勇気の大切さ〜誰が猫に鈴を付けるのか?!〜
今から約7年前絵画教室へ行く通り道(大阪梅田)にギャラリーを見かけ、
いつものように覗きに行きました。
作品を観た瞬間凄い!!
ご本人も語らずとも圧倒される様な存在感。
巨匠のオーラを感じ取りました。
その場に居合わせた皆んなきっと話しかけたいのでしょうが
「誰が猫に鈴を付けるのかをおどおど相談しているネズミ状態」
「ここで話しかけないと一生後悔する!!」
なぜかしらそんな気持になりました。
パリへの憧れも強かったせいでしょうか。
勇気を振り絞って話そうとした瞬間、「フランス語が話せないのなら英語で話して欲しい」と言うニュアンスは理解できました。
なので片言英語で何とかご本人へ自身の思いを伝えました。
ほぼ単語の羅列でしたがハートがあれば伝わるのですね♪
「今度西宮でデモンストレーションをするから見学に来ないか?!」
それがパリから個展開催の為、来日されているエクトール・ソニエ氏
との出会いでした。
数日後の週末にエクトール氏のデモンストレーションを観に西宮へ行きました。
氏は前世紀世界をリードした実験的銅版画工房アトリエ17をパリに創設した
S.W.ヘイターの後継者。
今尚現役で世界各国からのアーティストを受け入れ,ご自身の制作と並行し後任の指導に当たられています。
過去ミロ・ピカソ・シャガール・エルンスト他2次大戦の戦火を避けるべく拠点をNYに移してからはロスコ・ポロック他そして日本からは 岡本太郎他版画制作にこの工房を訪れています。
因みに西宮にてアトリエ17(現アトリエコントルポワン)の日本支部が
発足したばかりのタイミングでした。
エクトール氏が鼻歌混じりにガラス上のインクをローラーで伸ばし制作した銅版上に転がした後、版紙を銅版に乗せ最終プレス機にかけ、その版紙を取り上げた時のの感動は未だに忘れられません。
「何と鮮やかな色なんだろう!!」
発色の素晴らしさに胸がすく思いがしたと同時に
作品が醸し出すハーモニーに魅せられました。
その後、西宮の日本支部で本場パリのエスプリを週末に約4年間学ばせて頂くことになりました。
☝️ 初期の作品です。
結果論ですが、もしあの時思い切って話しかけていなければ貴重な経験を積む
ことは有りませんでした。
なのでこの度の出会いを通じ
”勇気の大切さ”を
あらためまして感じます。
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