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メガバンク出身「マゾ兄やん」:ベンチャー企業に融資をする銀行の思惑

今回は、マゾ兄やんさんから寄稿いただいた記事をご紹介します。
私の自己紹介記事も、ぜひあわせてチェックしていただけると嬉しいです。


こんにちは。マゾ兄やんと申します。

新卒メガバンクに入社し、その後メーカー2社で海外勤務を経て、現在は商社でDX業務や投資業務などに携わっています。

谷本さんとはXで出会いましたが、同じ金融出身ということもあり、それ以来仲良くさせていただいております。

メガバンクではベンチャー企業に対する融資業務にも携わっていました。今回は「ベンチャー企業に融資をする銀行の思惑」ついて書かせていただきます。

Xでも、私の考えを発信しています。
https://x.com/mazoNiiiiiiii


ベンチャー融資はリスクが高すぎる

ベンチャー融資はリスクが高すぎる

銀行が、ベンチャー企業に融資をする思惑はなんでしょうか?

冷静に考えてみてください。ベンチャー企業は赤字であることがほとんどです。多くの企業が設立後、数年で廃業や倒産に追いやられています。ベンチャー企業に対する融資はリスクが高すぎるのです。

では、なぜ銀行はベンチャーに融資をするのでしょうか?

政府系金融機関の思惑

日本政策金融公庫や商工中金などの政府系金融機関は、日本経済に貢献したり、企業活動を促進させるという使命を負っています。

特に日本政策金融公庫は、起業後、融資相談に行くとかなりの確率で融資に応じてくれます。(もちろん事業内容や事業計画にもよりますが)

  • 世の中にないイノベーション

  • 雇用を安定させる

  • 日本の伝統を守る

  • 新たな価値創造

政府系金融機関は、こうしたものに対して前向きに融資を検討してくれる傾向があります。「起業したらまずは公庫に相談」と覚えておきましょう。

民間金融機関の思惑

政府系ではなく民間となると話は違います。
民間金融機関は営利組織ですから「儲かるかどうか」に尽きます。法人営業の担当者は達成困難な収益目標を背負わされ、日々奮闘しています。

ベンチャー企業に対する融資は

  • 高金利融資で儲ける

  • 融資以外の付帯取引で儲ける

このいずれかに該当することがほとんどです。銀行の営業マンはとても忙しいので、儲からない取引先に足繁く通ってはくれません。

高金利融資で儲ける

高金利融資で儲ける

私の経験上、メガバンクと取引がある企業はその地域の優良企業であることが多く、そのような優良企業に対して金利1%を超える融資をほとんど見たことがありません。

10年間の固定金利0.05%で融資をしたことも

地元の優良企業に対して10年間の固定金利0.05%で融資をしたこともあります。(最近は日本でも少しずつ金利が上がっていますから、状況は少し変わっているかもしれませんが)

融資では儲からない時代

何が言いたいかというと、融資では儲からない時代なのです。

ですが、ベンチャー企業に対しては1%を超える金利で融資することができます。お金を貸しても儲からない低金利時代において、融資によってある程度の収益を上げることができるという点で、ベンチャーマーケットは魅力的と言えるかもしれません。

ただ、そうは言っても所詮1%や2%の世界です。100件中1件が倒産し、回収不能になった場合、銀行は損失を被る可能性があります。

ベンチャー企業に対する融資は民間金融機関にとってリスクが高すぎると言えます。

融資以外の付帯取引で儲ける

融資以外の付帯取引で儲ける

民間の金融機関がベンチャー企業に融資する一番の理由は、融資以外の付帯取引で儲けられるからです。

付帯取引をメガバンクGr内で総ナメしたい

メガバンクではグループにベンチャーキャピタル、信託銀行、証券会社があります。将来、その会社が上場するにあたって、下記のような付帯取引をメガバンクGr内で総ナメしたいという思惑があります。

