見出し画像

傷みについて

生きていれば心が痛むことは当然ある。誰かから傷つけられるばかりじゃなくて、どんなに注意していてたとしても、思いもよらず自分が誰かを傷つけてしまうこともある。たとえ傷つけた側になったとしても、人を傷つけたことに気づいて自分が傷つくこともある。

でも傷みを知らないより、知っているほうがずっといいと私は思う。人に対してやってはいけないことを身をもって分かるし、心を想像できるようになる。心を想像できるようになるというのは、目の前にいる人がどう思うだろうかとか、どんな言葉をかけたらいいかとか、そんなことを考えられるようになるということ。

もちろん度が過ぎるのも禁物だ。考えすぎてしまうと生きにくくなるけれど、ある程度、人のことを想像できるようになるといいと思っている。

人のことを想像するためにも傷みを知ることは必要だが、自分の力で生きていくためにもなくてはならない。心が傷んだときにはじめて、自分に対してどう接すればいいのか、考えるようになるから。

落ち込んだ自分に対して、どんな言葉をかけよう?こういう時は何をしよう?

自分の傷みを自分で癒すことができるようになる。自分で自分を癒せるようになると、心はゆっくり満たされてゆく。誰かがいないと満たされない状態とは全く違う。自分の空白を埋めるために誰かを必要とするのではない。そういう自分になれてはじめて、誰かのことも癒せるようになるのかもしれないと思う。

だから、今まで感じた傷みを無駄にしたくはない。自分を豊かにするために、真正面から傷みに向き合う。


いいなと思ったら応援しよう!