銀行交渉において「前期減収からの今期増収(前々期並みの売上着地)」を増収とは呼ばない※呼んではいけない
こんにちは。元銀行員 勤続10年、法人融資営業をしていた谷本と申します。
現在は独立して、主に中小企業の財務担当者のアウトソーシング事業を行っています。
社長「今期は増収見込みです。」
銀行員「そうですか!それは良かったです!」
このようなやり取りは、良くありますよね。
しかし、タイトルにもある通り、その売上増加は本当に増収なのでしょうか?
今回は、伝え方によってどのように銀行内で思われるのか考えてみたいと思います。
増収と回復の違い
まずは、増収と回復の違いを見ていきましょう。
増収とは
増収というのはその言葉の通り、前期から今期にかけて売上が増加していることをいいます。
増収で推移すると、融資についても入金と支払いのギャップが大きくなることから「増加運転資金」の融資が必要です。
これは比較的、わかりやすい融資です。
回復とは
一方、回復は前々期から前期にかけての売上減少(減収)に対して、前期から今期にかけて売上が増加することなどを指します。
言いたいことはご理解頂けると思うのですが、この前期から今期にかけて増加した売上分を「増加運転資金」と呼んで良いのでしょうか?
そう呼ぶ場合も、なくはないのかもしれません。しかし、銀行内部、特に審査を行っている部署の人たちは違和感を覚えます。
減収時や回復するタイミングの融資について
減収時や回復するタイミングの融資について、気を付けるべきポイントがあります。以下で、詳しく見ていきましょう。
減収のタイミングでの融資
まず、減収フェーズに入ると手元資金が減ることが多いです。
銀行は手元資金が薄くなると、追加融資を警戒するようになります。
以前にもお伝えしましたが、お財布に100円しか入っていない人には当然1,000万円なんて貸せません。
銀行も同様で、安全性の高い企業に融資をする傾向にあります。
減収フェーズに入る見込みがあるのであればその前に調達を検討するべきです。
回復のタイミングでの融資
次に減収からの回復フェーズですが、資金繰り表と取引先からの契約書などのエビデンスを用いて、今後どのように預金残高が復活していくのかを示すことが肝要です。
どちらのフェーズにおいても重要なのは、「お金がある」または「お金が増える」イメージを銀行に伝えられるかということです。
社長おひとりで考えることもできますが、私たちにご相談いただければスピード感をもって課題解決を行い、事業の安定性に貢献させて頂きます。
一番やるべきことは売上を作ること、そして現金を増やすことです。
まずはご相談下さい。
融資のお悩みはぜひ相談を
今回は、減収や回復のタイミングの融資について解説しました。
融資を受けるためには、安定した売上を継続し、銀行から「お金がある」「お金が増える」というイメージを持ってもらう必要があります。
融資や資金調達のお悩みは、いつでも気軽にご相談ください。
相談に関する質問については、以下の記事でお答えしています。
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