【あなたの子育てと仕事のこれからを話そう】開催レポート
NPO法人ArrowArrowが2013年より「中小企業における多様な働き方の実践を学び合う場」として中小企業ワークスタイル研究会をスタートしました。
「現場レベルから働き方を変えていこう」と、多様性のある働き方を実現している企業をゲストに招き、事例紹介と共に、参加者同士がグループワークを通して学び合う活動を約2年。
当時管理職の立場で奮闘されていた男性が後日かけてくださった言葉は、まさに「個人の働き方の選択肢が拡がることで、組織の働き方の選択肢が拡がる」ことを痛感した瞬間でもありました。
あれから10年が経ち、働き方を取り巻く社会の状況は大きく変化しました。中小企業においては、中小企業ならではの課題に直面し、なかなか変えられないという企業もある一方で、それらを乗り越え、働き方の多様性を実現してきた企業もいます。私たちArrowArrowの事業においても、中小企業の働き方の選択肢を拡げる活動を進める中で、中小企業だからこそ抱えてしまう悩みをお聞きする場面が多くありました。
だからこそ、個人の意識、組織の状況、社会が大きく変化した今、中小企業ワークスタイル研究会が行ってきたような、横のつながりやノウハウを共に出来る場の必要性が高まっていると感じています。そして、中小企業ワークスタイル研究会をリニューアルし、再始動することを決めました。
2023年6月28日・7月1日にこのような意識をもって、「あなたの子育てと仕事のこれからを話そう」を企画しオンラインでお話する機会を設けました。
参加してくださった皆さんのステイタスはさまざまでした。
https://smelabws-0628.peatix.com/
・乳幼児を子育て中の人
・お子さんのケアをしながら働いている人
・お子さんの手が離れて働き方がまた変わりつつある人
いずれも子育てしながら働くときにどんな課題が今あるかということを互いに語ってもらいました。
子育てしながら働くにおける課題
タイムマネジメント
時間が足りない
子育てしにくい
短時間で働くことがしにくい
育休取得者の代わりがいない
仕事が個人に紐づいて助け合えない
子育てしている人とそうじゃない人のギャップ
そもそも「子育てしながら働きたい」と思っている?
子育てと働く、どんな状態が理想?
そしてその課題に向けてどんな理想とそこに向けてのアプローチがあるかを書き記してもらいました。
理想は皆さん口に出していただいた言葉に共感し合うことが多かったです。
ライフイベントが「障害」ではなく個人と組織の両方の成長に活用できている
仕事の業務負荷が誰かに偏らないような働き方をする
人の暮らしを支える仕事(医療、福祉、介護など)が、安定して回る環境になる
男女問わず短時間勤務で働くことができる
無理しない、いつでも選択できる
ベーシックインカム
働きたい人は働く、働きたくない人は減らす
自分の希望通り働くことができる
理想の状態に向けてどのようなアプローチができるだろうか
目指したいイメージ・状態に向けて、参加した皆さんが考えるアプローチについても様々なワードが出ました。
世代間分断を消化出来るような対話の形(シニアミドル世代のキャリア意識変容)
仕事+α 多様な+αについて言語化を進める
好きなこと、得意なことを知る、探る
越境
自分の予定を開示/周りへ伝えていくシステム
「働く」を話す場
組織の解体
アンコンシャスバイアスの理解
結局、育休取得していない人に手当を渡すしかないのか?
制度の社内周知
子連れ出勤
業務の仕組み化、脱属人化
働き方で困っている人の声をリアルに聞く、知る
「働き方を柔軟にする」vs「業績が上げる」の対立を壊す
誰もが6時間勤務
今ある仕組みを展開していくことや新しい枠組みを作ることなど、ひとりだけでは考え付かないようなさまざまなアプローチがシェアされていきました。
今後この場を継続させていきながら、企業規模体に限らず、今在る課題に向かってどのように前進することができるのか、前進させている企業があるのか、皆さんと共に考え、そのシェアやアクションへ繋げていきたいと思っています。