精油の特徴~揮発性~
精油の特徴のひとつに『揮発性』があります。
「揮発ってなんや?聞きなれないぞ!」と思われる方もいらっしゃるかと思います。
簡単に言えば『蒸発』なのですが、『揮発』とはひとつ制限がついた現象になります。
【揮発性とは】
精油は空気中に常温で放置しておくと徐々に気体となって、蒸発していきます。
『常温』という条件で蒸発することを『揮発』と言います。
部屋の中で精油瓶の蓋を空けたままにしておくと香りが広がるのは、この性質のためです。
精油の香りは、揮発速度(ノート)によって分けることができます。
揮発速度が速いもの、中間のもの、遅いものの3種類にわけられます。
これら3種類は、揮発速度が1番速い香りから『トップノート』2番目に速いものを『ミドルノート』3番目を『ベースノート』といいます。
【トップノート】
最初に広がる「先立ち」の香りです。
揮発速度が早く30分~1時間程度持続し、香りを嗅いだ時の一番初めの印象になります。
揮発速度は早いですが、第一印象を与える大切な香りです。
主に柑橘系がトップノートに分類されます。
【ミドルノート】
揮発速度が速いトップノートに次に香ってくるのがミドルノートです。
香りの持続時間は2時間~4時間程度で、ブレンドの際に軸となる香りです。
クロモジ、ヒノキ(枝葉)はミドルノートになります。
【ベースノート】
一番揮発速度が遅く、6時間以上経っても香りが持続しているものです。
ブレンドした香りの持続性を高め全体をまとめる特徴があります。
深みと安定感を与えてくれるのがベースノートです。
ヒノキ(幹)などがベースノート分類されます。
精油をブレンドする時に、ノートをバランスよくブレンドすることによって、香りの調和もとれ、長く香ります。
トップ、ミドル、ベースの長所を活かすことが秘訣だと思います。
以前ブレンド精油を試作した際、ノートを深く考えず作ってしまい、1週間後に香りを確認したところ、全然違った香りになっていて大汗をかいてしまった甘酸っぱい...違った...苦い思い出があります。
その時に感じました。『ノートは大事やぞ』と。
ただ、改めて思ったことは、精油は揮発性があることによって香りの変化が楽しめるということ。
自然のものはいつか香りがなくなります。
そんな事さえも美しいなと思ってしまいます。
ノートを考慮して是非お気に入りのオリジナルブレンド精油を作ってみてください。
意外な精油同士でとっても良い香りになるかもしれませんよー✨✨
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執筆者プロフィール
アロマセラピスト 岩瀬 史生子(Shoko Iwase)
AEAJ認定アロマテラピーインストラクター
AEAJ認定アロマセラピスト/富山市出身
2011年 リラクゼーションサロン「レゼル・ダンジュ」オープン/2015年 サロン経営の傍らアロマセレクトで働く/美しい植物、人、風景を愛でるのが好き/アイスダンス鑑賞が趣味/食いしん坊