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アート秘話、名画の背後にあるストーリーや教科書にはのっていない画家の秘密、美術作品その…

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アート秘話、名画の背後にあるストーリーや教科書にはのっていない画家の秘密、美術作品そのものの価値などを取り上げ、奥が深い美術の世界を学ぶ記事を投稿します。 Podcast番組:https://open.spotify.com/show/29oc7VE6yp9Z5QSGJTHysn

最近の記事

美術鑑賞から日常を見る新しい目

前回、美術館での絵の見方についてお話ししました。今回は、その観察力をどのように日常生活に活かせるか、特にビジネスシーンや人間関係においてどう応用できるかについて、詳しくお伝えしたいと思います。 こちらの記事は、Podcast番組「アート秘話〜名画に隠された世界〜」で放送した内容をもとに作成しています。こちらの放送もぜひよろしくお願いします! FBI流の観察力の鍛え方アメリカのFBI捜査官たちが実践している、興味深い手法があります。彼らは、1枚の絵や数点の美術品をじっくりと

    • 感性を磨くアートの見方!

      今回は、美術館でより深く作品を楽しむための「絵の見方」についてお話しします。 多くの方が「美術館に行っても何を見ればいいのかわからない」と感じているのではないでしょうか。そんな悩みを解決し、美術鑑賞をより豊かな体験にする方法をお伝えします。 こちらの記事は、Podcast番組「アート秘話〜名画に隠された世界〜」で放送した内容をもとに作成しています。こちらの放送もぜひよろしくお願いします! 1. キャプションにとらわれないで、まず作品を見よう美術館に入ると、多くの人がまず

      • 最後まで筆を持ち続けたルノワール、独自の表現を確立する【ルノワール】

        前回、我々はルノワールの「大水浴図」を通じて、彼の芸術的な葛藤と挑戦を見てきました。新古典派と印象派の融合を試みたこの作品は、残念ながら多くの人々に違和感を与える結果となりました。しかし、この経験はルノワールにとって貴重な学びとなり、その後の彼の芸術をさらに深化させる原動力となったのです。 今回は、ルノワールの晩年に焦点を当て、彼がどのようにして自分自身の表現を確立したのか、そして最後まで貫いた「幸せを描く」という芸術哲学に迫りましょう。 こちらの記事は、Podcast番

        • 【ルノワール】「大水浴図」に見る芸術家の苦悩

          前回の記事では、ルノワールが印象派の一員として活動していた時期から、独自の表現を模索していく過程を探り、何度も試行錯誤を繰り返した姿を垣間見ました。 今回は、彼が生み出した表現方法である、印象派と古典派のハイブリット型作品のプロトタイプとも言える作品の一つ、大水浴図」を通じて、彼の芸術的な葛藤と挑戦、そして芸術家としての成長の過程を探っていきましょう。 こちらの記事は、Podcast番組「アート秘話〜名画に隠された世界〜」で放送した内容をもとに作成しています。こちらの放送

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          【ルノワール編】迷走するルノワール、独自の表現を求めて

          前回の記事では、ルノワールが古典派から印象派に傾倒した背景に迫っていきました。そこから、彼は印象派になっても、すぐに成功を収めることはできず、ここからも厳しい道のりが待っているのです。 今回は、ルノワールが印象派の一員として活動していた時期から、独自の表現を模索していく過程を探っていきます。 こちらの記事は、Podcast番組「アート秘話〜名画に隠された世界〜」で放送した内容をもとに作成しています。こちらの放送もぜひよろしくお願いします! 印象派展での苦闘1874年、ル

          【ルノワール編】迷走するルノワール、独自の表現を求めて

          【ルノワール】印象派に傾倒したのはなぜ? 経済状況と社会風潮が大きく影響

          前回の記事では、ルノワールが描いた「ラ・グルヌイエール」から彼が何を描きたかったのか、を紐解き、印象派に至るまでの経緯を見ていきました。 今回は、ルノワールが印象派に傾倒していった背景について、当時の経済状況や社会の風潮を踏まえながら探っていきましょう。 こちらの記事は、Podcast番組「アート秘話〜名画に隠された世界〜」で放送した内容をもとに作成しています。こちらの放送もぜひよろしくお願いします! 伝統と革新の狭間で1869年、ルノワールは友人のクロード・モネと共に

          【ルノワール】印象派に傾倒したのはなぜ? 経済状況と社会風潮が大きく影響

          【ルノワール】印象派との出会い〜「ラ・グルヌイエール」が語る芸術家の変遷〜

          印象派の巨匠として知られるピエール=オーギュスト・ルノワール。しかし、意外なことに彼は当初、伝統的でアカデミックな場所で絵を学び始めていました。 では、どのようにしてルノワールは印象派へと傾倒していったのでしょうか? 今回は、ルノワールの代表作の一つである「ラ・グルヌイエール」を通して、彼が印象派へと歩み始めた過程を探ってみましょう。 こちらの記事は、Podcast番組「アート秘話〜名画に隠された世界〜」で放送した内容をもとに作成しています。こちらの放送もぜひよろしくお

          【ルノワール】印象派との出会い〜「ラ・グルヌイエール」が語る芸術家の変遷〜

          【ルノワール】陶器の絵付けの職を失う、そして画家になる。

          フランス印象派を代表する画家の一人、ピエール=オーギュスト・ルノワール。彼の作品は、今なお世界中の人々を魅了し続けています。 しかし、ルノワールがどのような人生を歩み、どのようにして画家になったのか、ご存知でしょうか? 今回は、ルノワールの生い立ちから画家としての第一歩を踏み出すまでの物語をお伝えします。 こちらの記事は、Podcast番組「アート秘話〜名画に隠された世界〜」で放送した内容をもとに作成しています。こちらの放送もぜひよろしくお願いします! 陶器の町リモー

