人生を鼓舞するのが上手すぎるバンド
(写真は2023年11月のLIVEでのもの。写真OKでした)
BRADIOの最新アルバム「Party Booster(以下、パリブー)」がリリースされた。タイトルの通りパーティーがコンセプトとなっている。
そしてアルバムリリースから2日後のファンクラブ限定ライブ。アーカイブ配信も用意してくれて一般FPPにも優しい設計(6/2まで)。アルバム順に曲を披露してくれて合間のMCでは作成秘話も聞けたり、普段のステージ以上にリラックスしてダベっているメンバーの姿も見れたりして嬉しい。
今作はむき出しのセクシーは抑えめだが、「パーティーヘッド」や「Wee! Haw! 〜生きがいの歌〜」などでは、その代わりか貴秋さんのフェイクがばちばちに暴れまわっている。まさにノリノリのパーティーチューンである。
「Purple Bubble」で新しいBRADIOの方向性を見せてくれたことや、ラストの「ファンファーレ」でそれまでの9曲をまとめ上げて一つの作品としての完成度を上げていることなど、パリブーについて書きたいことや話したいことは山程あるが、今回は「レディオプレイ」について。
ひとことでこの曲を表現するなら、笑顔で泣ける曲ではないかと思う。
友達の影響で聴き始めたラジオ。学校に居場所がなくたってラジオは自分を受け入れてくれて、そこに集まるリスナーは顔も本当の名前も知らないはずなのに元々仲間だったのかのようで。
誰かの悩み相談を聞くだけで、自分の胸の重力も少し楽になる気がして。
ラジオを通して世界の誰かと同じ時間を共有した。
BRADIOの曲は自分の弱さや不甲斐なさもすべて優しく包みこんで、その上で背中を押してくれるものだと思う。激しい音楽に身を委ねて現実から頭皮しようとするようなものではない。
BRADIOの真骨頂というか彼らの本質のようなものが感じられたのが今回のパリブーだった。LIVEで度々貴秋さんが口にする「パーティーの向こう側」というフレーズが、自分の普段の生活にも寄り添うものとしてより感じられるようになった。
人生の応援歌でこんなにも笑って泣けるのがBRADIOの曲の素敵なところだ。
22時にラジオをつけて通っていた鍵の学校には確かに自分の居場所があって、校長と教頭と様々な講師陣が出迎えてくれた。
そんな当時の校長を久しぶりに見かけて嬉しくなったのは、また別の話…
アルバムインタビューもぜひ読んでみては。
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