スルーホール追加作業で「銅の釘」登場
実装改造作業では、「切って、貼って、重ねて、削る」といった外科的手術のようなことをよくやります。ジャンパー作業何十か所、IC交換作業に加え、抵抗を亀の親子形式で重ねて実装など。
今回は「ICが実装されているパッドにスルーホールを追加したい」というご相談でした。しかし、大判基板で高密度実装済み、板厚も厚くて、基板メーカーや実装工場からは対応不可の回答でした。
【お客様の目的】
ICのエクスポーズドパッドから半田面側のグランドへの太い導通を作ることでグランドの強化と放熱効果を期待したい。
【解決策】
スルーホールは作れないけど、ドリルで開けた穴に、同径の銅釘(棒部分)をぴったりはめてカットして、表面を半田付けすれば導通を作ることはできる!となった訳です。
かなりの荒療治となりましたが、お客様のご理解もあり、1台で検証作業を行った後に本番作業をさせていただきました。
【ポイント】
ハトメパーツは基板表面に出っ張りができ、その後の工程に支障があるので除外しました。銅の釘は銅生地であること、中身が詰まっていることで導通効果が高まると考えました。
※スルーホール作成した上に、再度IC実装をして、半田面側にはヒートシンクを取り付けて完了です♪