歴史に学ぶ

幕末の偉人坂本竜馬。
その竜馬が江戸での剣術修行で、
北辰一刀流千葉門の免許皆伝を得て、
江戸から故郷の土佐へ帰った際に、
兄貴分である武市半兵太に、
自分は学が足りず人と議論をする際に、
用語が少なくて困るから学問をしたいと相談したそうです。

当時の学問とは、ざっくり言うと「哲学」であって、
倫理道徳において、
皆同じ型の人間をつくる為に幕府が学問をすすめていたようです。

竜馬から学問について相談された半兵太は、
学問にも害がある事をわかっていて、
型破りにうまれついてきた竜馬が、
学問をすることによって普通の人間になってしまうのは惜しいと思い、
学問はほどほどにして「歴史を読め」といったそうです。
歴史こそ教養の基礎であり、
先人達の知恵と無知の集積であると半兵太は考えていたようです。

竜馬には一種の才能があって、
本を読んで細かいことはわからなくても、
大枠で意味を捉えることのできる、
頭の中でイメージできる人であったようです。

人格を鍛錬するには倫理書が必要であるが、
何かを決断する立場の人間には、
過去の歴史によって、
その決断・行動がどうなっていったのかが参考になるのではないかと思います。

格闘技においても同じことがいえると思います。
格闘技でいうところの歴史とは、過去の映像だと思います。

理屈が解らなければ体が動かないタイプの選手には、
理屈と動きで教え、
竜馬のような感覚ベースのタイプの選手には、
擬音と動きを併用して教えてきました。

選手のタイプによって、教え方のアプローチを変える必要があると思います。

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