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頭が良いということ 〜個人的エッセイ〜
久しぶりの4連休でしたが、雨ばかり。本当は一昨日にオリンピックの開会式があったはずなのに、何も変哲も無い日常を過ごしています。
タイトルの通り、過去のコンプレックスを通じての話を書いてみました。
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つい先日のこと。最近知り合ったばかりの知人と電話していて、学歴について聞かれた。そして、特に隠すことでもないので、素直に答えた時に「頭が良いのね」と言われた。
私はプロフィールにも載せている通り、私は地方の国立大学大学院を卒業して就職した身である。自分で言うのもなんだけど、学歴はそこそこ良いくらいのところだとは思う。
そして、今でこそ学歴はどうでも良いことだと思えているけど、この「頭が良い」という言葉に私は長年振り回されてきた。ある種のコンプレックスである。
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この「頭が良い」という言葉には、ふたつの意味があると考えている。勉強ができる(学歴が良い)という意味の頭が良いのと、頭の回転が速いという意味の頭が良いのと。このふたつである。
私は明らかに前者の意味になるのだけど、後者はかなり苦手なところである。頭の回転はむしろ遅い方だと自分で思っている。
勉強は好きなところもあり、かなりの勉強時間を学生時代に費やしてきた。自分で言うのもなんだけど、努力で課題をはねのけてきた。
一方で、頭の回転はそう上手くはいかなかった。周りがどんどん理解を進めている中で、ひとり状況が理解できずに置いてきぼりを食らうことも多く、勝手におどおどした日々を過ごしていたと思う。
いつしか、私は対外的にも勉強はできる「けど」と言われるようになり、自分でもそう認識するようになっていった。
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勉強以外で他人より優位に立てる何かが欲しかった。そうでないと、いつまでも勉強はできる「けど」という言い方をされかねない。学歴も決して圧倒的に良いわけではないので、焦りが余計につり積もっていった。
やがて社会人になり、自分の中でこのコンプレックスがマグマみたいに爆発することになる。
自分に自信がなく、自分にできることは何もない。そう思いながらも、下には見られたくないというくだらないプライドと頭の中で戦う日々を過ごした。その間に一人暮らしから実家暮らしに戻したりもした。
やがて、自分の人生を少しばかりリセットすることになる。生活というより、思考のリセット。そして、一人暮らしを再開してからは、生活に充実さが出てきたこともあり、コンプレックスは少しずつ解消されていった。
おそらく、学生時代は同じレベルの人たちと過ごすことが多すぎて、その中で自信を作るのは、かなり難しかったように思う。色々な人と交流することで、実は自分のコンプレックスというのが、大したことではないと思えるようになった。
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実は過去にひとりだけ、頭の回転が早いと言った人がいた。自分にとっては衝撃的なことではあったが、それから少し過去を別の角度から振り返ってみた。
おそらく、私は色々なことを一気に考えてしまう癖があり、それゆえに考えをまとめることができずにいたのかもしれない。いつも目の前の課題に混乱し、勝手に暴走気味になり、すぐ疲れてしまうという流れ。そのように自分を振り返流ことができた。
コンプレックスという存在は、結局のところ本人の見方次第で、どう見るかは人それぞれだということ。昔の周りの見方がそうであっただけで、環境や年代が変われば別の切り口からの評価につながる。
そして、今はコンプレックスを手放しかけている。こうしてブログで自分なりの結果を残していて、それが日々の充実感につながっているので。
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頭が良いという言葉で苦労している人間がいる。先日電話で話した時もそういう苦労を初めて知れたと、少しだけ感謝されました。
いつまでも過去に縛られても仕方ない。「頭が良い」という呪縛を自ら開放するためにも、この記事を書くことにしました。こういう人間もいるという、ある種のアピールも兼ねて。