非日常体験!初めての能楽鑑賞をしてきた
京都芸術大学 芸術教養学科で学んでいます✍
5月13日、初めての能楽体験をしに国立能楽堂に行ってきました。
こちらの普及公演を鑑賞してきました。
国立能楽堂はこんな感じの建物でした。
そんなに大きな建物ではなかったです。
入り口から中に入って右手に進んでチケットを渡すとメイン会場に入れます。
売店のようなものがあったり、チラシが置いてあったりしました。
そこで700円払うと以下のような冊子が買えました。
この冊子にあらすじや鑑賞の手引、セリフなどが載っています。
今回の公演だけではなく、5月分がすべて載っていました。
12時半くらいに席に座って、これを読んでいました。
会場に入るとスマホの電波が入らなくなってしまったので、能楽に集中するための時間に切り替わった感じがしました。
正面席の端っこの方だったのですが、前の席との間隔が狭く、真ん中の方の席だと後から入りづらいので端っこで良かったなと思いました。
解説
普及公演なので、最初に解説パートがありました。
大学の先生と言ってたかな?の方が今回の公演で行われる演目について解説をしてくれました。
エヴァンゲリオンの例えが出てきたのが印象的でした。
結構年齢層が高い客層だったので、エヴァンゲリオン分かる方がどの程度いたのかは分かりませんが、伝統芸能なのに現在の話題と絡み合っていて、こうして普及されていくんだなーと思いました。
狂言 「貰聟(もらいむこ)」
そして狂言が始まりました。
酒によった夫が妻と口論になって、妻が実家に帰っちゃって、もう絶対帰らないぞ!って妻は言うんだけど、最終的に夫のもとに帰るという話でした。
この端的な要約だけだと何一つ面白く無いんですが、実際は面白くて笑えました。
演技といえばいいのか、役者さんの表現が絶妙で笑えます😂
妻役の方が泣くのですが、泣いただけで面白いという。
言葉では上手く表現できないのですが、めっちゃ良かったです!
能 「班女(はんじょ)」
休憩を20分挟んだ後、次は能のターンです。
始まるとシテがめちゃくちゃゆっくりに歩いて会場入りしてきます。
シーンと静かな空間で音もなくそろそろ歩くシテ。
ワキもその後会場入りしてくるのですが、最初に喋ったきり、最後らへんの出番まで微動だにせず座っているだけという感じでした。
ストーリーとしては、遊女花子が吉田少将と恋仲になって、扇を交換するんですが、花子は扇を毎日眺めて仕事しないので追い出されます。
花子は悲しみにくれつつ過ごすんですが、最終的には再会できるという話です。
花子が悲しみの舞をめちゃくちゃスローで踊ってたのが印象的でした。
能は狂言と違って、なんにも知らずに行っても何言ってるかわからないだろうなと思いました。
国立能楽堂の席には、前の人の席の後ろにタッチパネルがついていて、字幕表示できるので、聞こえなくても文字が見れるのですが、古文なのでどっちみちあまり良くわからない感じではあります。
あらすじ読んでたし、大筋は把握してましたけどね。
今度また行ったら試してみたいんですが、英語字幕にしたほうがむしろ意味が分かるようになっているんじゃないかなと思ったりしました。
英語だとこの古文的な表現をそのまま維持できないと思うので、やっぱり説明的な英語にならざるを得ないのではないかな、と。
たまに眠気を感じつつも、すごく非日常な感じでした。
普段聞き慣れない音楽がポコポコ鳴っているし、正面から見て右の方にいる方々が歌のようなものを歌っていて。
とてもゆっくりゆっくりと舞うシテを見てると、心が無になっていくというか。
感想
まず狂言は、単純に笑えて楽しいです。
物語がわかりやすいので、誰でも楽しめるなと思いました。
喜劇で笑劇であり、人の生活における楽しい部分を担当してるなと思いました。
能は狂言と違って笑いパートはなく、悲劇を担当している感じです。
ストーリーを予め把握した上で鑑賞する必要があると思います。
シテがとてもゆっくり動くので時間がスローに感じられ、単に泣くとかそういうのじゃない、空間と時間と音とを使って感情を表現しているというか、そんな感想を持ちました。
すごくスローな動作で時間が引き伸ばされたように感じられるのですが、それでいて終わったときにはあれ?1時間くらいしか経ってなくない?と感じられるくらい意外と現実の時間が経ってました。
非日常な空間が心を真っ白にして、ただただ見つめてしまいました。
たまに眠気が襲ってくるのですが、寝てたら勿体無いので頑張って起きてました。
隣のひとは始終ウトウトしてました。
もっと前の席でじっくり細部を見てみたいのですが、やっぱり一番前とかはそう簡単には取れない席ですよね?多分…
能については特にもっと深く知りたいなと思ったのでまた行こうと思います👍
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