田沼意次が主人公の小説で、歴史の時間い習ったことは、かなり後世で歪められてそうだなと思った
あまりに書くことがないので今読んでいる本についてです。「またうど」という本です。田沼意次の生涯を作者の目線から書いたものようです。歴史の時間で田沼の悪政、賄賂清治、汚職まみれ、悪貨の流通、など枚挙にいとまがないほど悪いことが書かれていました。学校の先生はさらりとこの部分を流していたため、その部分だけが記憶に残ってしまっています。大部分の日本人がそうなのだと思います。。
しかし、この本を読んで田沼像が180度変わってしまいました。もちろん、作者さんの恣意でかいているところもあるのでしょうが、田沼の歴史を考察してかかれているせいか、とても信ぴょう性のある本に思えます。
あまりにも悪い人間、田沼意次がなぜ徳川幕府の老中になれたのか、老中でいられたのか、もちろん若いころから頭の良さ、将来を見通せるという能力者であったと思いますが、それゆえに金権に傾いてしまった、と思っていたのですが、じつは違っていました。
読んでみるとわかります。とても誠実な人であったとのことです。幕府きっと今でいうところの内閣と政府なのだと思いますが、その中核として、日本の発展のために尽力したという一面をが見えてきます。ちょうど田沼の政治力の最盛期には、浅間山の大噴火、それによる冷夏、不作による飢饉、いろいろの天災が発生していたようです。その国民の生命を守るというところにおいていろいろな施策を実行したそうです。
晩年に、将軍職を通じた傀儡のために職を追われ、罷免されたことを発端に今の歴史での田沼の悪評が定着したそうです。
やはり、日本の時代物はいいですね。「6人のうそつきの大学生」があまりに面白くて、その次に読み始めて、じつは、あまり期待していなかったのですが、すごく良い読み物でした。