私はお金で全てのことが解決するわけではないと思っている。 でも、お金にケチケチしない寛大な心と行動力があれば、得することもあるのかもしれないと思った出来事があった。 それは私がパートナーのジェイと彼の友達のウィルと車でフットボール観戦に行った時のことだ。 ウィルはアメリカから遊びに来ていて、オーストリアのフットボールを見たいとかなり張り切っていた。 車でスタジオまで行くことになったのだが、私達はあまりそのあたりの土地勘がなく車を停める場所を探すのにかなり苦労していた。
こんにちは。オーストリア在住のシアです。 私の周りには日本が好きな人や日本に興味を持っている人がいっぱいいます。 一緒に仕事をしている中国人のミンは日本語を勉強中で、よく私に日本語の質問をしてきます。 ある日、ミンに聞かれた。 「お疲れ様ってどう言う意味?」 って。 日本人は当たり前に言うこの「お疲れ様」。 意味を聞かれて私は困った。 「挨拶だよ。」 と簡単にそう言っておいた。 でもその後考えたら、お疲れ様にはいろんな意味があることに改めて気づいた。 挨拶といって
こんな噂があったんです。 うちのデパートの社長が覆面で新人バイトとして売り場に潜入して来るという。 最近スタッフの接客態度が悪いだとかスタッフ内で揉め事が多いからということで、社長自らが売り場に潜入して内部事情を探ろうというものらしい。 私達は休憩室でその話題で盛り上がっていた。 「社長って及川さんのこと?」 私はこの噂を広めた麗子に聞く。 「及川さんじゃなくて、もっと上の人!財津グループの大ボスよ!私らって、その人見たことないじゃん?だから来てもわかんないよね。ちなみに
https://note.com/zawapapa7/n/n1855c2a8916 【#100文字ドラマ】聴こえるはずのない声 を元にして書いた短編小説です。 メイク道具が喋り出すところや、鏡の中の自分が自分の知らなかった部分を見せてくるところにユーモアを交えて、コメディタッチにしてみました。 (あらすじ) 千紗は常に完璧なメイクを目指す美容部員だ。ある日、彼氏が起きてくる前にメイクを済ませようと千紗が化粧台に座った時だった。急にメイク道具から声が聞こえてきた。乱暴に扱
別に愛妻弁当が羨ましいわけじゃなかった。 俺はコンビニの弁当でも満足できる40歳独身男だ。 ただ新婚の勝浦がいつも手づくり弁当を持ってきていて、みんなに羨ましがられたり、からかわれたりするのを遠くから見てただけだった。 ある日、俺は見てしまったんだ。 勝浦が愛妻弁当をゴミ箱に捨てようとしているところを。 俺は目を疑ったがあいつは確かに弁当の中身を捨てていた。 そして他の同僚達と一緒に何食わぬ顔でオフィスから出て行った。 俺はそのあとコンビニのおにぎりを頬張りながら、何てもっ
お義母さんから渡されたビジネスカードには「カップルカウンセリング円満家族」と書いてあった。 私はそのカードを康太に渡した。 康太はそれを見た瞬間、険しい顔をしてそのカードを投げ捨てた。 「カウンセリング?!冗談じゃない!そんなもん行くかよ!」 「あのねーあなた達、家庭内別居してること知ってるんだからね。」 お義母さんは声を潜めて言った。 「なんだよそれ!そんなのしてないよ!ほんっと!俺らの事ほっといてよ、母さん。」 康太は赤い顔でそう言って部屋から出ていってしまった。 確か
「俺、ゲイだから。」 初めて会った時に聡はそう言った。 毎日ジムに通っているらしく、いい体をしているのがTシャツのピチリ具合でわかる。 短髪で髭を生やしていているし、見た目は普通の男だ。 聡は初対面の人にも堂々とゲイであることを打ち明け、話のネタにしたり笑いを取ろうとするようなところがあった。 「だから俺、お前のこと好きー。」って言って他の男友達に抱きついたり。 サークルの飲み会の時に「こっちが男でこっちが女ってこと?なら俺は真ん中のゲイ席ね。」と堂々とお誕生日席に座っ