
東大寺二月堂修二会 (お水取り) 本行入り / 参籠所の毘沙門天と鬼子母神
東大寺二月堂修二会 (お水取り) の3月1日からの本行を勤める練行衆たちが、
2月28日に前行を行なっていた戒壇院別火坊から二月堂参籠所へと移動しました。
🔍 東大寺僧侶、森本公穣さんのTweet.
本日28日、別火坊から二月堂へ。「東大寺お水取り 本行へ練行衆が宿所入り」 https://t.co/cZPT9JrYTT @Sankei_newsより
— 森本 公穣 @東大寺 (@kojomrmt) February 28, 2022
ツイート写真の左外のあたりが練行衆たちの宿所となる参籠所。写真右の建物 (練行衆の食堂 じきどう) と一棟 (室町時代 重文) で、間をアーケード状の細殿 (ほそどの) と呼ばれる通路 (画面左上) が貫き、東隣の二月堂への登廊につながります。
📷 上ツイート画像と同じく西側から見た参籠所 (左) と細殿 (中央)、食堂 (右)。室町時代 重文。


下の画像右の絵馬がかかった戸口が鬼子母神 (別名 訶梨帝母 [かりていも]。彫像は平安時代 重文) を祀った局 (つぼね)。
対称的な位置に (中央の通路 [細殿] をくぐって右に振り返ると) 有る、毘沙門天を祀った局の東向きの戸口と対になっており、
行中毎晩に堂外を駆け巡る「お松明」と関連が有ると感じます。
法隆寺、薬師寺、長谷寺の修二会では鬼が松明を振り回すか、その先頭に立ち、(興福寺の節分会と同じく) 毘沙門天などに追い払われます。

東から見た参籠所 (右)、食堂 (左) 間の通路 (細殿)、毘沙門天の祠 (左)

毘沙門天の祠 (2018年3月15日午前4時撮影)。修二会の間も通常通りの状態に見えました。

(2018年3月15日午前4時、[東からの通路写真のみ] 3月31日 撮影)
🔍 龍谷大学 龍谷ミュージアムTweet. 東大寺二月堂参籠所食堂訶梨帝母坐像 (平安時代 重文)
【訶梨帝母坐像】(奈良・東大寺)#重要文化財#東大寺 二月堂の参籠所食堂内に安置される現存最古の #訶梨帝母 坐像。
— 龍谷大学 龍谷ミュージアム (@ryukokumuse) September 19, 2021
厚みの少ない体軀と小ぶりな頭部、胸元に赤子を抱く姿から、しとやかな雰囲気が感じられます。
7世紀のインドでは訶梨帝母を食堂に祀って供養しており、その流れを汲んでいます。 pic.twitter.com/ggru5yonsg
📔 ブログ内関連記事
(3月記事公開23年1月3月[タイトルに追加]更新)