先日、一輪挿しを買った。 私は花が好きで、以前から花を眺めながら暮らしたいと思っていた。季節ごとに好きな花を飾れば、毎日テンションが上がること間違いなしである。仕事へもルンルンで行けるであろう。花のある暮らしにずっと憧れていた。 しかし、現在賃貸マンションに住んでおり庭は無く、かといって家に飾るために花束を定期的に買うのはお金が掛かりすぎる。なんとか、お金を抑えながら花を生活に入れることはできないか、悩んでいた。 そんな時に、ショッピングモールで一輪挿しを見つけた。「こ
なんだか、快適である。 調子が良いと言うほどでもないが、逆剥けが綺麗に取れた時のような、芯の固くなったニキビが取れた時のような、うっすらした開放感がある。 ふと手を見ると、結婚指輪がなかった。 その時私は、家でお昼を食べ終え、嫁さんとだらだら話していた。午後からの予定はない。嫁さんの声と、鳥の声と、洗濯機のカラカラという音だけが聞こえてくる。金木犀香る日曜日の午後である。そんなのんびりした時間は一瞬にして消え去った。結婚指輪が無いのだ。 いつから無い?今日は家を出てな
「俺、一人で暮らすわ」 初めて家族に打ち明けたのは、家族で夕飯を食べている時だった。皆の箸が止まり、絶妙な沈黙になったのを覚えている。社会人1年目の夏であった。 社会人になったら、一人暮らしをしようと決めていた。 目的は生活力の向上である。実家では家事をろくに手伝わず、洗濯機の回し方も知らなかった。様々な場面で「こんくらいできなあかんで」と母に言われ続け、「いざとなったらやるで」と誤魔化し続けて23年。本当にそろそろ「こんくらい」できないとまずいと焦ってきた。しかし、家
まず最初に申し上げておくが、あくまで私個人の体験談であり、一般的な話ではないことだけはご認識いただきたい。(京都と大阪を同時に触れる際は、細心の注意が必要なのだ。) 私は、大阪生まれ大阪育ちである。そんな大阪さら出たことのない私が、大学生の時に京都でバイトをした。バイト先では、素敵な京都の友達がたくさんできたが、京都の人と関わって初めて気付かされたことも多い。今回は、京都と大阪の違いを書いていきたい。 まず、最初に書かせてほしい。 「京都の人=遠回しに意地悪を言う人」と
大人になってから友達を作るのは難しい。 学生の時は友達なんて簡単にできた。 席が隣になると仲良くなるし、同じクラスになると仲良くなるし、隣のクラスだというだけで仲良くもなれた気がする。 大学の頃から、友達ができなくなった。 できたとしてもすぐに離れてしまい、今でも仲が良い人なんて、たったの一人である。私だけなのであろうか。この大学前後の違いについては、本当に、人生を賭けて追いかけていきたい謎の一つである。 会社の人は、そもそも「友達」にならない。 以前、会社の仲の良い同
今日は少し肌寒い日となった。 夏の残暑が終わり、秋が迫っている。暑さが和らいだ日は、朝からウキウキするものである。サラッと起きて朝の準備をし、洗濯が終わるのを待ちながら今日何をするかを考える。なんとも贅沢な時間。 私は休みの土日のどちらかは、散歩か、自転車を乗ることを決めている。流れる景色を見ていると、心が落ち着いたり、考え事が捗ったりするのである。知らない道を通る時のワクワクする感覚もたまらない。 散歩と自転車はどちらも良いところがあるが、自転車は、遠いところまで行け
私は奄美大島にソロ旅行をした。夜居酒屋に行くと現地民のおっちゃんと話すようになり、楽しい夜を過ごしていた。そろそろお開きかと思う頃、おっちゃんが「2軒目に行こうか」と提案してくれた。嬉しくはあるものの、大阪出身の私は危険な雰囲気を察し、酔いは覚め、臨戦態勢に入った。(前回参照) 2軒目に到着した。スナックであった。 中にはカウンター席が8つほどあり、ママが1人立っていた。「今日は居酒屋で出会ったお兄ちゃんも一緒」とおっちゃん。「あら、いらっしゃい」 臨戦体制を隠しつつ、
少し前に奄美大島へソロ旅行をした。素敵な思い出ができたので、少し書かせていただく。 奄美大島は、沖縄より少し北西の、鹿児島県内の島。亜熱帯気候で、異国感を味わえる場所である。奄美大島について気になっていた時に4連休が取れたので、ソロ旅行を決心した。 奄美大島では、海の綺麗さに感動し、亜熱帯気候の植生に感動し、青いカラスの青さに感動した。私の出身は関西なので、どこを切り取っても別世界である。 旅行の夜は一人で居酒屋に入った。 店は、奄美大島一の繁華街である屋仁川通り沿い
