年間100本映画観るぞ!と計画した人間が得たもの【耳で聴く美術館】
編集作業に疲れ、気晴らしにネットフリックスを開くとスパイファミリーが更新されていた。
アーニャは眺めているだけで楽だ。
そしたらスパイ映画観たいな、という気分になりトム・クルーズ主演の「ナイト&デイ」という2010年の映画にたどり着いた。
スパイ映画はゾンビ映画に続き、私のお気に入りジャンルである。
テンポの速さや銃撃戦、なんといっても秘密組織や、スパイ道具が出てくるのが見ていてワクワクする。
久しぶりに映画を観た後の達成感を感じることができ、数年前のことを思い出していた。
私は社会人二年目、年間100本の映画を観る目標を立てたことがある。
なぜそのような目標を立てたのかは、忘れてしまった。
毎週末TSUTAYAに通い一週間で観る映画をどっさり借りてきた。
結局85本あたりで年の瀬を迎えてしまったのだが、あの体験は中々素晴らしいものだった。
映画という一つの空間世界に没入し、現実を一時忘れることができる。エンドロールを観終わり、またこの世界に戻ってくるという経験を85回、一年に行うのである。
「セブン・イヤーズ・イン・チベット」というブラットピット主演の作品を観て、チベット仏教の魅力に惹きつけられ、死ぬまでに絶対に行こうと固く誓った。
「ブロークバック・マウンテン」ではアメリカ中西部の自然をはじめて目にし、LGBTQのことを映画で理解を深めた記憶がある。
「17歳のカルテ」では精神病棟の一例を知り、人間のはかなさや、海外のメンタルヘルスの実情を垣間見た気がした。
私の大のお気に入りは「LIFE!」
世界に出たことがない雑誌の写真部の男が、ひょんなことからサメと戦い、アラスカの地をスケボーで滑り降りる最高にエキサイティングな映画だ。
観ているとアドレナリンがドバドバ出てくるので、寝る前はやめておいた方がいい。
ちなみに私はこの映画のような人生を送りたいと思っている。
外国の自然や、言語、宗教、文化、旅、価値観、メンタルヘルス、LGBTQ、フィクションではあるが多くのことを画面から知ることができた。
もちろんその知識は偏っているし、脚色されてはいるだろうけどあの経験は人生を創造的に歩いていく原動力となったと確信している。
今はNetflixなどもあるので格段に年間100本チャレンジはしやすくなった。
時間がない?大丈夫、寝る前のスマホ一時間を置き換えてみてほしい。
必ず人生にスパイスを与えてくれるはずだから。
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