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新卒一年目を振り返るリフレクションノート

株式会社ゆめみの24卒デザイナーの渡辺です。
カレンダーを覗くと実は入社してから今月で9ヶ月経っており、時の速さに驚いています。去年の今頃は丁度卒業研究(制作)の提出に追われている時期で1日1日の経験が大変濃く時間も比較的緩やかに流れていた記憶ですが、社会人として仕事に明け暮れている今の自分とを比べると時間経過の感覚に大きなギャップがあり、これが社会人か!とひとり戦慄しておりました。

さて、今回はせっかく筆を取る機会をいただいたので入社してからこの1年で自分がどんな業務を経験して、その時何を感じ何を思ったのか、そして最後に何が得られたのかリフレクションを用いて体験作文として綴っていきたいと思います。

リフレクションとは

私が大学生の時に所属していた研究室では、リフレクションという身の回りの出来事や体験を極めて一人称的に振り返る手法を大事にしていました。このリフレクションの面白いところは、過去を一人称視点で振り返ることで、当時認識することができなかったモヤモヤや違和感を発見することができ、当時なぜ自身がそう思うに至ったのか一人称の視点を持ちながら、客観的に整理し言語化できるところです。クライアントワークを淡々とこなしていると、その時その案件で自身がどう感じ、何に対し上手くいっていないかなど、内省を見つめる機会や時間がとりにくくある中で、私はこのリフレクションの有意義性が学生の時以上に見えてくるような気がしています。

ここ1年の振り返り(事前共有)

今までどのような案件に関わっていたかと思い超ざっくりと参加してきたものを整理してみました。

4月入社 研修(5日間)
①UI:UI/UX改善支援・映像作成
②UI:サービスサイトの保守・開発
③サービスデザイン:ユーザーニーズ検証
④グラフィック:アプリのアイコンデザイン
⑤サービスデザイン:社内コンペの運営事務局サポート
⑥UI・グラフィック:サムネイル・挿絵の作成
⑦UI:アプリの開発保守・デザインガイドラインの作成
⑧UI:店舗従業員向けアプリ開発
⑨社内:新規社内サービスの開発
⑩UI:ガイドラインに則った模範例の画面作成

あまりにも微少でアサインされたものは削っていますが、研修を除いても約9ヶ月の間に10件以上の案件に入っていました。
一応肩書きとしてはプロダクトデザイナーを名乗ってはいるのですが、入社当初から手始めにUIとグラフィックの仕事を任せてくれ!意気揚々と自己紹介したこともあり、最近はなかなかサービスデザインの分野には参加できていないですね。そろそろ何かしらのサービス系の仕事やリサーチのお仕事に入ってみたいです。(経験が乏しので戦々恐々ではありますが)

今回の振り返りの範囲として入社初期・中期・現在に分けて振り返っていきたいと思います。

入社初期

入社初日、初めて研修に行った日をよく覚えています。24卒の新卒のデザイナーが私しかいないことと、女性が誰もいないことは事前に知っていたので、「果たしてエンジニアの人たちと仲良くできるだろうか」「エンジニアの話ついていけないだろうなぁ」など入社前は同期たちとどのようにコミュニケーションをとっていけば良いか考えていました。
研修は5日間あり、後半は奥多摩の学校で2泊3日の合宿が控えていたので、「ここで関係性を構築できなかったらまずい」という気持ちもあり肩に力を入れて参加していたのですが、実際にはエンジニア側から話しかけてくれることも多く、研修中のコミュニケーションや雑談で思いの外順調に親睦が深められ安心しました。その後の合宿中も同期たちは分け隔てなく対等に接してくれたため、自由時間やレクリエーション、登山(笑)の時間を経て充実した5日間を過ごせました。たくさん話しかけてくれた心優しい同期たちに感謝です。今では会う機会こそ減りましたが24卒内で週末にフィーディッドを送りあったり、互いのojtを覗きに行って雑談したりと交流がずっと残っています。今月12月には関東に集まれるメンバーだけで24卒の飲み会があり、久しぶりに対面で会えてとても嬉しかったですし、同期で繋がりがしっかりとあると実感できたことが喜ばしかったです。これらの関係構築も研修あってこそだなと今になってひしひしと実感しています。(山奥での合宿は少し大変でしたが笑)

