![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/85752382/rectangle_large_type_2_01f2abba28e473baaffe9c275c3562c9.jpeg?width=1200)
平塚市美術館「こどもたちのセレクション」エピソード⑧
横田七郎さん『野うさぎ』(制作年不詳 h25.0cm 木)『たこ』(制作年不詳 h7.0cm 木)。
子どもたち、特に1~2歳ころのお子さんは動物モチーフの作品を見ると嬉しそうに近づきます。この年齢は「知っているもの」を見つけて嬉しい時期で、中でも動物や食べ物、乗り物などが大好きです。
前回2015年の展覧会の時にも、横田七郎さんの作品が展示されました。その時は『めざし』。「おさかなさーん」と、子どもたちの反応の多かった作品です。
・・・・・・
●鑑賞で知ったことをリアルな経験につないでいく
『野うさぎ』は毛並みの彫りが美しい!
後ろから見ると、小さなしっぽにキュンときます。
『たこ』の学芸員さん一押しの見所は、裏にびっしりと彫られた吸盤!展示室では鏡を置いてくださっていて、裏側をしっかり見ることができます。
結構リアルな「たこ」で、ふにゃ~ぐで~っとした形。
実は2歳くらいの子どもたちは、これが「たこ」だとわからないことが多いんです。
本物の、全身像のたこを見る機会がないのと、2歳にしてすでに、本などでイラスト的にというかステレオタイプ的な頭があって足が8本ある、誰もが想像する「たこ」を見慣れている。
美術館で「えっ? たこってこんな形なの?!」と知ったら、本物を見てほしいなぁ。できれば触ってみてほしい。
知らないことを知る喜び。そして鑑賞体験が、リアルな体験のきっかけになったら嬉しいなと思います。
平塚市美術館「こどもたちのセレクション」は2022年9月19日まで開催中です!
https://www.city.hiratsuka.kanagawa.jp/art-muse/20162006_00019.html
(本稿は美術館ご担当者様に確認いただき掲載しております)