miwa@アテリオ・バイオ_公式note

アテリオバイオ代表の三輪です。乳酸菌の魅力に見せられ、残りの人生を乳酸菌にかけようと思っています。乳酸菌にはまだまだ知られていない力があります。乳酸菌EVもその一つ。EVは人や動物の健康に欠かせないものです。ぜひ多くの方に知ってもらいたいと思います。

miwa@アテリオ・バイオ_公式note

アテリオバイオ代表の三輪です。乳酸菌の魅力に見せられ、残りの人生を乳酸菌にかけようと思っています。乳酸菌にはまだまだ知られていない力があります。乳酸菌EVもその一つ。EVは人や動物の健康に欠かせないものです。ぜひ多くの方に知ってもらいたいと思います。

最近の記事

16_アレルギーの隠れた主役、好酸球

前回、アレルギーは寄生虫に対抗するために進化的に獲得した能力であることをご紹介しました。アレルギーは免疫の誤動作ではなく、「能力」なのです。その能力は「好酸球」というスペシャリストが関与しています。 好酸球の自爆死がアレルギーの原因 ほうきの柄は1本ですが、穂先の方は多数に分かれて複雑に入り組んでいます。炎症反応も多くの細胞や炎症物質が複雑怪奇に影響しあって、訳が分からないほどです。 アレルギーのそれぞれの作用は非常に複雑で、矛盾に満ちています。しかも原因なのか結果なの

    • 15_アレルギーは寄生虫に対抗するシステム

      花粉が飛散する時期になると、毎日がつらいと感じる人は多いかもしれません。花粉症は、食物アレルギーや喘息などと同じメカニズムが働いています。それは寄生虫に対抗するために獲得した仕組みなのです。 その仕組みさえわかってしまえば、花粉症対策に悩む必要はありません。花粉症が簡単に治り、しかも短時間に効果が出る方法があります。 花粉症は免疫の誤作動ですか? 花粉症は、食物アレルギーやアトピー性皮膚炎などと同じアレルギー疾患の一つです。アレルギー疾患が手ごわいのは二つの理由がありま

      • 14_EVの研究で見えてきた神経変性疾患の未来

        神経変性疾患は生活の質を著しく低下させる重篤な疾患です。これまでその原因も治療法も不明であり、いわゆる難病として恐れられてきました。ところがいまEVの研究で一筋の光明が見えてきました。 アルツハイマー病の新薬が登場、しかし重篤な副作用が 現在のところ、アルツハイマー病などの神経変性疾患の治療法はわかっておらず、有効な手立てがありません。 2023年、FDA(米国食品医薬品局)は軽度のアルツハイマー病と軽度の認知障害を持つ人を対象とした「レカネマブ」を承認しました。これは

        • 13_Lilac01-EVは「痛み」を抑える

          慢性の痛みは体のどこでも発生する可能性があり、原因がわかる場合もありますが、多くの場合は原因が特定できず、長期間痛みに悩まされることがあります。 慢性的な痛みは日常生活に大きな支障をきたし、人生を楽しむこともできず、精神的にも影響する可能性があります。 「痛み」は、炎症のひとつの形 Lilac01-EVを試験的に飲んだ、多くのモニターの方が「痛み」が消えるという体験をしました。関節の痛みとか、運動後の筋肉痛とか、いろいろな痛みが軽くなりました。痛みの問題が解決すると、高齢

          12_ミトコンドリアは全身に元気と炎症を広めている

          ミトコンドリアは、俵状のゾウリムシのようなものを創造する方が多いかもしれませんが、実際は上の写真(橙色の部分)にあるように、細胞内を埋め尽くすひも状のもので、虫のように動いて活動しています。 ミトコンドリアは自然が好き ミトコンドリアは赤血球以外のすべての細胞の中にありますが、ミトコンドリアの量が減ると細胞死をおこし、炎症を起こすことがわかってきました。ミトコンドリアは私たちが生きていくうえで欠かせない存在のなのです。 私たち人類は大地に育まれてきました。動物も、植物も

          12_ミトコンドリアは全身に元気と炎症を広めている

          11_ミトコンドリアの量が細胞の生死を決める

          ミトコンドリアは高校の生物の教科書に出てくるので、多くの人は目にしているはずですが、たいていの人は俵状の虫のようなものとしか記憶していないと思います。 しかしこの虫のようなものが、実は生命のカギを握る重要なものなのです。 ミトコンドリアの量は歳とともに減少する 人間が歳をとると、ミトコンドリアも年々老化して、アクティブなミトコンドリアは減少していきます。 ミトコンドリアは、外の好気性細菌が取り込まれて、エネルギーをつくる小器官として進化したものですが、激務のために老化し

          11_ミトコンドリアの量が細胞の生死を決める

          10_マクロファージの自爆から炎症が始まる

          マクロファージは全身の組織にいて、侵入してくる病原体と戦っています。それだけでなく免疫を起動する司令塔でもあり、さらに戦いが済んだ後の、傷んだ組織の修復にもあたる万能細胞なのです。そんな働き者の細胞にかけられている、あらぬ疑惑の話です。 マクロファージには炎症をおこす犯人との疑いがかけられている この働き者の細胞は、あらぬ疑いをかけられています。それは炎症を起こして認知症の原因をつくっているだの、動脈硬化も、関節リウマチも、ほとんどの炎症性疾患はマクロファージのせいだと、

          10_マクロファージの自爆から炎症が始まる

          09_ 生物は膜が命

          生物はどのように誕生して、いまのような形になったのでしょうか。生物の進化を調べることは、私たちはなぜ生き、なぜ死ぬのかを理解するうえで重要なカギとなります。 私たち人間は遺伝子を操作したり、望む生物を誕生させることもできるほど、大きな力を持ちました。そのような時代になったからこそ、やっていいことと、やってはいけないことを判断する能力が求められます。 私たちが膜の研究を始めた理由 生物の細胞膜は、40億年の時間をかけて現在の形になったと考えられます。生命が誕生した時に、ど

          08_ライラック乳酸菌はなぜEVを大量に出すのか?

