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自分の歩みだけを、見ている
仕事でも、勉強でも、なにをするとしても、続けていくうちに自分の歩みが分かってくる。
そんなとき「ここまでよく来たなぁ」と思うか、それとも「もっと進んでいる人もいるのに自分はまだここだ」と思うか。大体はどちらかに分かれると思う。
私はむかし、自分の歩みを周りの人と比べて「まだまだ全然良くない」と思って生きていた。
もっと遠くまで進んで行きたい気持ちはとても大事。
けれども自分の歩みを誰かと比較することで、息苦しくなってしまっていた。
すこしでも休んだら誰かに追い越されてしまうのではないかという怖さに憑りつかれていた。
歩みは比べる必要のないものなのに。
周りが進んでいても自分が休みたかったら休んでいい。
逆に周りが休んでいても自分が進みたかったら進めばいい。
叶えたいことを叶えるまでの時間も、みんな違うのだから、叶えたいことに向かってじぶんの速度で歩んでいけたらいい。
そのことにあの頃の私は気づいていなかった。
数字がはっきりと出て、自分が望んでいなくても競争させられてしまう場所にいたからだと思う。
今望んでいないのに競争させられてしまう場所にいるのなら、競争をしなくていい場所を探すといいと思う。
何かつくってみたり、料理したり、本を読んだり、そんなことでいい。
そういう居場所を作って競争から解放されてみると、自分の歩みは誰かと比べるものじゃないことに気づくと思う。
比べられることから、とことん逃げ続けていよう。
望まない競争の中で、心に違和感を抱えて戦う必要はない。
自分が行きたい方向に向かって、ゆっくりと進んで行く楽しさは計り知れない。
そんな喜びを感じながら、今日と明日と明後日を積み重ねていくことが必要なのだ。
ひたすらに自分の歩みだけを見ていればいい。