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「癸」についてあれこれ:四柱推命

四柱推命では、60個の「干支」」を使って「気」の状況を観ていきます。
「干支」には、上の部分と下の部分があります。

上の部分は「十干」
下の部分は「十二支」
「十干」は表(外)の「気」で、「十二支」は裏(内)の「気」です。
そして、どちらも、「気」が動く順番に進んでいきます。

「十干」の一番最後にやってくるのは「癸」です。
今年2023年の「十干」でもあります。

「癸」は、陰陽では「陰」、五行では「水」です。
パラパラ降る雨だとか、モヤモヤとした霧のような状況だと考えます。
決まった型もなく、進む方向性もなく、勢いもありません。
全てを包み込む、ぼんやりとしたイメージです。

様々な四柱推命の解説本には、「癸はミステリアスな人」だと書かれています。
これは、「掴みどころのない霧のような人」と捉えることができるからかもしれませんね。


「十干」の中では、一番力が弱いと考えれていて、そのために、周囲の五行の影響を受けやすです。
受けやすいと言うよりも、染まってしまうといった方が良いかもしれません。

例えば、同じ日主が「癸」でも、春生まれの人は、好奇心旺盛な活動的なタイプで木気の象意が前面に出ますし、夏生まれの人は、燃える情熱で熱く語る火気そのもののようなタイプが多いです。
どこでも誰でも合わせるし、柔軟な言動は、時として八方美人と揶揄されてしまうことも。
それから、追求されると、自分の真意がわからなくなってしまったり。
だから、「争いごと」が苦手です。
争うよりも、丸く収めて煙に巻く感じです。

なので、弱いんだけど、結局は、傷を負うことなく、争いの中をスルスルとすり抜けて、安全な場所を確保してしまう要領の良さもありますね。


「癸」は、「揆」の意味が示すように、物事を推し量り筋道を見通す意味もあると考えます。そこから、冬に大地の植物が枯れ果て「見通しが良くなる」状況となる。行き詰まりの「壁」に穴が開く。
また、これは、五行「水」の象意でもある「智慧」にも当てはまることですが、「戦わずして賢く勝つ方法」を、水面下で探っていく様子とも言えます。

日主「癸」の人は、興味関心が移ろいやすかったり、言動に一貫性が乏しかったりする傾向があるのも、このためかもしれません。
でも、それは、行き詰まったピンチの中でも、少しの「隙間」を見つける感覚が宿っているせいなのでしょうね。
もしかしたら、ここぞの時に、一番強さを発揮でる十干かもしれませんね。


命式のバランスにおいては、日主「癸」さんは、「土」の五行は苦手です。
土に水が吸い込まれて、押し込まれてしまうからです。
また、「火」が強い場合も、蒸発してしまうので、火を落ち着かせる「金」を補います。
「金」は「火」に溶かされて「水」になると考えるので、火に囲まれた「癸」さんにとっては、「金」は頼もしい相棒ですね。
強めてくれる五行は、「金」そして、自分自身の「水」となります。


これを、状況で解釈してみると
様々なアイデア(癸)は、常識に囚われすぎると(土)、潰されてしまう(水が吸い込まれる)。
あまりにも勝ちを急ぐと(火)になると、冷静に物事を推し量る知恵が浮かばなり気持ちばかり焦るので(水が蒸発)、優先順位をつけて(金)冷静に(金)なると、落ち着いて考えれる。
素敵なアイデアは、他の人には思い付かないオリジナル(金)で、膠着した状況を変える突破口(隙間を流れる水)にもなり得る。


今年は
あきらめず
粛々と
冷静に
寡黙に
焦らず
イライラせず
結果がなかなか出なくても
何度でも挑戦し
常識に囚われず
人と意見が違っても
自分の考えを磨き続けると
「癸」の気と一体化して、良い感じに行けるかもしれませんね。

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