硬い家だった
幼稚園児のやる様な事をやっていて恥ずかしく無いのかと言われます。
全然大丈夫。初心者に幼稚園児も還暦過ぎも無く同じです。
家の両親は手固い人達で私が子供の頃の習い事は、そろばんと習字で有りました。当時楽器を習いたいと思っていた訳では無く唯々諾々と読み書きそろばんの寺子屋人生を送っておりました。近所にバイオリンを教える先生がいたかどうか定かでは無いですが、バイオリンの工場は徒歩10分位の所に有りました。
鈴木バイオリンの工場で、大きな鈴木政吉翁の銅像が有ります。
そこに隣接した所にかつてギターの工場も有って、高校1年の頃ギターを買いに行った事が有ります。直接行くと市場に出せないチョイ傷ギターを安く売ってくれるのです。クラシックギターが3,000円でフォークギターが7,000円でしたが、お小遣いの関係上欲しかったフォークギターは買えずクラシックギターを買って吉田拓郎なんぞを歌っていたのが私の学校以外での音楽の始まりでしょうか。何でか使っていたテキストは古賀政男が書いた物で、これでは影を慕いてになってしまうのですが、幸いフォークギターを教えてくれる友人が居ました。両親は息子が歌舞音曲なぞするのを快く思っていなかった様で、私も大学に入って友人がバイオリンを弾くのを見るまではあまり熱心にギターを弾いた訳でも無く、またその時はバイオリンに少し興味を示しただけで、自分で弾けるようになろうとは思っていませんでした。
さて還暦過ぎていきなり習い始めたのですが、まだキラキラ星やちょうちょのレベルです。とは言う物のバイオリンは他の楽器以上に音楽的に演奏する事を要求されます。
先生は、
俺の目を見ろ何にも言うな
と、演奏を始め私は先生がどのように弾こうとそれについて行かなければなりません。読み書きそろばんを唯々諾々とやっていた子供の頃が恨めしいですが、還暦過ぎの音楽手習いでも何となく心穏やかです。
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