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銀行が応援したい決算書と応援したくない決算書とは?

こんにちは。元銀行員 勤続10年、法人融資営業をしていた谷本と申します。
現在は独立して、主に中小企業の財務担当者のアウトソーシング事業を行っています。

皆さんはどんな思いで決算書を作成していますか?

  • 特に意志はなく、税理士が作ってくれた納税額をできるだけ抑えた決算書

  • 毎期同じような決算書になっていれば…というイメージ

  • 目標となっていた売上利益を達成した決算書

  • 損益計算書だけではなく貸借対照表にも気を配った、社長が貸借対照表を理解している決算書

4つ挙げましたが、御社はどんな気持ちが近そうでしょうか?
少なくとも4つ目の社長さんは、もうこの記事は読まなくて大丈夫です!
それでは、本題に進みたいと思います。

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決算書はいろいろな人が見る

決算書はいろいろな人が見る

決算書は税務署に提出するだけではなく、いくつかのステークホルダーの人たちも見ることになります。
では、どんな人たちの目に触れる可能性があるでしょうか?

  • 株主

  • 役員、社員

  • 取引先

  • 銀行

  • 信用情報機関
    (帝国データバンクなど)

今まで皆さんは、納税額を〇〇万円に抑えたい、とりあえずこのくらいの利益を出しておけば体裁も悪くないだろうといった目線で決算書を許容してきたのではないでしょうか?
しかしコロナ後の現在、それではだめなのです。

銀行がいいなと思う決算書の中身とは

銀行がいいなと思う決算書の中身とは

「税引き後利益+減価償却費」と「借入金年間返済額」を引き算したとき、前者の方が多い状態になっていますか?
売上が維持できていて、利益が「毎期1,000万円+減価償却費500万円」あったとしても、借入金の年間返済額が2,000万円あったらだめなのです。

理由はわかりますか?
年間の簡易キャッシュフローが1,500万円に対し、2,000万円の返済があるということは、1年間で500万円のお金が無くなっているということです。
銀行は、毎年500万円お金が減っていく企業に、追加融資をしたいと思うでしょうか?必要な利益額、再検討してみてください。

応援したくない決算書の中身

応援したくない決算書の中身

応援したくない決算書の中身には、どんなものがあるでしょうか。

あるはずのない現金や貸付金がある

社長が社保や税金の負担を軽減したいばかりに、役員報酬を低くしている場合があります。
そういった中で社長が会社のお金を私的利用すれば、それは現金や短期貸付金(代表者貸付金)などの科目に振り替わります。この科目を、社長のルーズな状態を示す一番の指標として銀行は捉えています。

現在発生している、またはこれから発生しそうということであれば、数年でゼロにする計画を立てましょう。
今後も増え続けるようであれば、銀行としては融資したお金が社長に流れていると思い、追加融資に消極的になりかねません。

適正な役員報酬額の設定は、当たり前でとても大事なことなのです。
社長、王道でいきましょう!と私は良く言います。

利益や簡易キャッシュフローが出ているのに預金が減っている

この状態になる理由は、いくつかあります。
その1つがもともと儲かっておらず、売上を盛ったり、原価を調整して粉飾決算をしていたりする場合です。

キャッシュインになっていなければ売掛金が増えたり、在庫が増加していたりします。売上利益は前期と変わらないのに、預金が減って売掛金や在庫が増えていたら確実に疑われます。

売上が急激に伸びて運転資金が増加し手元資金が減少

これはある意味当然なのですが、銀行としては「じゃあどこまで売上を増加させて、どこまで銀行借入を増やすのか?」が知りたいのです。
銀行も無尽蔵に融資を出来ません。逆に御社としても、売上が減った時に借入金の返済が苦しくなる可能性があります。

売上を増やし過ぎても、借入をし過ぎてもいけないのです。
ここで大事になってくるのが回収サイト、支払サイトの調整です。
今まで取引先の言うままに仕入れや販売を行ってきたと思いますが、回収サイトが1か月早まったら、支払を1か月遅らせられたら、両者1か月変わればかなり大きな変化が生まれます。

既存の取引先で難しいのであれば新規先の獲得、仕入先の多様化も1つの作戦です。
粗利が下がったとしても、仕入価格が多少上がったとしても、入金が早まって支払いが遅れれば、会社にとっては今後どれだけのインパクトがあるのか認識をしてください。
だからこそ、営業が必要なのです。

何に取り組むべきか知りたい方は相談を

何に取り組むべきか知りたい方は相談を

さて、ここまでお話をしてきましたが、何か御社にあてはまる事象はあったでしょうか?
うちの会社は実際に何に取り組めば良いのだろうか?」
もし少しでもそう思われましたら一度お声がけください。
お待ちしています。

融資に関するお悩みのある方は、ぜひ弊社にご相談ください。
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相談に関する質問については、以下の記事でお答えしています。

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※氏名・社名・業種・Facebook URL・メールアドレスなどを添えてお問い合わせください。

主に銀行融資関係(資金調達)のコンサルを行っています。

資金調達が出来た際の成功報酬は基本的に頂いておりません
理由としては・・・
・1度融資を利用する企業は、その後、2回目、3回目と利用があります。
・長いお付き合いをすることで、お互いの信頼関係を築くと共に、今後の資金繰りについて責任を果たすためです。
ですので、契約先とは最低でも毎月1回は定例でコミュニケーションを取らせて頂き、その都度、資金調達のタイミングや事業方針などについても議論をしております。

社長の望む調達金額を受けられる決算書の作成を得意とします。

銀行融資にはいくつかポイントがあります。
粉飾などによらず、目指す決算書にたどり着くよう、決算月の約半年前からすり合わせを行います。
このすり合わせとは、紙面による数字との睨み合いに留まりません。企業における営業活動など、包括的に関わっております。
これは、税理士や一般的なコンサルタントでは分からない分野です。

お客様によりますが、御社での私の名刺を作ってもらい、銀行対応全般をお任せ頂いております。
銀行対応において、代表者や責任者の方にご同席頂くのは、基本的に初面談時と契約時のみです。
融資実行までの中間の交渉は、全て私がお引き受けします。
(金融機関や個別対応でお受けできない場合もあります。)
CFO的な立ち位置で長きに渡りお役に立てればと思います。
創業融資のお問い合わせも多く頂いております。(R3年実績30社程度)

創業計画書の書き方にお悩みではないでしょうか?
大口の資金調達のコーディネートも行います。
これから事業が大きく成長する中で、どのように銀行と付き合おっていくべきかお悩みではないでしょうか?
収益物件購入、不動産業者、保険営業マンからのご相談もあります。

ご自身では分からない銀行のこと、たくさんあります。
銀行内には独自のルールや文化が満ちあふれています。

現在、お付き合いを頂いている企業は東京が主ですが、リモート対応も可能です。場合によっては出張も致します。

事業を頑張る経営者の皆さまのお役に立てる記事をこれから書いていきたいと思っております。
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