          細菌が出すEVは、エクソソームではなく膜小胞(MV;Membrane Vesicle)とよばれます。私たちが乳酸菌もEVを出すことを知ったのは2020年の初めでした。 以前よりライラック乳酸菌に不思議な効果があることがわかっていたので、これまでの疑問が解決するチャンスと思い、一気にのめりこんでいきました。そしてその年のうちに研究用試薬として提供を開始しました(販売はコスモ・バイオ株式会社)。 Lilac01-EVの特性 次の電子顕微鏡写真は、ライラック乳酸菌がEVと思わ

          08_ライラック乳酸菌はなぜEVを大量に出すのか?

          07_若返り美容で人気のエクソソームには、老化とがんのリスク

          若返り美容で人気のエクソソームですが、本当に安全なのか、効果はどうなのか、気になるところです。さらに培養上清とは何なのか、謎に満ちた若返り美容は本当なのでしょうか。 MSC培養上清の実体 MSCとは、間葉系間質細胞のことです。間葉系幹細胞としている場合もあります。幹細胞というのは、いろいろな細胞に分化することができる細胞のことで、MSCの場合は細胞レベルでは、骨や軟骨、血管、心筋細胞などに分化する能力が確認されています。しかし生体内で増殖する細胞は非常に少なく、議論が続い

          07_若返り美容で人気のエクソソームには、老化とがんのリスク

          06_ 細胞外小胞:EVって何だろう?

          EVは細胞が出す小さなカプセルです。このカプセルには出発細胞のメッセージが入っていて、血流に乗って全身をめぐります。EVのメッセージは特定の細胞が受け取ることができると考えられていて、臓器間のコミュニケーションが行われることによって健康が維持されています。 しかしEVの中に入っているメッセージには、良いものと悪いものがあります。 細胞外小胞:EVは、正式な総称 EV(細胞外小胞;Extracellular Vesicles)はすべての細胞が出すナノ粒子で、細胞間のメッセー

          06_ 細胞外小胞:EVって何だろう?

          05_遺伝子変異が炎症を引き起こす

          アルツハイマー病には散発性と家族性がありますが、家族性アルツハイマー病は5%未満です。家族性アルツハイマー病は散発性アルツハイマー病に比べて発症がはるかに早く、場合によっては20代後半に発症することもあります。 家族性アルツハイマー病は症状が重い 家族性アルツハイマー病には3つの遺伝子の関連がわかっており、これら3つの遺伝子のいずれかに変異があると、事実上、若年性アルツハイマー病を発症することが確実になります。一方、散発性アルツハイマー病は遺伝子変異はなく、通常65歳以降

          05_遺伝子変異が炎症を引き起こす

          04_脳内炎症の真相に迫る

          多くの方が最も恐れるのは、認知症などの脳の病でしょう。日本人の認知症の将来推計に関する研究によると、2025年には65歳以上の約20%が認知症になると報告されています(認知症の人の将来推計について - mhlw.go.jp)。 認知症の原因?、アミロイドβの実体 認知症の原因は脳内にたまる異常なタンパク質と考えられてきましたが、有効な治療法はまだ見つかっていません。 ミクログリアは脳内のグリア細胞のひとつで、脳内の死んだ細胞や老廃物を処理する仕事をしています。私たちが行

          04_脳内炎症の真相に迫る

          03_ライラEVはミクログリアの自爆死を抑制する

          ミクログリアの自爆は、積極的な防衛戦略であることがわかりました。しかし病原体がなくてもミクログリアは自爆します。その謎は、いま世界が注目する最先端の研究テーマです。 自然免疫は初歩的な免疫ですか? ミクログリアなどの食細胞は、病原体や死んだ細胞を飲み込んだり、その病原体の情報を提示することで獲得免疫を起動します。それだけはなく、「自爆死」は外敵に対する積極的な防御戦略だったのです。 しかしミクログリアの自爆死は神経細胞に炎症を起こして、細胞死の連鎖を引き起こす危険なプロ

          03_ライラEVはミクログリアの自爆死を抑制する

          02_炎症を抑えると、老化を予防できる

          日本は長寿大国ですが、健康寿命と平均寿命の差は、男性で約9年、女性では約12年もあります(2019年)。健康寿命を延ばすことは、いま最も重要な課題です。この難問を解決する可能性がある素材、それが細胞外小胞EVです。 世界的にアンチエイジングが注目されている アンチエイジング(抗老化)の技術が世界の注目を集めています。老化(エイジング)は炎症(インフラメイション)によって進むことがわかっており、インフラメイジングという言葉も使われるようになりました。 できるだけ長く健康で

          02_炎症を抑えると、老化を予防できる

          01_ アテリオバイオのnote、始めます

          初めまして、アテリオバイオ代表の三輪と申します。バイオの研究を始めて20年ほどになります。ライラック乳酸菌という独自の乳酸菌を開発して、サプリメント(機能性表示食品)として販売しています。 この度、日本初の乳酸菌EVサプリメントを販売することにしました。世界的にも類似商品は見当たりません。EVとは、細胞外小胞(Extracellular Vesicles)というちょっと聞きなれない名前ですが、EVは健康に革命をおこすと期待されており、いま世界中で研究が盛んに行われている最先

          01_ アテリオバイオのnote、始めます