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          【ルノワール編】日常の喜びを表現する画家

          印象派の巨匠として知られるピエール=オーギュスト・ルノワール。彼の作品は、今なお多くの人々を魅了し続けています。今回は、ルノワールをテーマに取り上げて、彼の代表作「ムーラン・ド・ラ・ギャレットの舞踏会」と「シャルパンティエ夫人と子供たち」を通じて、彼の芸術と人生の深い結びつきを探っていきましょう。 こちらの記事は、Podcast番組「アート秘話〜名画に隠された世界〜」で放送した内容をもとに作成しています。こちらの放送もぜひよろしくお願いします! 人物描写への情熱と独自のス

          【ルノワール編】日常の喜びを表現する画家

          晩年まで光を表現し続けた「モネ」、世界中から愛される秘密

          いよいよモネに関するブログシリーズの最終回を迎えました。 これまで6回にわたり、クロード・モネの生涯と芸術について探ってきましたが、今回はその集大成として、モネがなぜ今もなお多くの人々を魅了し続けているのか、その秘密に迫ってみたいと思います。 こちらの記事は、Podcast「アート秘話〜名画に隠された世界〜」にて対談形式で語った内容をもとに書いています。こちらの放送もどうぞよろしくお願いします! モネの軌跡:光への飽くなき探求まず、これまでの内容を簡単に振り返ってみましょ

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          フランスで酷評された「モネ」、アメリカへ進出、そして成功を収める

          睡蓮の絵で有名なモネですが、世間に認められるまでの道のりは、茨の道だったのです。 今回は、モネがどのように評価され、世界的な名声を得ていったのか、その軌跡を辿ってみましょう。 こちらの記事は、Podcast「アート秘話〜名画に隠された世界〜」にて対談形式で語った内容をもとに書いています。こちらの放送もどうぞよろしくお願いします! 印象派の誕生と苦難19世紀後半のフランス美術界は、伝統的な古典派が主流でした。その中で、モネは「印象派」という新しい絵画スタイルの先駆者として登

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          モネ「日傘をさす女」「死の床のカミーユ」に隠されたエピソード

          今回は、モネの作品である「日傘をさす女」と「死の床のカミーユ」を通じて、モネの波瀾万丈な人生に迫っていきたいと思います。 こちらの記事は、Podcast「アート秘話〜名画に隠された世界〜」にて対談形式で語った内容をもとに書いています。こちらの放送もどうぞよろしくお願いします! モネの作品から垣間見る人間臭さモネの代表作の一つ、「日傘をさす女」。この作品は3部作あるのですが、この作品にはなんとも言えない、人間臭さがあります。 1875年の「日傘をさす女」 1875年に描

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          モネと印象派〜アバンギャルドな若者達〜

          今回は、19世紀後半に美術界に革命を起こした「印象派」について、クロード・モネを中心に、その誕生から発展についてお話しします。 印象派以前:写真の登場と美術界の危機感以前のnoteでも取り上げましたが、当時19世紀半ばは、写真の誕生により、美術界は大きな転換期を迎えていました。 絵画の意味そのものに疑問が投げかけられ、伝統的な美術業界の在り方に対する批判的な声が上がっていたのです。 この頭打ち感漂う状況の中で、新しい表現方法を模索する動きが生まれ、そこで立ち上がった一つ

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          「光」への揺るぎない情熱 ―モネが浮世絵から学んだこと―

          今回も、前回に続き印象派を代表する巨匠、「クロード・モネ」について、彼の「光」に対するこだわりに迫っていきます。 モネの絵は、太陽の光が水面に映える瞬間の輝きを描いた作品(具体的な作品名は「積みわら」や「睡蓮」)などで世界中に知られています。 しかし、そんな「光」にこだわり抜いた作風を生み出すまでには、やはり紆余曲折の道のりがありました。 今回はそんなモネが歩んだ道のりに焦点を当ててみましょう。 評価されない苦しみと光への執着心モネは若きころ、アカデミズムに則った古典

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          常識を打ち破り、時代を変えた印象派の巨匠モネ

          モネの絵画を見ると、誰もがその美しさに心を奪われます。 私たちは、モネの絵画の、一体どこに心を惹かれるのでしょうか? もしかしたら、それは、モネが生涯をかけて探求し続けた「光」と、その奥に潜む「変化の瞬間」を、私たちが無意識に感じ取っているからなのかもしれません。 今回は、苦しい生活が続いたにもかかわらず、絵画に人生を捧げたモネの生い立ちや画家として人生の起源に迫りたいと思います。 親の反対を押し切って… 若きモネが絵筆に込めた想い モネは、フランスの港町ル・アーブ

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          モネの「積みわら」が122億円、その理由とモネが切り開いた新しい絵画について

          このnoteでは、名画の背後にあるストーリーや教科書にはのっていない画家の秘密、美術作品そのものの価値などを取り上げていきます。 第一回目ではモネを取り上げます。 モネといえば「睡蓮」が有名ですが、2019年にモネの描いた「積みわら」という作品が、なんと122億円という衝撃的な価格で落札されたことはご存知でしょうか? 「え、積みわら? なんでそんなに高いの??」 そう思った方もいるのではないでしょうか? 今回は、モネの「積みわら」がなぜそんなに高い値段で取引されたの

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