そんなわけで、私は一時は脱毛反対派の旗を掲げて日々邁進していたものの、大親友の脱毛の向こう側にある新しい時代の光に照らされ、脱毛反対派の旗を下ろしたのだった。(前回参照) つまり、ヒゲ脱毛をすることを決意したのである。 選んだクリニックは大親友が契約していた医療脱毛のクリニックである。予約当日、脱毛クリニックの受付を済ませ、自分の番が呼ばれるのを待っていた。 自分の番が呼ばれると、肌が強力粉のように白く、眉毛が味付海苔のように濃い、そして顔面に眉毛とまつ毛以外の毛が全く
世の中の男性は二つに分けられる。脱毛を経験したか、していないかである。 このところ男性用脱毛の勢いが止まらない。Y◯uTubeの広告でセクシーなお姉さんと共に「密室でじっくり脱毛しに来ませんか?」というような目も当てられない広告ばかりが流れてくる。 以前までは、私は脱毛反対派であった。 私のヒゲは、大学生の頃に突如姿を現し、徳川軍のように、瞬く間に天下統一を果たした。当時私は、付き合っていた彼女に嫌われない一心で抜きまくっていたのだが、徳川軍の勢力は止まることを知らず、
私が職場の先輩に「こないだの有給で九州へ一人旅行ってきました!食べ物も美味しくて、自然豊かで最高でした!」と言うと、「そうか。僕は国内旅行ってどこも同じ風景で面白くないんよな。やっぱり旅行は海外じゃない?僕がアメリカに住んでた時は、、、」 出た、アメリカに住んでた時の話。現地で友達ができて帰国後も連絡取り合って時々会ってる所までを、旅行の話になる度にねじ込んできて、もう10回は聞いている。こういう時、私のストレスは溜まる。私、小さい人間なのかなあ。 皆さんもストレスは身近
先日、母が還暦を迎えた。 私が結婚するまでは、家族の誕生日になると私が実家にケーキを持って祝っていたが、結婚してからはLINEで伝えるだけにしている。今回もいつものように、おめでとうLINEを入れると「還暦やで」と母の方から伝えてきた。そんなん、母の歳なんて覚えてへんよ。何かをしてあげないとという雰囲気になる。憎めない母である。 何をあげるか悩んだが、残るものと華やかなものが良いと思い、お皿と花束を贈ることにした。お皿は、六古窯、丹波焼のお皿にしようと、丹波篠山まで買いに
我が家には乾燥機付き洗濯機がある。結婚して妻と二人で住み始めた際に購入した。うちは二人も働いており、洗濯物を干し、乾いたら回収する時間がない。乾燥機付き洗濯機は時間を節約でき、大活躍している。 乾燥機で乾燥させると、洗濯物はふわふわアツアツになって出てくる。タオルがふわふわになって出てきた時は心から感動した。また、冬には乾燥後の熱の温かさに助けられたこともある。 もはや普通の洗濯機には戻れない体になってしまった私たち夫婦だが、夫婦間で一点だけ意見が割れていることがある。そ
去年の夏の話だが、広島山口に2泊3日でソロ旅行に行った。大満足だったので書かせてほしい。 旅の目的が「綺麗な景色を見ること」だったのだが、夏の広島山口は期待を遥かに上回る、絶景ずくしだった。以下では、主に景勝地についての紹介になる。 まず、ざっくり旅行流れを書くと、住んでいる大阪を車で出発し、1日目は広島に、2日目は山口に泊まった。3日目は、観光そこそこにただひたすら帰るのみだった。 1日目 まずは広島の帝釈峡に行った。朝から出ても、大阪からだと距離があるので、14時
私は観葉植物を育てている。 一人暮らしを始めたタイミングで、元々好きだった植物を家でも育てたいと思ったのがきっかけだ。 最初にガジュマルを買い、二番目にモンステラを買った。二つともうまくいったことで、木も草も育てられるぞ、という自信をついた。それからは加速度的に増えていき、今では小さいのばかりだが14鉢ある。 毎日少しずつ成長してくれるのが健気でたまらない。 そしてついに、モンステラの葉が割れたのだ。2枚連続で割れたので、これはもう割れたと言ってよかろう。人間でいう、声
お久しぶりです。お元気でしょうか。 私は、しばし冬眠をしておりました。 さて、もうすっかり暖かくなりました。今年は桜の開花が少し早かったように思います。昨年は満開が1週間くらい後だったような。 私は今年、しっかり桜を見ることができました。 行ったのは京都の北区。東山とかだと人が多すぎて何を見にきたかわからなくなりそうで、少し穴場を狙いました。 余談ですが、京都の丸太町通りから北の方は、静かで、品があって、生活感もちらほら見える。こういうところって他になかなかないんですよ