、朝も7時頃には部屋を出たのですが、女性はまだ寝ていたので声もかけずに出てきてしまいました。なので、1日目のカミーノ中は、ひたすら歩くことに集中して顔見知りでない人が追い越しざまに「ブエンカミーノ」と言うのに返答するくらいでした。
本当に外人さん(固定概念)は、背が高くて脚が長いせいか歩くのがとても早いです。追い越して行って距離が離れるばかりでまた次の人に追い越されるの連続です。
ポルトマリンの宿はペンション
でした。
隣の部屋は国籍はわかりませんが、英語圏でもスペイン語圏でもないカップルでした。洗濯物を洗いに3階の洗濯室にいた所、そのカップルも洗濯しに上がってきました。洗濯機の使い方がわからず途方に暮れている時でした。でも、私が洗濯物を入れたのは乾燥機の方だったらしく、洗濯機と乾燥機が並んではいたものの、一台ずつしかなかったのです。カップルの彼女から「一緒に洗っていいよ。」と言われましたが、流石にそれは・・・。「使い方だけ教わって後から来るね。」と返答。でも、そのカップルも洗濯機の使い方がよくわからず、一緒にあーでもない、こーでもない、と扱っているうちにやっと動かすことができてお互い笑顔で別れました。
そんなコンタクトがあったおかげか、
ポルトマリンから次の町パレスデレイへ向かって歩いている途中のバルで、彼女から声をかけられました。最初、誰だかわからずに不思議な顔で見つめると「昨日の、洗濯の」と、思わず旧知の共に出会った様な安心感で嬉しくなりました。
でも、こんな時に感情を大きく表現できないのが日本人(私だけ?)の悪い所ですね。後になって、もうちょっとハグし合うくらいの対応をしたらよかったとちょっと後悔しています。
さて、今、私は怖い思いをしています。今までは地面から近い所で朝を迎えられました。しかし、この
パレスデレイのアルベルゲ
では、初めて2段ベッドの上段です。22ベッドという部屋なので、11台の2段ベッドが所狭しと置かれています。設備は整っていて、シーツも綺麗で、暖かく新しい毛布も備えてあります。ちゃんとひとベッドずつスマホを充電するコンセントもあり、ベッドの両側にロールスクリーンもあるので、それを下げてしまえばプライベートゾーンがきちんと保たれるのですが・・・。疲れ切った身体で細い鉄パイプの階段を登り降りしなければなりません。ベッドの柵は15cmほどしかありません。寝返りを打つのも怖いです。町から遠いけど、パン屋さんも兼ねているらしく、美味しそうなクロワッサンの絵の付いた車がたくさん停まっていました。建物自体は新しく、白く綺麗です。
でもでも・・・、こんな2段ベッドの上の段に寝るなんて、60歳を過ぎた私には恐怖過ぎます。無事に朝を迎えられるのを祈っていてください。
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