粋(いき)ってなんだっけ?
こんにちは。
ライフキャリアコーチ、臨床心理士のAriです。
この記事では「粋(いき)って何だっけ?」という疑問から日本語大辞典を手に取ってみて感じたことについて書きます。
※ コーチングともカウンセリングとも関係のない雑感をお話します。
裸に下着を着せるのがアートだと思う
「裸の状態に服を着せてあげるのがアートなんだよね」
とあるギャラリストが会話の途中で言った言葉が耳に残っています。彼の話の真意をちゃんと掴めているかわからないし、アートとは何かをここで議論するつもりはありません。でも、私の中にこのやりとりが残っているのは、そこに「粋」を感じたからです。
粋(いき)とは?
「粋ってなんだっけ?」と気まぐれに職場にあった日本語大辞典を開くと、粋には(いき)と(すい)という読み方があり、微妙に意味が違っていました。
粋(いき)な人ってどんな人でしょうか?。
粋な人になりたいけれど、そう思っている時点で粋じゃない気がするし、どんなに粋な人でも、自分を粋だと思った瞬間、粋の魔法は解けてしまう。
粋にはそんな鮮度がある気がします。
あからさまではない、色気やあかぬけたサマ、それが粋なんですね。
粋(すい)とは?
一方、粋(すい)になると、「生粋の」といった言葉にも通ずる「まじりけのなさ」の意味が出てくるのですね。
大辞典の言葉の海に囲まれる「お目当ての言葉」への道
話は変わりますが、久しぶりに紙の日本語大辞典を開きました。
やはりいいですね。
ずしりと重い一冊を机にドンと置いて「お目当ての言葉」めがけて薄い紙をめくる時間は、もはや贅沢な時間に感じられます。
何がいいって「お目当ての言葉」の前後にある「お目当てではないけれども目に入ってつい読んでしまう言葉」に出会えるのがいい。
チラチラと解説の図なども目に入ってきて面白い。
音だけで並べられた言葉の羅列は、お隣の言葉となんの関係もなく意味がバラバラで、いきなりスペインの神学者の名前が出てきてギョッとなったり、改めて見ると、ノイズに溢れたすごい世界観だなと思います。
ウェブ辞典は検索ワードを入れると「お目当ての言葉」だけが出てきて無駄がないのが良いところですが、改めて紙の大辞典に触れて、ウェブ辞典に対して自分が何かずるいことをしているようなうしろめたさ、物足りなさを感じていたことに気づきました。
言葉の大海原の中にある「お目当ての言葉」に辿り着く航海が、クリック一つに置き換わって、どこでもドアの向こうに「お目当ての言葉」が裸一貫で現れる違和感の正体がわかったような気がします。
「お目当ての言葉」も、心なしか恥ずかしそうにしているような…気のせいか。
有象無象の言葉のノイズに埋もれている「お目当ての言葉」に出会う喜びに「粋」を感じる私は、古い人間を通り越し、一周回って最先端なのではないかと思ったそんなお話でした。
初めて通勤電車でnoteを書いています。
毎日投稿も12日を過ぎたから、もういいかなと思いつつ、昨日家人から文章が上手くなってる気がすると言われたので、1か月は続けてみようかな。
リズムの良い文章を書けるようになれますように!