男性の育児休暇をとって1年半経った話
おはようございます。
妻が子どもを出産した日から半年間の育児休暇をとりました。
ちょうど去年の今頃仕事に復帰しました。
いろいろ落ち着いてきたので振り返ります。
このノートが同じように育児休暇を考えている人の参考になれば嬉しい。
【職場について】
小さい職場ながらも福利厚生は役所なみなので。育休取得はしやすかった。
その点では職場の理解に恵まれていたと思う。
営業系の多忙な職場などだったら難しかっただろう。
【なぜ育休をとったか】
共働きで、妻の方が実家の仕事を手伝っており、休みにくかったから。
地方だが人手不足のため、妻が抜けると仕事が回らない。
以下は本音だが気にしないでいただきたい。
特に職場には言わない方がいいです。誰も喜びません。
育休取得者は誰も言わないけれど、
まぁ、どんな仕事であっても少しは休みたくなるよねぇ。
GWくらいじゃ疲れは取れない。
【育休期間の生活】
妻の頑張りによって無事出産。
男は声援を送るしかできない。
なんやかんやいっても無力であった。
そして幾多の困難を乗り越えて生まれてきた子供に感謝。
日中は新生児と二人きりの生活。
数時間おきにミルク、体調のチェックなど気が抜けない。
生活リズムが激変するので、合わせていくのが大変だった。
天気のいい日はベビーカーに乗せて散歩。
すると、どうだろうか。
新しい世界が待っていた!
道行く人が子どもを見るや声をかけてくれるではないか。
「かわいいね」
「しろいね」
それはもう、保育園児から女子高生、じいちゃんばあちゃんまで。
私一人でいたら声をかけてもらうことはまずないであろう。
もちろん道行く人全員が全員声をかけてくれたわけではない。]
女性、特におばちゃんは全員声をかけてくれた。
ちょっとしたセレブのマネージャー気分。
嬉しい。
この地域で子育てしてよかったと思える瞬間で、
今日はどんな出会いがあるのかな、と散歩が楽しみになった。
もうね、世間のあたたかさに触れたよね。
子どもと一緒にいたことで気づくことができたことは本当に多い。
【世界の見え方が変わる】
ベビーカーを押していると、車の通りや段差がとても気になる。ちょっとした段差でも、よっこらせと持ち上げなければいけない。
とっさに動くことができないので、一人で歩いている時よりも周囲に目を配る必要があるため神経を使う。
車椅子の方や高齢者の視線に近づく。
バリアフリーが叫ばれて久しい世の中だが、まだまだ行がき届いているとは言えないことに気づく。
弱者というと語弊があるかもしれない。
弱き者、といえばいいだろうか。
新生児は一人では生きていけない。圧倒的に弱い。
助けを得ながら少しずつ大きくなっていく。
弱き者に優しい社会であってほしい。
育児休暇をとったことで、社会の優しさに気づくことができた。
私の場合、当事者になって初めて気づいた。
鈍感なのかもしれないが、身をもって知ることができたのは貴重な発見だった。
「子どもが嫌い」
「子どもがうるさくて邪魔」
こんな意見をネットやニュースでたまに見かける。取り上げるメディアの良識を疑うが、一部の意見ではあるのだろう。
もう、そう言う人に言いたいよね。
「じゃあ、お前はいきなりステーキみたいに、いきなり大人だったんか?
母親の子宮から飛び出ていきなり大人で自立してたんか」
対して
「そうです、いきなり大人でしたけど。孤立無援で生きてきました」
と言うなら、
ごめんなさい、私が完全に間違ってました、自由に何でも発言して生きてください。お願いします。
とただひれ伏してお詫びするのみだ。
懐の深い社会であってほしい。
そう感じるためにも男性の育児休暇取得がもっと広まる社会であってほしい。
いつも読んでいただき、ありがとうございます。