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絵に使う文様について
私の絵画スタイルに使われている文様について、いくつか書いてみようと思います。私が絵の中に文様を入れたのは、西洋絵画からの日本回帰を決めた十数年前に遡ります。最初に絵画の日本化で参考にしていたイメージは日本や中国の絵画でしたが、利用できるものが限られて、早期に行き詰まりを感じました。そこで、見ていた資料の中に偶然あった染織工芸の文様を、画面へ置いて見ると、描写的な絵画にはない強い表現力を示したのです。
文様の力は、単に形や色のシンプルさにあるのではなく、その意味にもあります。現代では、多くの場合、文様はその形と色による装飾として使われ、主な活躍の場は工芸やデザインです。その意味して語るところはあまり注目されません。
文様について、特にそれを絵画に使うことについて語るなら、その形と色と意味になるでしょう。その中でも、一番無視されている意味が絵画でどう作用するかに興味があるのですが、これが最も語り難い問題です。それで矛先を変え、まず、比較的扱いやすい形について見て行こうと思います。
参考例として日本の伝統文様である雪輪を取り上げます。もともとは雪の結晶に由来する形で、基本パーツは円弧の結合です。
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これを、いくつ持つかでバリエーションが出来ます。
![](https://assets.st-note.com/img/1709123251081-0ZwwuIb8AE.jpg?width=1200)
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次にその並べ方でイメージが変わって来ます。最も単純なのは縦横ですが、あまりにつまらなくほとんど使い物になりません。レンガ状なら使えます。
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雪輪はランダムもけっこう良いです。大きさを変えたり、回転させたり、バリエーションを混ぜたり、時には巨大にして画面からはみ出させたり。
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雪輪の中に、他の文様を入れて伝統文様のカスタマイズもよくやります。雪輪ひとつでも様々な形の展開が出来ます。
![](https://assets.st-note.com/img/1709123457543-HZExRcc8d3.jpg?width=1200)
今回はここまでにします。次は色についてか、形の続きになると思います。