予科の課外授業
予科クラスでは美術鑑賞の機会を設けています。
今年は京都国立近代美術館で開催されている企画展「LOVEファッションー私を着がえるとき」にクラスみんなで行きました。
1800年代西洋の美しい刺繍に心躍らせ、美しいシルエットの衣装に息を呑み、現代美術のような衣装に思考を巡らせる、そんな1日でした。
時代によって変化する美の概念、そして何より反骨精神が詰まったファッションの世界を目の前に、生徒も講師も様々な想いを抱いた展示会でした。
企画展最後のブースを抜けると常設展示室へ繋がりました。
そこにはふくみ先生の大作「母衣曼荼羅」が大画面で展示され、私たちを迎えてくれました。
草木で糸を染めて手織りをする私たち、同じ布を扱う仕事でもファッションの世界と工芸の世界はまた違う角度を見せてくれる空間でした。
展示を見た後は、クラスみんなで展示会の感想や自分の制作について話し合う場となりました。
生徒たちにとって、自分たちが行う「手仕事」を再確認するいい機会となったようです。
今年は、アルスシムラ創設者の志村ふくみ先生100歳の年です。
記念して開催される回顧展もあり、京都、滋賀、東京、様々な場所でふくみ先生の芸術思想に触れることができます。
ふくみ先生の作品を通じて、私たちアルスシムラで学ぶ者たちも含め後世の手仕事の世界に生きる方々にもふくみ先生が築き上げた精神が引き継がれていくことを願います。