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大腸がん日記 132日目

この日は月末。前日の残業の甲斐あって月内に片付けたいものがスッキリした。これで明日からはまた余裕をもって新しい月を迎えられる。
3月と4月は年間で一番忙しい+イレギュラーだらけの時期だから、ルーティーンの仕事を早めに済ませられてよかった。

今月の振り返り

この1か月の出来事。最大のイベントはなんといっても抗がん剤。初めての術後補助化学療法。
事前にいろいろ調べたり聞いたりセカンドオピニオンを受けたりしたけど、まさに百聞は一見に如かず、だった。

副作用の出方は人それぞれ、と担当の先生にもセカオピの先生にもがん相談支援センターの看護師さんにも言われたけど、私の場合はこんな感じなのね。
一番ツラかったのはやはり関節痛。子供の頃の病気の後遺症で毎日どこかしらの関節が痛むのだけど、この痛みが抗がん剤治療によって予想以上に増した。仕事を休んで寝込むほどの痛みは10年以上ぶりだったと思う。
腰とか背中とか脚の付け根とか、大きな関節の痛みはなかなかキツいものがある。どうにも解決できない痛みだからこそ、気持ちもふさいでしまう。
次の治療ではどうなるだろう?

術後初めての外食もあったな。ナポリタン。特別に好きなメニューというわけはなく、たまたま入ったお店で一番食べやすそうなものを選んだだけなのだけど、これが涙が出るほどおいしかったの。どちらかというと昔ながらの感じじゃなくて、トマトソース風のしっとり系。トマトの酸味は少なくてちょっと甘めの味付けだったな。
久しぶりに会う友人、何でも素直に話せる心を許せる友とランチを楽しめた。短いけど最高に幸せな1時間だったな。彼女はそのすぐあと、遠方へ旅立ってしまったからしばらく会えないけど、また会うときはあのお店に行きたい。

演奏会にも行ったんだ。髙木竜馬さんと藤川有樹さん。どちらも大好きなピアニストさん。
チケットを手配した頃はまだ術後補助化学療法をすると決まっていなくて、というか抗がん剤治療をするつもりがなくて、何の心配もなく出掛けられるものと思っていた。心配性の割に浅はかというか能天気というか……

竜馬さんのラフマニノフ、どこまでも高い青空が今でも心に浮かぶ。
そしてあるおさんのバロックはどこまでも深い。その先は闇のようで光のようで、その音に浸っていると見えないその先に飛び込んでみたくなる。現実ではない異世界へ誘ってくれる。今を忘れられる。
次の演奏会が楽しみ。

今月はいろいろな変化があったけど、月末の時点で上向きであることは間違いない。食欲もでてきたし、わずかな悪心は続いていてもしっかり食べられる。
体を動かすのもスピードが出てきた。今日のランチタイムは初めて職場周辺をぐるっと歩いてみた。1周で1Kmくらいかな。階段や坂もあってトレーニングにはなかなか良きコースかと。ここを定番にしようと思う。

お腹の傷は変わらず赤くて目立つ感じ。でもホッチキスで止めた跡のポツポツは凹凸が消えて目立たなくなった。毎日アロマクリームを塗っているのが効いてるのかも。

術後に一番心配だった排便障害は、有りか無しかの二択で答えれば有り。でも心配していたほどではない。これからも上手く付き合っていく方法を見つけていこう。
それよりもむしろ、便秘と腸閉塞が心配で未だにモビコールを飲み続けている。もちろん、先生が処方してくださるのだから飲んでいけないことはないんだけど。明らかに矛盾していると自分でも思っているけど。下剤を飲まなければ排便障害で悩むことはないのかも?と思うこともあるけど。

でも、術前は今の2倍量のモビコールを飲んでいて、その頃は何の問題もなかったんだ。そう考えると下剤服用と排便障害の有無を完全一致として関連付けることもできない。
何よりも、腸閉塞で入院するのはもうイヤ。絶対にイヤ。だからこれからもモビコールは続けたい。


いろいろありつつ、無事に今月も過ごせた。私をサポートしてくれるすべての人、もの、ことに感謝。ありがとう。そしてこれからも私を支えてほしい。よろしくお願いします。

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