アートドキュメント/日本藝術文化思索協会
最初に大海を渡った絵師・北斎の創造性、日本独自のアート志向をあらためてドキュメントし、価値付けする。 いま地球の全世界が、未来への希望を見つめる上で大事な感性・日本の美術的思考を、自信を持ってお届けするために。 私たちは200年前の江戶において90歳まで生きた天才絵師・北斎と、世界に多大な影響を与えた江戶絵画・浮世絵 文化に焦点を合わせていきます。
クリムトが永眠した1918年と同じ年、画家エゴン・シーレも28歳という年齢でこの世を去った。今から100年前に世界的に蔓延した感染症・スペイン風邪が原因だった。 2年前の2019年は、日本オーストリア外交樹立150周年、それからグスタフ・クリムト、エゴン・シーレ没後100年で特別企画展「クリムト展・ウィーンと日本」「ウィーン・モダン〜クリムト、シーレ世紀末への道」が開催された。あれからもう2年、まだ2年しか経っていない。 クリムトの有名な「接吻」(80年代以来、来日なし)
【隠れ富士と水の霊性 〜北斎・神奈川沖浪裏をめぐって〜 】 清藤 誠 荒れ狂う大波の奥に、富士山の姿が見える。 実はこの絵の中に、もう一つ富士が隠れているのが、わかるだろうか。 「冨嶽三十六景 神奈川沖浪裏」北斎改為一筆(すみだ北斎美術館) 「冨嶽三十六景 神奈川沖浪裏」(かながわおきなみうら)は、2024年に刷新される新紙幣千円札の裏面のデザインに採用されることが決まっている。葛飾北斎70代で描いた代表作で、当初発売予定だった36作品に10点が追加され全四十六景と
「タイトル買い」で古書店の百円棚でみつけたこの本(長い間、私の本棚にあっただけの)これが、数年後「美術」に繋がるとは思わなかった。 「昭和キャバレー秘史」福富太郎(1994年刊)。 この人物、筋金入りのアートコレクターであり、いま東京ステーションギャラリーで「コレクター福富太郎の眼」として、その脅威的な審美眼で集められた珠玉の日本美術の作品群の展覧会が開かれている。 6月27日まで、臨時休館を経て再開したので、東京駅丸の内下車の際は、いま絶対に見ておきたい、キャバレー王
中村萬悠(なかむら・ばんゆう/美術史家) 〈北斎と浮世絵の環境〉 さて、寛政6年、「北斎」は、出版界のリーダー、雄的存在の「耕書堂」の経営者であ り、阿部寛扮する蔦屋重三郎のところで、食客(お抱えの絵師)となる。 蔦屋重三郎(通称・蔦重)は、当時のメディア界のいわば大プロデューサーであった。 脚気が重篤化し48歳という年齢で早くに亡くなっている。が、その功績は絶大で、本 作品でも助演的な位置づけとして重要な役割を演じており、見るものを楽しま
中村萬悠(なかむら・ばんゆう/美術史家) 〈憂き世と浮世絵〉 先年、『LIFE誌』で発表・紹介された、「この 1000 年で世界的に偉業を達成した 100 人」に、日本人として唯一選ばれた、江戶の浮世絵師・葛飾北斎(1870 年:宝暦 10 年〜1849 年:嘉永 2 年)。90 歳という当時としては大変な⻑寿で、最後まで絵筆 を握っていたと言う。生涯に、「北斎」以外、30 以上も画号を変え、かつ 90 ケ所以上 も転居した・・・という逸話が残されている。 本稿
清藤 誠(キヨフジ☆セイジ)アートドキュメント総合ディレクター 【日本が果たす役割とは】 21世紀初頭に地球上の全世界を襲った新型疫病の蔓延、感染拡大という騒動は、令和3年・2021年の今もなお終息の目処が見えず、先の未来はどうなるのかわかりません。 東京オリンピック・パラリンピック(令和2→3年)の開催是非に限らず、 2025年大阪・関⻄万博の現実的実行の道は、新時代における忠実なやり方を模索し、 極めて地球環境に即した生物の進化の過程において開発を進めて