研修の時期も終わると、いよいよデザイン業務に取り掛かることになりますが、デザイナーギルドは研修がないのでほぼ実践から学びを得ます。研修がないのは事前にわかっていたのですが、いざ案件に入れば自身がpjにとってお荷物になるだろうと確信し、迷惑をたくさんかけるのだろうなと先が不安で震えておりました。初めてアサインされた案件はUI/UXの改善支援で、メンバーには私以外に23卒の先輩2人が担当していました。参加してみるともちろん知らないこと、分からないことだらけなのですが、案件内容以前のもっと初歩的なところから先輩方2人は教えてくれたので本当の意味でいきなり実践ということはなく、安心して業務に打ち込めました。(感覚的に個別指導の塾講についてもらっている気持ちに近いかもしれません笑)
お恥ずかしながらOOUIの概念に触れたのがこの案件に入って初めてで、業務としてのUIデザインは初心者の私にとってはこの論理的に物事を構造化して考えていく感覚にハッとさせられましたし、情報の重厚感に頭を強く打たれた思いでした。今まで私生活で触れていたアプリの見え方もガラッと変わったように感じます。OOUIに合わせて、ユーザビリティや、アクセシビリティについての概念もここで初めてちゃんと触れました。
Figmaの操作についても学生時代の自主制作で使うFigmaとは違い、仕事としての”型”や“所作”が分からず苦戦しましたが、そんな時にも周りの先輩方が優しく助けてくれたので、分からないことは聞きながら作業できました。オートレイアウトやコンポーネント化など、初歩的なところからの学習が必要な状態だったので、今にして思うと過去に自分が作ったレイヤー構成がどのようなものになっているのか振り返るのが少し恐ろしいです笑

中期

入社してから5〜6ヶ月ほど経つと、だんだんゆめみ内での泳ぎ方もわかるようになりましたが、案件のスケジュールによってタスクの処理が追いつかないこともあり、メンバーに迷惑をかけることも度々出てきました。申し訳が無さすぎてこのままではダメだ!と思い、CDO室の野々山さんの力も借りながらタスクを整理する習慣をつけ、カレンダーで作業時間を見積もるなど先輩方のアドバイスも受けながら己のタスク管理に気を配れるように模索していました。正直まだまだ詰めが甘いところはあるのですが、入社当初からは格段に作業スピードもタスク整理能力も身についたと思い、自身の成長を実感して嬉しさを感じたのはこの頃です。また、「仕事量を多く抱えられるようになるには、仕事を多めに持って筋力をつけるしかない」と、とある先輩デザイナーに教わってからは、自身の筋力育成のためにも多少苦しい場面があっても気合いで乗り切ろうとする精神面でのフィジカルさも次第に芽生え始めました。(超主体的な視点ですが)
この頃入ったとある長期UI案件のおかげでUIを制作する技術を学ぶのはもちろん、お客様とのコミュニケーションの取り方や提案の仕方も学ぶことができました。自分の作ったものを説明する能力に自信がなかったので、お客様にどう見せ、どう確認をとり、どう意思決定をしていくかといったことを考え、お客様と、伝えたい内容を繋ぐためのレールを用意するのがUIデザインにおいて要になるのだと会議の中で次第に見えてきました。

現在

これまでいろいろなUI案件に入り、UIデザインの仕事は楽しいかと聞かれることが度々あるのですが、結論とても楽しくやれています。まだ入社1年目で経験が浅いからというのも勿論あると思いますが、同じUI案件という括りの中でも、案件によってさまざまな進め方や課題の解決方法があるため、依然として新規で関わる案件には新鮮さがあります。正直まだまだ勉強したりないと思うところも次々と出てきますし、べテランの先輩方のデザイン案と自分のデザイン案とを比べてアウトプットの力とを比べて力不足を感じることも多々ありますが、ユーザー目線に立って画面構造を考えたり、課題を発見して、良い方向へ進ように導く過程を経験できることに充実さを感じています。入社直後はpjの中で皆の足を引っ張るのではないかと不安さはありましたが、今ではそれなりに自分にできることをコツコツとやれているような気がしており、今以上にもっとお世話になった人に頼られるような人間になりたいと考えています。

これから

給与プロリクをまだ出していない自分は、これからのキャリアプランを確実に定めておらず非常にふわふわしているのですが、
ただ、「納得できるものを自分の手で生み出し 誰よりも満足感を得たい」という欲望は学生の頃からずっと胸にあったことを記事を書きながら思い出しました。
最終的には何かを極めた職人のようになりたいという理想像もありつつ、オールマイティになんでもできる人になりたいという気持ちが今自分の中に共存しているのですが、自身が入社後にUIデザイナーではなくプロダクトデザイナーとして肩書を持とうと思った理由はこの辺の漠然とした将来ビジョンに繋がっているからだと改めて知覚できました。
目指すべきロールモデルなどを見つけてこれから将来こうなりたい、ああなりたいというビジョンはまだまだ見えていませんが、自分がやりたいと思った案件に参加して地道に詰むべき経験を手繰り寄せていけば、自ずと自分が進べきと思うレールが見えてくるのではないかと、最近ではそう考えるようになりました。

私の新卒一年目を振り返るリフレクションノートは以上になります!
みなさま長々とした体験作文にお付き合いいただきありがとうございました!

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