ミットで何を練習するのか①
私のミットは師匠直伝の、
積田進式です。
右構えの選手のストレート系のパンチは、
右手のみの片手で受けます。
選手の右手のパンチは右で受け、
左手のパンチは左手で受ける両手で受けるスタイルのミットが、
一般的だと思いますので、
私のような受け方は異端かもしれません。
両手で受けるスタイルのミットは、
選手の力量が高く、
ミットでのコンビネーションを重視していく場合は、
このやり方になると思います。
私がやっているストレート系のパンチを右手一本で受けるミットの利点は、
目標が一つで、
目標が動かないというところです。
実際の人間の場合、
アゴは一つしかなく、
そのアゴを打ち抜く事ができるパンチを練習していきます。
ですから極力ミットは動かさないように注意を払います。
またいつもの事ながら、
野球に例えてしまうのですが、
キャッチャーのキャッチングの要領で、
私はミットを受けています。
パンチを押さえつけるのではなく、
パンチを受け止める感じです。
選手のパンチの勢いに押し込まれずに、
私のミットが出来るだけ選手のパンチに負けないように、
受け止めるのです。
これは簡単な事のように伝わるかもしれませんが、
打ち手のパンチが、
構えたミットの芯を捉えられず、
ミットの受け手が怪我をする恐れがあります。
でもそれを怖がっていたら選手は上達していきませんから、
受け手である私は、
そこを気合で乗り越えます。(笑)
また、ミットは動かしませんから、
良い音がしない時というのは、
パンチを打っている選手が、
ちゃんと目標を捉えられていないという事がいえると思います。
両手で受けるスタイルの場合、
多くはミットを持っている側が選手のパンチに合わせにいってしまうので、
パンチのヒットする精度が落ち、
相手のアゴを打ち抜く打ち方になっていきません。
ゆえに両手で受けるスタイルのミットは、
初心者・中級者には向かない受け方だと私は思っています。
野球のバッティングもそうなのですが、
ボールを打つ際の、
インパクト→フォロースルーといった部分は非常に重要です。
パンチも同様で、
インパクト→フォロースルーの部分は重要なところです。
私はミットを受けている時、
1. 打ち抜くパンチを打つ
2. ナックルの正しい部分で打つ
3. 当たる瞬間に拳を握る
4. 打ち抜いたらガードポジションに戻る
を必ず選手に意識させます。
それ以外にも、
リズム・間合い・ステップ・ハンドスピード・パンチの軌道
など細かくみていくのですが、
もっとミットについて踏み込んで、
次回のnoteで続きを書いてみたいと思います。