  • ベンチャーキャピタルの投資によるキャピタルゲイン

  • 上場後の証券代行業務

  • 上場時の主幹事証券

ぶっちゃけて言えば、融資をせずに付帯取引を獲得するのがもっとも効率的ですが、現実はそう甘くはありません。

私はこなしていたミッション

会社が苦しいときに融資で支援してくれたという恩義を売り、その代わりにメガバンクGrに付帯取引が落ちるような仕組みを作ることが当時の私のミッションでした。

もちろん融資だけで付帯取引を獲得することはできません。
「融資をしてやるから付帯取引をよこせ」などと言えばコンプライアンス的にも大問題です。

特に、主幹事証券は上場関連でもっとも収益率が高いです。主幹事証券の選定で少しでも有利な交渉を進めるために、融資だけではなく見込顧客の紹介など、メガバンクグループのプレゼンスを上げようと必死でした。

私がメガバンク時代にベンチャー企業に融資していたのは将来、刈り取るための種まき活動のようなものでした。

専門家に相談

専門家に相談

とはいえ、銀行の担当者はそのような本音をベラベラと喋ってはくれません。彼らの思惑が分かれば、金融機関との交渉がよりスムーズになるかもしれません。

弊社では、ベンチャー企業に対する支援も行っています。貴社が金融機関との交渉を上手く運ぶために元銀行員を派遣させていただいております。

銀行に相談することに少しでも不安がおありでしたら、ぜひ私たちにお声掛けください。銀行に相談する場面で、CEOのとなりに元銀行員がいる安心感を提供できるのが私たちの強みの一つです。

まずは、気軽にご相談ください。

X:https://x.com/mazoNiiiiiiii
Note:note.com/mazonshacho


私、谷本もXで日々発信を行っています。
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相談に関する質問については、以下の記事でお答えしています。

お問い合わせは、DMもしくは問い合わせフォームからお願い致します。

※氏名・社名・業種・Facebook URL・メールアドレスなどを添えてお問い合わせください。

主に銀行融資関係(資金調達)のコンサルを行っています。

資金調達が出来た際の成功報酬は基本的に頂いておりません
理由としては・・・
・1度融資を利用する企業は、その後、2回目、3回目と利用があります。
・長いお付き合いをすることで、お互いの信頼関係を築くと共に、今後の資金繰りについて責任を果たすためです。
ですので、契約先とは最低でも毎月1回は定例でコミュニケーションを取らせて頂き、その都度、資金調達のタイミングや事業方針などについても議論をしております。

社長の望む調達金額を受けられる決算書の作成を得意とします。

銀行融資にはいくつかポイントがあります。
粉飾などによらず、目指す決算書にたどり着くよう、決算月の約半年前からすり合わせを行います。
このすり合わせとは、紙面による数字との睨み合いに留まりません。企業における営業活動など、包括的に関わっております。
これは、税理士や一般的なコンサルタントでは分からない分野です。

お客様によりますが、御社での私の名刺を作ってもらい、銀行対応全般をお任せ頂いております。
銀行対応において、代表者や責任者の方にご同席頂くのは、基本的に初面談時と契約時のみです。
融資実行までの中間の交渉は、全て私がお引き受けします。
(金融機関や個別対応でお受けできない場合もあります。)
CFO的な立ち位置で長きに渡りお役に立てればと思います。
創業融資のお問い合わせも多く頂いております。(R3年実績30社程度)

創業計画書の書き方にお悩みではないでしょうか?
大口の資金調達のコーディネートも行います。
これから事業が大きく成長する中で、どのように銀行と付き合おっていくべきかお悩みではないでしょうか?
収益物件購入、不動産業者、保険営業マンからのご相談もあります。

ご自身では分からない銀行のこと、たくさんあります。
銀行内には独自のルールや文化が満ちあふれています。

現在、お付き合いを頂いている企業は東京が主ですが、リモート対応も可能です。場合によっては出張も致します。

事業を頑張る経営者の皆さまのお役に立てる記事をこれから書いていきたいと思っております。
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